発表年:1969年
ez的ジャンル:モンド&ドリーミー系ムーグ・シンセサイザー
気分は... :ムーグ・サウンドの玉手箱や〜!
今日は1969年にリリースされた2枚のムーグ・シンセサイザー作品Hugo Montenegro & His Orchestra『Moog Power』、Christopher Scott『Switched-On-Bacharach』のどちらかにするか迷いましたが、記事の書きやすさ(?)で後者をセレクトしました。
Hugo Montenegro & His Orchestra『Moog Power』はサンプリング・ソースの宝庫である点や、彼のバイオグラフィ、ディスコグラフィを整理するのが大変な点を考慮し、もっと時間的余裕がある時にエントリーしたいと思います(泣)
『Switched-On-Bacharach』はタイトルの通り、シンセサイザー奏者Christopher ScottによるBurt Bacharach作品集です。
本作の主役Christopher ScottことDave Mullaneyのプロフィールについては不明ですが、本作『Switched-On-Bacharach』に続き、バカラック作品集第2弾『More Switched-On Bacharach』(1970年)もリリースしています。
また、Hot Butterのメンバーとして、『Popcorn with Hot Butter』(1972年)、『More Hot Butter』(1973年)という2枚のアルバムをリリースしています。
お馴染みのBurt Bacharach作品をムーグ・サウンドで楽しませてくれます。
よく知っている楽曲ばかりなので、ムーグの音色に集中して聴けるのもいいですね。
1枚通して聴くと、ムーグ・サウンドのさまざまな可能性を楽しめます。
意外に飽きずに楽しめる1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「The Look Of Love」
Dusty Springfieldのヒットでお馴染みの1曲(映画007シリーズ『Casino Royal』の主題歌)。Sergio Mendes & Brasil'66によるシングルも全米シングル・チャート第4位の大ヒットとなりました。当ブログではDelfonics、Gimmicksのカヴァーも紹介済みです。本ヴァージョンはスペイシーな雰囲気はあるもののオルガン・ジャズっぽい雰囲気のカヴァーに仕上がっています。
「Alfie」
Dionne Warwickが歌った映画『Alfie』の主題歌。Vanessa Williamsなどのカヴァーでもお馴染みですね。当ブログではDelfonicsのカヴァーも紹介済みです。本ヴァージョンはムーグでオーケストレーション的な効果を上手く演出しているのが印象的です。曲自体が大好きなこともあり、お気に入りの演奏の1つです。
「Walk On By」
オリジナルはDionne Warwick。当ブログではa href="http://eastzono.seesaa.net/article/123308752.html">Cal Tjader、Average White Band、Gloria Gaynor、The Four King Cousins、The Carnival、Pucho & The Latin Soul Brothers、Gimmicksのカヴァーを紹介済みです。ムーグらしい音色を満喫できる本カヴァーはアルバムのハイライトの1つかもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=3BoOVqMfm20
「The Guy's In Love With You」
Herb Alpert & The Tijuana Brassが全米No.1を獲得した大ヒット曲。Dionne WarwickやAretha Franklinもカヴァーしています。当ブログではThe Four King Cousinsのカヴァーを紹介済みです。本ヴァージョンは、この曲の持つ甘く切ない雰囲気を上手くムーグで表現していると思います。
「Wives And Lovers」
1963年公開の映画『Wives And Lovers』の主題歌。この曲でJack JonesがグラミーのBest Pop Male Performanceに輝いています。ムーグの特性を生かしたスペイシー・ワルツ・チューンといった趣のカヴァーに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=0BXObxq8CJk
「Do You Know The Way To San Jose」
邦題「サン・ホセへの道」。Dionne Warwickのヒットでお馴染みの曲。当ブログではBossa Rioのカヴァーも紹介済みです。本曲の持つエヴァーグリーンなポップ感をムーグで再現することにチャレンジしています。
「What The World Need Now Is Love」
Jackie DeShannonのヒットで知られる曲。オリジナルの雰囲気を上手くムーグ・サウンドで受け継いでいると思います。
「I Say A Little Prayer」
Dionne Warwick、Aretha Franklinらのヒットでお馴染みの曲。当ブログではCal Tjader、Reuben Wilsonのカヴァーを紹介済みです。本カヴァーはイージー・リスニングな雰囲気ですね。
「The April Fools」
オリジナルはCatherine Deneuve、Jack Lemmon主演のアメリカ映画『The April Fools(邦題:幸せはパリで)』(1969年)の主題歌であり、Dionne Warwickが歌っていました。当ブログではThe Moleskinsのカヴァーを紹介済みです。本ヴァージョンはひたすらロマンティックなムーグ・サウンドを楽しめます。
「Whats New Pussycat?」
Tom Jonesが歌ったWoody Allen主演による1965年の映画『What's New,Pussycat?(邦題:何かいいことないか子猫チャン)』の主題歌。本曲の持つコミカルな雰囲気をムーグの特性をフル活用して見事に再現していると思います。個人的にはこの位大袈裟な雰囲気のムーグ・サウンドが好みです。
http://www.youtube.com/watch?v=NXCI3IA6Jeg
興味がある方はHot Butterもチェックを!
Hot Butter『Popcorn with Hot Butter』(1972年)
Hot Butter『More Hot Butter』(1973年)
同じバカラック作品集でも、もっとラウンジ気分の作品を聴きたい方は以前に紹介したCal Tjader『Sounds Out Burt Bacharach』(1968年)をチェックしてみて下さい。
Cal Tjader『Sounds Out Burt Bacharach』(1968年)
Hugo Montenegro & His Orchestra『Moog Power』(1969年)も時間がある時にきちんとエントリーしたいと思います。
Hugo Montenegro & His Orchestra『Moog Power』(1969年)