2006年11月04日

Gang Starr『Daily Operation』

Primo先生がその独自の音世界を確立した作品☆Gang Starr『Daily Operation』
Daily Operation
発表年:1992年
ez的ジャンル:神業系Hip-Hop
気分は... :チョップ!チョップ!チョップ!

GuruとDJ Premier(Primo)から成る90年代Hip-Hopシーンの最強ユニットGang Starr

Gang Starrの登場は、4thアルバム『Hard to Earn』(1994年)の紹介以来になります。

Christina Aguilera『Back To Basics』を購入した時に、久々にPrimoの名前を見れてなんかウレシイ気分になった。90年代初めあたりからHip-Hopを聴いている方にとっては、Primoって別格の存在ですからねっ!

僕が最初にGang StarrそしてPrimoの匠の技を耳にしたのが、3rdアルバムである本作『Daily Operation』(1992年)でシタ。

当時、恥ずかしながら、僕はそのグループ名から、てっきりハードコアなギャングスタ・ラップのグループだと勘違いしてまシタ。

けれど、いざ聴いてみると、Primoの独特のトラックと淡々としたGuruのラップ...全然イメージが違ったね。Primo先生失礼しまシタm(_ _)m

Gang Starrの音楽スタイルは当時ジャズ・ラップなんて言い方がされていたけど、決して、ジャジーなHip-Hopってカンジはしなかったなぁ。

僕的には、同じジャズ的なアプローチでも、例えばA Tribe Called Quest『The Low End Theory』(1991年)あたりがジャジーなHip-Hopってイメージだよね。

両者の違いは、生み出されたアウトプット(音楽)がジャズ的であったのが『The Low End Theory』であるのに対して、Gang Starrの場合はインプットはジャズ・ネタだけど、アウトプット(音楽)はジャズ的というよりもGang Starrならではの独自の世界だったように思える。

ジャジーと言うことであれば、むしろGuruのプロジェクトJazzmatazzの諸作品に、そうした表現がピッタリだと思う。

Primoの生み出すトラックってミニマル・ミュージックっぽいところがある気がするよね。きっと、Primo先生が駆使したサンプリングネタをバラバラに切り刻んで使うチョップの技法が、そうした方向へ導いたんだと思うけど...

2ndアルバム『Step in the Arena』(1991年)でキッカケをつかみ、それを進化させてGang Starrならではの独自の世界を確立した作品が本作『Daily Operation』(1992年)だと思いマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Flip the Script」
Primoの生み出すグルーヴ感がサイコーですな。またGuruの淡々としたフロウがよくマッチしてます。Grover Washington Jr.「Lock it in the Pocket」ネタ。

「Ex Girl to Next Girl」
この曲もクラシックですね。Ceasar Frazier「Funk it Up」のホーン・ネタの鳴り具合いも、Krs-Oneの声ネタもいいカンジですな。

「I'm the Man」
Gang Starr Foundationの一員であったJeru The DamajaとLittle Dap(Group Home)が参加したファンの間で人気の1曲ですね。特に、Charles Mingus「Haitian Fight Song」ネタのベースをバックにしたJeruのパートはカッチョ良いの一言ですね。他にもJames Brown「White Lightning (I Mean Moonshine)」、O'Jays「When the World's at Peace」、Wah Wah Watson「Goo Goo Wah Wah」、Cannonball Adderley「Leo: Rosebud」、Johnny Hammond「Gambler's Life」などが使われていマス。

「Take It Personal」
本作の一番の聴きものでは?Primo先生の匠の技が冴えまくりの1曲です。定番Skull Snaps「It's a New Day」のドラムブレイクを斬新に聴かせ、印象的なピアノのループが脳裏から忘れられなくなりマス。

「2 Deep」
名曲ですね。とにかくトラックがカッチョ良すぎですな。擦り具合いもいいカンジっす。Eddie Harris「It's Crazy」ネタなど。

「The Illest Brother」
不思議な雰囲気を持ったトラックが印象的なナンバー。Bill Cosby「Get out of My Life, Woman」、Ahmad Jamal「Ghetto Child」ネタ。

「Hardcore Composer」
地味だけど、案外イケてる1曲。Paul Nero「Detroit Soul」ネタ。

「B.Y.S.」
Billy Garner「I Got Some」ネタのファンキーなトラックがサイコーな1曲。ワン・ループでグイグイ押しまくるところが大好きだなぁ。

「Take Two and Pass」
P-Funkなグルーヴ感がカッチョ良いナンバー。個性的だけどあまり出過ぎないGuruのフロウがいい塩梅ですな。Eddie Hazel「Frantic Moment」ネタ。

『デスノート The Last Name』が観たい!
posted by ez at 00:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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