発表年:1976年
ez的ジャンル:メロウ&グルーヴィー系ラテン・ソウル
気分は... :2,200回目
気づけば、今回が2,200回目のエントリーとなります。
以前は100回刻みで感慨に浸っていましたが、最近はそんなこともなくなってしまいました。それだけ、記事エントリーが自分の中で習慣化しているのかもしれませんが・・・
まぁ、現在をスタイルを変えず、これからも淡々とエントリーを積み重ねていければいいかなぁ・・・と思っています。
今回はラテン・ロック/ソウル好きにはお馴染みのパーカッション奏者Coke Escovedoのソロ第2作『Comin' At Ya』(1976年)。
AztecaやSantanaの活動で知られるパーカッション奏者Coke Escovedoの紹介は、ソロ第1作『Coke』(1975年)に続き2回目となります。
『Coke』同様、レア・グルーヴ/フリーソウル・ファンから人気の1枚ですね。その分、3rd『Disco Fantasy』(1977年)の存在感が薄いですが・・・
本作におけるハイライトは何と言っても、「I Wouldn't Change A Thing」(Johnny Bristolのカヴァー)ですね。レア・グルーヴ/フリーソウルのクラシックとしても人気ですし、サンプリング・ソースとしても定番曲です。それ以外に「Runaway」も人気曲です。
前作に続き、Coke Escovedo自身とPat Gleesonがプロデュースを務め、レコーディングにはCoke Escovedo(timbales、congas、per、vo)以下、Errol Knowles(vo)、Abel Zarate(g)、
Gabor Szabo(g)、Frank Mercurio(key、syn)、Mark Phillips(b)、Glenn Symmonds(ds)、Joe Henderson(ts)、The Waters Sisters(vo)等が参加しています。
Azteca作品にも参加していたヴォーカリストErrol Knowlesが素晴らしいヴォーカルでアルバムを盛り上げてくれます。また、Errol Knowlesと絶妙のコンビネーションを聴かせてくれるJuliaとMaxineのWaters姉妹の貢献も大きいですね。元MaloのメンバーAbel Zarateも随所で素晴らしいギター・プレイを聴かせてくれます。Joe Henderson、Gabor Szaboというジャズ・ミュージシャンの参加も目を引きますね。
「I Wouldn't Change A Thing」、「Runaway」といった人気曲に話題が集中してしまうアルバムですが、それ意外の曲も充実しており、いろいろな角度から楽しめる1枚になっています。
現在は少し入手しづらい状況になっているようなので、またCD再発して欲しいですね。
全曲紹介しときやす。
「The Breeze And I」
Ernesto Lecuona作。ラテン・スタンダードのカヴァー。エキゾチック・モードのディスコ・チューンといった趣です。Joe Hendersonのテナー・サックスが牽引し、Cokeのティンヴァレスが乱舞します。南国バカンス・モードのBGMにピッタリなのでは
http://www.youtube.com/watch?v=OwOCUmLIZb0
「Runaway」
Errol Knowles作。「I Wouldn't Change A Thing」と並ぶ本作のハイライト。ブレイクが格好良いラテン・ファンクです。作者のErrol Knowlesのリード・ヴォーカルとThe Waters Sistersの女声コーラスの掛け合いもグッド!フルートの音色のようなシンセの音色もいいアクセントになっています。T La Rock「Runaway」のサンプリング・ソースにもなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=exUHp0E3i3Q
「I Wouldn't Change A Thing」
前述のように本作のハイライト。レア・グルーヴ/フリーソウルの人気曲です。Johnny Bristolのオリジナルは当ブログでも紹介した『Feeling The Magic』に収録されています。イントロのドラム&パーカッション・ブレイク、軽快なギター・カッティング、Errol KnowlesとThe Waters Sistersによるソウルフル・ヴォーカル、ジョー・ヘンのサックス・ソロ、全てが完璧なグルーヴィー・チューンだと思います。エンディングの格好良さも格別です。
http://www.youtube.com/watch?v=pqwKUZJHZQE
本曲は定番サンプリング・ソースとしてお馴染みですね。Run-DMC「Radio Station」、Eric B. & Rakim「Follow the Leader」、3-D「Once More You Hear the Dope Stuff (Chuck Chillout (Dope Mix)」、The Family Stand 「Ghetto Heaven (Soul II Soul Remix)」、Isis「In the Mind of One」、C.P.O.「The Movement」、Monie Love「Monie in the Middle」、MC Hammer「Yo!! Sweetness」、Erasure「Chorus (Vegan Mix)」、Organized Konfusion「Prisoners of War」、INXS「Taste It」、Mr. Lif「Santa's Got a Muthaf***in' Uzi」、Nujabes「Psychological Counterpart」等でサンプリングされています。
Monie Love「Monie In The Middle」
http://www.youtube.com/watch?v=lWbOQazufso
Nujabes「Psychological Counterpart」
http://www.youtube.com/watch?v=aaHBWZ5tEP4
「Backseat」
Glenn Symmonds/Dewayne Sweet作。ポップなラテンAORといった趣です。Abel Zarateのギター・プレイとThe Waters Sistersのコーラスが印象的です。
「Everything Is Coming Our Way」
Santanaのカヴァー。オリジナルは、Coke自身も参加していた『Santana III』に収録されています。オリジナルと比較して、よりメロウ&グルーヴィー&ソウルフルな仕上がりです。メロウなエレピ・サウンドとソウルフルなThe Waters Sistersのヴォーカルがグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=PY_neY6BYPk
「Fried Neck Bones And Home Fries」
Melvin Latise/Willie Bobo作。Willie Boboのオリジナルは『Uno Dos Tres 1•2•3』に収録されています。Cokeのティンヴァレスを楽しめるラテン・グルーヴらしい1曲です。もっと長尺で聴きたいですね。Willie Bobo『Uno Dos Tres 1•2•3』も近々紹介する予定ですのでお楽しみに!
「Diamond Dust/Vida」
Brian Holland作「Diamond Dust」とCoke Escovedoのオリジナル「Vida」のメドレー。「Diamond Dust」はJeff Beck「Blow by Blow」でもお馴染みの1曲ですね。前半はGabor Szaboのギターを楽しみましょう。中盤から一気にテンションが上がり、ラテンらしく盛り上がってくれます。
「Something So Simple」
Glenn Symmonds/Mark Phillips作。メロディアスなAORテイストの仕上りです。中盤にはフュージョン風の演奏も聴かれます。エレガントなオーケストレーションが盛り上げてくれます。
「Stay With Me」
Jose Feliciano作。オリジナルは当ブログでも紹介した『And the Feeling's Good』に収録されています。「I Wouldn't Change A Thing」をよりソフト&メロウにした雰囲気のグッド・カヴァーです。Joe Hendersonのテナー・ソロも実に心地好いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=l-T6dFw-mAk
「Hangin' On」
Mark Phillips作。哀愁モードのAOR風バラード。Errol Knowlesの哀愁ヴォーカルとThe Waters Sistersによるソウルフル・コーラス、Abel Zarateの泣きのギターが哀愁モードも盛り上げてくれます。MF Doom「Mugwort」、King Geedorah feat. Biolante「Fastlane」、MF Doom and MF Grimm feat. Kurious「Shifting Lanes」のサンプリング・ソースにもなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=6JB1i_O1_PM
「Somebody's Callin'」
Glenn Symmonds作。ラストはソウルフル・チューンで締め括ってくれます。ここでもErrol KnowlesとThe Waters Sistersが素晴らしい掛け合いを聴かせてくれます。
『Coke』(1975年)
ありがとうございます。
これからも気の赴くままに当ブログらしい作品を取り上げていきたいと思います。