発表年:2001年
ez的ジャンル:ブラジリアン・クラブミュージック
気分は... :エレクトロニクスな開放感!
BossacucanovaがRoberto Menescalと共演したエレクトロニクスなブラジリアン・ダンス・ミュージック作品『Brasilidade』(2001年)です。
Bossacucanovaは、Marcelinho da Lua(DJ)、Marcio Menescal(b)、Alexandre Moreira(key)によるユニット。
Marcio Menescalは、ボサノヴァ発展に貢献した偉大なミュージシャンRoberto Menescalの息子です。
1999年にボサノヴァの名曲をリミックスしたアルバム『Revisited Classics』(1999年)で注目を浴び、その後『Brasilidade』(2001年)、『Uma Batida Diferente』(2004年)、ライブCD/DVD『Ao Vivo』(2008年)といった作品をリリースしています。また、彼らが企画したラウンジ・アルバム『Ipanema Lounge, Volume 1』(2008年)もリリースされています。
当ブログで紹介した作品で言えば、『ezが選ぶ2011年の10枚』でもセレクトした『Tamy』(2011年)にMarcelinho da Luaがプロデュースで参加しています。
今日紹介する『Brasilidade』(2001年)は彼らの2ndアルバム。前作がリミックス・アルバムであったのに対して、本作は全曲オリジナル・レコーディング作品です。その意味では本当のBossacucanovaらしさを満喫できるアルバムは本作『Brasilidade』かもしれません。
レコーディングには、Marcio Menescalの父Roberto Menescalがギターで全面参加しています。偉大なミュージシャンと新世代ミュージシャンのコラボというのも本作の聴きどころかもしれませんね。
全体的にはハウス、ドラムンベース、ブレイクビーツ等を採りこんだエレクトロニクスなクラブミュージックにアコースティック・サウンドでアクセントを加えたブラジリアン・ミュージック作品に仕上がっています。
楽曲としては、Roberto Menescal作品が5曲、Antonio Carlos Jobim作品が3曲、BossacucanovaとRoberto Menescalの共作が3曲、その他1曲っといった構成です。
次世代ボッサ系の音大好きな僕にピッタリの1枚です。
Bebel Gilbertoあたりがお好きな人はぜひチェックを!
全曲紹介しときやす。
「Telefone」
Roberto Menescal/Ronaldo Boscoli作。開放的なダンス・サウンドで気分はアゲアゲに・・・サックス奏者Leo Gandelmanが盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=FmHx5vRT4jw
「Nana」
Moacir Santos/Mario Telles作の名曲。当ブログではBossa Rio、Nara Leaoのカヴァーを紹介済みです。少しレイジーな雰囲気が漂う小粋なカヴァーに仕上がっています。
「Rio」
オススメその1。Roberto Menescal/Ronaldo Boscoli作。僕の一番のお気に入り曲。Cris Delannoの女性ヴォーカルをフィーチャーしたスタイリッシュ&ラウンジーなブラジリアン・クラブミュージックに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=Z2N0FJ0E1ek
「Guanabara」
オススメその2。Bossacucanova/Roberto Menescal作。この曲もCris Delannoのセクシー・スキャットが映えるバカンス・モードのブラジリアン・クラブミュージックです。
http://www.youtube.com/watch?v=qWXsXdDDspM
「Agua De Beber」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作の名曲「おいしい水」のカヴァー。当ブログでは、Sergio Mendes & Brasil'66、Wanda Sa(Wanda De Sah)、Diane Denoir/Eduardo Mateo、Al Jarreauのカヴァーを紹介済みです。エレクトロニカ・スタイルの21世紀モード「おいしい水」を満喫しましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=IklJ2Ht52nI
「Garota De Ipanema」
オススメその3。Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作の名曲「イパネマの娘」のカヴァー。当ブログではTamba Trio、Agustin Pereyra Lucena、Diane Denoir/Eduardo Mateo、Roberto Menescalのカヴァーを紹介済みです。ブラジリアン・ソウルの人気シンガーTim Maiaの甥であるEd Mottaのヴォーカルをフィーチャー。Tim Maiaに負けないソウルフル・ヴォーカルを満喫できるサンバ・ソウルに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=t5YQRdXGDD4
「A Morte De Um Deus De Sal」
Roberto Menescal/Ronaldo Boscoli作。スピード感のある近未来ラウンジ・ミュージックといった趣の仕上がりです。
「Brasilidade」
オススメその4。Bossacucanova/Roberto Menescal作。BossacucanovaとRoberto Menescalのコラボらしい1曲。エレクトロニクス・サンバ・サウンドとMenescalの美しいギターが織り成す近未来ブラジリアン・クロスオーヴァー・サウンドがたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=3k4E6x-JmH8
「Surfboard」
Antonio Carlos Jobim作。この曲も近未来ラウンジ・ミュージックといった趣ですね。
「Nos E O Mar」
オススメその5。Roberto Menescal/Ronaldo Boscoli作。名曲「二人と海」のカヴァー。当ブログではRoberto Menescal本人のヴァージョンに加え、Tamba 4、Sambalanco Trio、Adam Dunningのカヴァーも紹介済みです。ここではCris Delannoのセクシー・スキャットをフィーチャーし、ドラムンベース調のクロスオーヴァー・サウンドで魅了してくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=s9QSBAt9mAM
「Mais Perto Do Mar」
Bossacucanova/Roberto Menescal作。この曲は完全にフロア仕様のパーティー・チューンに仕上がっています。
「Bye Bye, Brasil」
オススメその6。Roberto Menescal /Chico Buarque作。ラストはさすらいのブラジリアン・クロスオーヴァーといった趣のインストで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=cjxj2adDJPA
他のBossacucanova作品もチェックを!
『Revisited Classics』(1999年)
『Uma Batida Diferente』(2004年)
『Ao Vivo』(2008年)