2012年05月25日

Howdy Moon『Howdy Moon』

Valerie Carterがソロ・デビュー前に組んでいたメロウ・フォーキー・トリオ☆Howdy Moon『Howdy Moon』
ハウディ・ムーン(紙ジャケット仕様)
発表年:1974年
ez的ジャンル:メロウ・フォーキー・トリオ
気分は... :フォーキー・サウンドで一息・・・

今週、来週とタイト・スケジュールで披露困憊です。
土日も休みなしで働きづめ状態のため、かなりガス欠状態・・・

こんな時には、フォーキーな音楽が聴きたいですね。

今回はValerie Carterがソロ・デビュー前に組んでいたメロウ・フォーキー・トリオHowdy Moon唯一のアルバム『Howdy Moon』(1974年)です。

Howdy Moonは、Valerie Carter(vo)、元Fifth Avenue BandJon Lind(vo、g)、Richard Hovey(vo、g)の3名が結成したフォーキー・トリオです。

フリーソウル方面からも人気が高い女性シンガーValerie Carterについては、当ブログでも1stアルバム『Just A Stone's Throw Away』(1977年)、2ndアルバム『Wild Child』(1978年)を紹介済みです。いずれもキュートなValerieの歌声に魅了される素晴らしいアルバムです。

そんなValerieがソロ・デビュー前に組んでいたHowdy Moon唯一のアルバムが本作です。

全10曲8曲をLittle FeatLowell Georgeがプロデュースしています。

レコーディングにはLowell George(g、key、fl)をはじめ、Bill Payne(key)、Sam Clayton(per)、Roy Estrada(b)といったLittle Feat勢が参加しています。それ以外にもEric Eisner(g)、Dennis Budimir(g)、Andrew Gold(g)、Arthur Adams(g)、Sneaky Pete(pedal steel)、Chuck Rainey(b)、Wilton Felder(b)、Van Dyke Parks(p)、EW&FFred White(ds)、Jim Keltner(ds)、Bobbye Hall(per)、John Sebastian(hca)、David Paich(strings arr)等の豪華メンバーが参加しています。

内容充実、メンバーも豪華でしたが、商業的には不発に終わり、グループは本作のみで解散しています。

その後Valerie Carterは前述のようにソロ・アーティストとして活動するようになります。また、Jon LindFifth Avenue Bandの同僚Kenny Altman、イギリス人SSW、Billy NichollsとWhite Horseを結成し、アルバムを1枚リリースしています。その後はソングライターとして活躍し、Earth, Wind & Fire「Boogie Wonderland」Madonna「Crazy for You」Vanessa Williams「Save the Best for Last」等のヒット曲を送り出しています。Ramsey Lewis‎「Sun Goddess」もJon Lind作ですね(Maurice Whiteとの共作)。

メロウ・フォーキーなフィーリングが僕好みですね。派手さはありませんが、3人のリード・ヴォーカルも含め、全体の構成にメリハリが効いていてアルバム1枚を楽しめる作品です。

特にValerie Carterのソロ作がお好きな方は、彼女の原点を楽しめる1枚だと思います。

垢抜けないジャケは、純粋に自分たちの音楽に向き合っている証なのでは?

全曲紹介しときやす。

「Lovelight」
Richard Hovey作。本曲はRobert Appereプロデュース。Richard Hoveyがリード・ヴォーカルをとるレイドバック・フィーリングの仕上り。3人のハーモニーがいい感じです。Lowell GeorgeのスライドやJohn Sebastianのハーモニカが盛り上げてくれます。

「Cheyenne Autumn」
Jon Lind作。エレピやムーグ・サウンドも聴かれ、イナたさの中に都会的なフィーリングも織り込まれています。

「I'm Alone」
Valerie Cater/Richard Hovey作。Valerie Caterが切々と歌い上げるバラード。Sneaky Peteのペダル・スティールが味わい深いです。

「Nora Lee」
Eric Eisner作。Jon Lindがリード・ヴォーカルをとるメロウ・フォーキー。僕の一番のお気に入り曲。ソフト&メロウなヴォーカル、サウンドにグッときます。タイトルはWoody Guthrieの娘、Nora Guthrieのことらしいです。

「Runnaway」
Richard Hovey作。タブラの音も聴こえてくる、ミステリアスなムードのフォーキー・チューン。UKフォークっぽいですね。

「And You Never Knew」
Valerie Carter/Ed Brandon作。人気コンピ『Cafe Apres-midi Rouge』にも収録されていた人気メロウ・フォーキー。キュートなValerie Carterのヴォーカルを満喫できる1曲です。メロウなエレピの音色が心地好いですね。

「Machine」
Richard Hovey作。Richard Hoveyのヴォーカル&ギター、Lowell Georgeのギター&ムーグのみのシンプルなフォーキー・チューン。

「Cook with Honey」
Valerie Carter作。Michael J. Jackson(アノMJではありません)プロデュース。Judy Collinsが取り上げ、全米チャート第32位となった楽曲のセルフ・ヴァージョンです。一般には本作のハイライト曲ですね。Valerie Carterのピュアなヴォーカルに魅了されるビューティフル・ソングに仕上がっています。David Paichアレンジのストリングスが盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=Jge668g6QAQ

「For Tonight」
Richard Hovey作。「Nora Lee」と並ぶ僕のお気に入り。Richard HoveyとValerie Carterのコーラスが素晴らしいです。ソウル・フィーリングのサウンドがいいですね。Sneaky Peteのペダル・スティールも盛り上げてくれます。

「Millstream」
Jon Lind/Francine Tacker作。ラストは3人のコーラスワークが素晴らしい、味わい深いフォーキー・チューンで締め括ってくれます。

Valerie Carter『Just A Stone's Throw Away』(1977年)
Just a Stone's Throw Away

『Wild Child』(1978年)
ワイルド・チャイルド(紙ジャケット仕様)
posted by ez at 01:04| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ジャケ写のValerie Carter、純朴というか、家出娘みたいで、いいですね。
Posted by ドコドン at 2012年05月25日 11:13
☆ドコドンさん

ありがとうございます。

そうですね。
Valerie Carterの原点を感じることができるのがいいですね。
Posted by ez at 2012年05月26日 13:38
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