2006年11月12日

John Legend『Once Again』

大ヒット・デビュー作を上回る強力2ndアルバム☆John Legend『Once Again』
Once Again
発表年:2006年
ez的ジャンル:正統派コンテンポラリーR&B
気分は... :これはかなり強力な1枚だね...

John Legendの待望の2ndアルバム『Once Again』っす。

John Legendと言えば、Kanye Westの全面サポートでデビューアルバム『Get Lifted』(2004年)を大ヒットさせ、いきなりグラミー3部門を受賞した注目のR&Bシンガーですよね。

僕も『Get Lifted』は愛聴していまシタ。あとはKanyeつながりでCommon『Be』(2005年)への参加も印象的だったかなぁ。

『Get Lifted』を聴いた印象は、ピアノの弾き語りスタイルと相俟って正統派のシンガー/ソングライターという印象だったかなぁ。あとは、それをKanye Westが全面バックアップしているというのが面白いカンジがした。一見ミスマッチのように思えたけど、結果として単なるノスタルジックで終わらない、素晴らしいコンテンポラリーR&Bに仕上がっていたと思う。

さて、そんなJohn Legendの2ndアルバム『Once Again』であるが、正直期待と同時に不安もあった。

Kanye Westに加え、Black Eyed PeasWill.I.Amがプロデュースに参加と聞いて、Hip-Hop色が強くなっちゃうのかなぁ...というのが僕の不安だった。Will.I.Amの場合、Sergio Mendes『Timeless』のイメージが強いので(笑)

でも、『Once Again』を聴いてびっくり!Hip-Hop色など全くない、今時珍しいくらい正統派なアルバムに仕上がっていた。余計なゲスト参加もなく、真正面からコンテンポラリーなR&B/Soulに取り組んでいる真摯な姿勢が伝わってくるね。

これはかなり強力な1枚だね。
この作品を聴いた後に、他の新作アルバムを聴いても正直物足りない。

Kanye West、Will.I.Am以外にもRaphael Saadiq、Craig Streetなどがプロデュースしてマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Save Room」
先行シングルとなった曲。Classics IVの名曲「Stormy」をサンプリングしてマス。「Stormy」の甘酸っぱい雰囲気をそのまま受け継ぎ、そこにJohn Legendのそこに少し憂いのあるボーカルが乗っかり、なかなかシブい1曲に仕上がっていマス。Will.I.AmとJohn Legendのプロデュース。

「Heaven」
Kanye Westプロデュースの僕の一番のお気に入り曲。まさに天国気分の至極のグルーヴだよね。Bobby Caldwellを彷彿させるAOR的アーバン・メロウな香りが漂うのが好きだなぁ。書きながら気付いたんだけど、どことなくJohn Legendの歌い方ってBobby Caldwellに似てない?Monk Higgins「Heaven Only Knows」ネタ。

「Show Me」
Raphael Saadiqプロデュース曲。John Legendとの組み合わせを考えた場合、Kanye WestやWill.I.AmなんかよりもRaphaelが一番しっくりくるカンジがするよね。Raphaelらしいナチュラルな仕上がりになっています。でも、ある意味予想通りすぎるかも?

「Each Day Gets Better」
「Slow Dance」
Will.I.Am/John Legendプロデュースによるソウルな2曲。2曲とも胸キュン度の高いスウィート・ナンバーっす。
「Each Day Gets Better」はWill.I.Am絡みでは一番好きかなぁ。70年代ソウルマナーな仕上がりデス。Four Tops「In These Changing Times」ネタ。「Slow Dance」の方は60年代ソウルマナーな仕上がり。

「P.D.A. (We Just Don't Care) 」
美メロな1曲。Johnのピアノの音色が実に瑞々しい、爽快なミディアム・チューン。心が洗われるカンジだよね。

「Again」
「Where Did My Baby Go?」
じっくり聴かせるピアノの弾き語りナンバー2曲(ともにCraig Street/John Legendプロデュース)。1、2曲はこのタイプが欲しいよね。「Where Did My Baby Go?」はストリングスとの絡みがお見事!

「Maxine」
意表を突くボッサな1曲。しかもアレンジがひとヒネリあって楽しいね。

「Another Again」
70年代のクロスオーバー/フュージョン路線R&Bを彷彿させるメロウなアレンジがオシャレな1曲。

「Coming Home」
素朴ながらも、実に味わい深いバラード。胸に染み渡るねぇ。Will.I.Am/John Legendプロデュース。

大ヒット・デビュー作の次の2枚目ってイマイチな人も多いけど、John Legendは本物だね。来年1月の来日公演も楽しみですな。
posted by ez at 00:02| Comment(2) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
どもです。
ジョンのセカンド、俺はまだ買ってないですけど、どうやらファーストより強力なようですね。
ファーストは好きだったけど愛聴するまでにはいきませんでした。あまりにも一般的なソウル・ミュージックだったからです。というか、前評判が高すぎましたから、ディアンジェロ級を期待してたら・・・という感じでした。
今回はそういうのもなくゆとりを持って作ってくれたはずなので、期待しています!
ウィルも余計なことしてないみたいですし・・・(笑)
Posted by mamo at 2006年11月14日 23:01
☆mamoさん

ありがとうございます。
新作は決して目新しい感じはしませんが、歌が主役のグッド・ミュージックが詰まっていると思います。1stよりも音楽的な幅も広がっている感じもしますしね。ご指摘のとおり、Will.I.Amは意外にも出過ぎず、いい仕事してますね!
Posted by ez at 2006年11月15日 03:17
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