前の記事 TOP 次の記事

2012年06月02日

Cassandra Wilson『Point Of View』

プリンセス・オブ・ダークネス、衝撃の初リーダー作☆Cassandra Wilson『Point Of View』
ポイント・オブ・ヴュー
発表年:1986年
ez的ジャンル:M-Base系女性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :新しい波!

ジャズ界最高の女性シンガーの一人Cassandra Wilsonの初リーダー・アルバム『Point Of View』(1986年)です。

これまで当ブログで紹介したCassandra Wilsonは以下の4枚(発売年順)。

 『Days Aweigh』(1987年)
 『Blue Light 'Til Dawn』(1993年)
 『New Moon Daughter』(1995年)
 『Traveling Miles』(1999年)

故郷ミシシッピからN.Y.へ進出し、先鋭ジャズ集団M-Base Collectiveの一員としてSteve Colemanらと活動を共にしていたCassandraが、JMTからリリースしたデビュー・アルバム『Point of View』(1986年)はシーンに大きなインパクトを与えた1枚でした。

レコーディング・メンバーは、Cassandra Wilson(vo、g)、Jean-Paul Bourelly(g)、Steve Coleman(per、as)、Grachan Moncur III(tb)、Mark Johnson(ds)、Lonnie Plaxico(b)という編成。個人的にはJean-Paul Bourellyのフリーでファンク・ロックなギターがなかなかいいアクセントになっていると思います。

プリンセス・オブ・ダークネスとして圧倒的な存在感のあるヴォーカルを聴かせてくれるCassandra Wilsonですが、本作はSteve Colemanを中心としたレコーディング・メンバーと共に創り上げた作品という印象が強いですね。その意味では、Cassandraのヴォーカルのみならず、本作ならではの音世界を楽しむ1枚という気がします。

必ずしもとっつきやすいやすい作品ではないかもしれませんが、フリーでミステリアスな雰囲気はクセになります。

全曲紹介しときやす。

「Square Roots」
Cassandra Wilson作。プリンセス・オブ・ダークネスの初リーダー作のオープニングは、前衛的かつミステリアスな雰囲気が漂います。Cassandraの地を這うようなヴォーカル、Jean-Paul Bourellyのギター、Steve Colemanのサックスが自由に音空間が漂います。M-Baseらしい雰囲気も満喫できます。

「Blue In Green」
Miles DavisBill Evansでお馴染みの名曲にCassandraが歌詞をつけてカヴァー。『Traveling Miles』(1999年)でも「Sky & Sea」のタイトルで「Blue In Green」に歌詞をつけていましたね。余程Cassandraのお気に入り曲なのでしょう。
http://www.youtube.com/watch?v=PvgTFAfsARA

「Never」
Cassandra Wilson/Steve Coleman作。割と大人しい曲ですが、少ない音数の中に独特のフリーでミステリアスな空気感があっていいですね。

「Desperate Move」
Steve Coleman作。ファンク・テイストの1曲。格好良さで言えば、アルバムで一番のなのでは?M-Baseらしい変拍子による独特のノリで突進していきます。Colemanのサックス、Jean-Paul Bourellyのギターも好調です。

「Love And Hate」
Grachan Moncur III作。Cassandraらしいプリンセス・オブ・ダークネスなヴォーカルを満喫できるブルージー・バラード。作者Grachan Moncur IIIのトロンボーンも楽しめます。

「I Am Waiting」
Cassandra Wilson作。エモーショナルに歌い上げる(M-Baseらしからぬ?)美しいバラード。同じバラードでも前曲「Love And Hate」とは対照的な雰囲気なのが面白いですね。

「I Wished On The Moon」
Dorothy Parker/Ralph Rainger作。スタンダードのカヴァー。ここではスタンダード然と歌い上げますが、それでもCassandraのダークネスなど迫力ヴォーカルは圧倒的な存在感です。Grachan Moncur IIIのトロンボーンが盛り上げてくれます。

「I Thought You Knew」
Jean-Paul Bourelly作。ラストは本作らしいフリーかつアヴァンギャルドなノリです。メンバー同士がリラックス・ムードでセッションを楽しんでいる様子が伝わってきます。

Cassandra Wilson作品の過去記事もご参照下さい。

『Days Aweigh』(1987年)
デイズ・アウェイ

『Blue Light 'Til Dawn』(1993年)
Blue Light 'Til Dawn

『New Moon Daughter』(1995年)
New Moon Daughter

『Traveling Miles』(1999年)
トラヴェリング・マイルス
posted by ez at 13:56 | 1980年代

前の記事 TOP 次の記事




Powered by Seesaa