発表年:2005年
ez的ジャンル:パワフル女性R&B
気分は... :ネオと離婚してソウルと結婚?
季節外れの台風上陸に振り回された1日になってしまいましたね。
大きな被害が出ないことを祈るばかりです。
さて、今回は年フィラデルフィア出身の女性R&BシンガーJaguar Wrightの2ndアルバム『Divorcing Neo 2 Marry Soul』です。
Jaguar Wrightの紹介はデビュー・アルバム『Denials, Delusions And Decisions』(2002年)に続き2回目となります。
The RootsのレーベルMotive所属の女性R&Bシンガーとして、デビュー・アルバム『Denials, Delusions And Decisions』(2002年)では、ネオ・フィリーらしいサウンドで鮮烈な印象を与えてくれました。
それに続く2ndはインディ・レーベルからのリリースとなりましたが、内容的には1stに負けないパワフルな仕上がりになっています。何より、『ソウルと結婚するために、ネオ(ソウル)と離婚する!』というタイトルに彼女の意気込みを感じます。
Jaguar Wright自身をはじめ、Raphael Saadiq、Mike City、Carl "Chucky" Thompson、Scott Storch、James Poyser、Carvin & Ivan(Carvin "Ransum" Haggins & Ivan "Orthodox" Barias)、Hotrunnerがプロデュースを務めています。
"ネオソウルと離婚する"とタイトルにありますが、ネオソウルと決別するというより、ネオソウルの枠に収まらずアーティストとして幅を広げた作品という印象です。その意味では、パンチの効いたJaguarのヴォーカルをアノ手コノ手で楽しめます。やはり、迫力あるJaguar Wrightのヴォーカルには存在感がありますね。
特にRaphael Saadiqのいい仕事ぶりが目立ちます。
全曲を紹介しときやす。
「Dear John Part.1 」
Hotrunnerプロデュース。アルバムのイントロ。
「Free」
オススメその1。Hotrunnerプロデュース。先行シングルにもなったエモーショナルなソウル・チューン。Jaguar Wrightらしいパンチの効いたヴォーカルには存在感があります。Vicki Sue Robinson「Freeway Song」をサンプリング。
http://www.youtube.com/watch?v=kAlOng6sFGw
「Let Me Be The One」
オススメその2。Mike Cityプロデュース。Mike Cityによるメロウ・トラックが印象的です。迫力のリード・ヴォーカルとJaguar Wright自身のプリティ・バック・コーラスのコントラストもいい感じ。
http://www.youtube.com/watch?v=1ToFeUfSeY8
「Timing」
Carl "Chucky" Thompson プロデュース。妖しい空気の流れるミッド・グルーヴ。
http://www.youtube.com/watch?v=x3D4Wzn0g6Y
「Told Ya」
Raphael Saadiqプロデュース。Raphael Saadiqらしい音世界をバックにJaguarが余裕たっぷりのヴォーカルを聴かせてくれます。
「My Place」
オススメその3。Raphael Saadiqプロデュース。切々と訴えかけるヴォーカルでジワジワとくる雰囲気のあるミディアム・スロウです。
http://www.youtube.com/watch?v=thxmv_ELBiw
「Flower」
オススメその4。Carvin "Ransum" Haggins & Ivan "Orthodox" Bariasプロデュース。Carvin & Ivanの2人のいい仕事ぶりが光るビューティフル・バラード。堂々と歌い上げるJaguarのヴォーカルは圧巻です。
http://www.youtube.com/watch?v=MXdGfGfChxQ
「Ecstazy」
オススメその5。Raphael Saadiqプロデュース。クール&ファンキーなサウンドをバックにJaguarがエクスタシーなヴォーカルを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=N6ywIA5c9WY
「So High」
Scott Storchプロデュース。スパニッシュ・テイストの仕上がりはアルバム全体のいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=TVSHrMEITyE
「Been Here Before」
James Poyserプロデュース。粘り腰のソウル・バラードに仕上がっています。
「Woman To Woman Intro」
「Woman To Woman」
オススメその6。Jaguar Wrightプロデュース。Shirley Brown、1974年のヒット曲をカヴァー(James Banks/Eddie Marion/Henderson Thigpen作)。Jaguar Wrightのカヴァーに相応しいセレクトという気がします。それを裏付けるかのようにJaguarは堂々とこの名曲を歌い上げます。
「Do Your Worst」
Jaguar Wrightプロデュース。12分近くの大作バラード。
http://www.youtube.com/watch?v=5-tarvuPFek
「One More Drink」
オススメその7。Raphael Saadiqプロデュース。アーバン・テイストのグルーヴィーR&Bは実に僕好みの仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=MiK0c9-4_1E
「Dear John Part.2」
Hotrunnerプロデュース。アルバムのアウトロ。
ボーナス・トラックとして、Obie Triceのラップをフィーチャーした「Call Block」が収録されています。
「Call Block」
http://www.youtube.com/watch?v=SzTUVTmACtc
『Denials, Delusions And Decisions』(2002年)