2012年06月24日

Earl Okin『Bossa Britanica』

ロンドンのJoao Gilberto?眠れぬ夜の大人のボッサ作品☆Earl Okin『Bossa Britanica』
アール・オキンの眠れぬ夜のボサノバ
発表年:2012年
ez的ジャンル:ロンドン系大人のボサノヴァ/ヴォーカル
気分は... :眠れぬ夜に・・・

今回は眠れぬ夜の大人のボッサ作品Earl Okin『Bossa Britanica』です。

Earl Okinは1947年イングランド南東部サリーの生まれのシンガー・ソングライター/コメディアン。1967年にはAbbey Roadで1stシングルを録音し、その後はソングライティングの能力を買われ、Georgie Fame、Cilla Black、Helen Shapiroなどに楽曲を提供しています。1979年にはPaul McCartney & Wingsのライブの前座を務めています。1980年代に入ると、人気TV番組に出演し、コメディアンとして人気を博するようになります。

自身名義のアルバムとしては『Mr. Okin Comes to Town』(1978年)、『Himself』(1981年)、『The Vienna Concerts 』(1996年)、『Musical Genius and Sex Symbol』(2004年)等の作品をリリースしています。

今日紹介する『Bossa Britanica』は1999〜2000年に録音し、即売用に自主制作したものですが、その後ダウンロード配信され、今年に入り正規CD化が実現しました。

タイトルの通り、ボサノヴァを前面で打ち出した作品であり、オリジナルを中心にJobim作品やスタンダードのカヴァーも交えた大人のボッサ/ヴォーカル作品に仕上がっています。レコーディングにはEarl Okin(vo、g、p、mouth trumpet)、Simon Woolf(b)、 Simon Morton(ds)、 Doug White(ts)等が参加しています。

"ロンドンのJoao Gilberto"と呼びたくなるEarl Okinのジェントル・ヴォーカルにグッとくるはずです。また、ジャズ・バラード系の楽曲にはChet Baker的な魅力もあります。

国内盤と輸入盤でジャケが異なりますのでご注意を!

Earl Okin『Bossa Britanica』 ※輸入盤
Bossa Britannica


眠れぬ夜に最適の大人のボッサ作品です。

全曲紹介しときやす。

「Madrugada (Spirit of Dawn)」
オススメその1。これぞ"ロンドンのJoao Gilbertoといった雰囲気の絶品ソフトリー・ボッサ。大人のジェントル・ヴォーカルにヤラれます。

「Love Me or Leave Me」
Gus Kahn/Walter Donaldson作のスタンダード。少しブルージーなジェントル・ジャズ・ヴォーカル曲に仕上げています。

「Bahia」
オススメその2。少しブルーなサウダージ感にグッとくるボッサ・チューン。フェイク・ボッサなんて呼ばせないメロディ&ヴォーカルを聴かせてくれます。

「Some Other Dream」
メランコリックなジャズ・バラード。何処となくレイジーな雰囲気もいいですね。

「O Grande Amor」
Vinicius De Moraes/Antonio Carlos Jobim作品のカヴァー。Okin自身のマウス・トランペットも印象的です。

「Guitar Samba (Samba Do Violao)」
オススメその3。ギターが奏でる素敵なメロディと軽やかなヴォーカルに魅了される1曲。真夏の夜のボッサに最適なのでは?

「Pitter Panther Patter」
Duke Ellington作品をカヴァー。小粋なジャズ・フレイヴァーを楽しめるインスト。

「Que Linda!」
哀愁のメロディが印象的なビターな味わいのボッサ・チューン。

「Something in the Air」
オススメその4。レイジーなソフトリー・ヴォーカルにグッとくるジャズ・ヴォーカル・チューン。

「Love and Roses」
大人のジェントル感にグッとくるエレガント・ボッサ。ヴォーカルの枯れ具合がたまりません。

「Here's Tomorrow」
オススメその5。個人的にはアルバムで一番のお気に入り。素敵なメロウネスを満喫できるサンセット・ボッサ・チューン。

「Every Time We Say Goodbye」
オススメその6。Cole Porter作のスタンダードをカヴァー。当ブログで紹介したSimply RedJohn Coltraneのカヴァーでもお馴染みの名曲ですね。元々この楽曲が好きなので、Okinのジェントル・ヴォーカルによるジャズ・バラード調の本カヴァーにもグッときます。

「Corcovado」
オススメその7。Antonio Carlos Jobimの名曲をカヴァー。当ブログではこれまでJoanie SommersCannonball AdderleyWanda Sa(Wanda De Sah)Mario Castro-Neves & Samba S.A.Diane Denoir/Eduardo Mateoのヴァージョンを紹介済みです。実にエレガント&ソフトリーな「Corcovado」を満喫できます。

「When the Music Fades Away」
オススメその8。「Here's Tomorrow」と並ぶ僕の超お気に入り。小粋なボッサ・チューンですが、ジェントル・ヴォーカルに加え、マウス・トランペットがサイコーです。

「Insensatez」
オススメその9。「How Insensitive」のタイトルでもお馴染みのVinicius De Moraes/Antonio Carlos Jobim作品。当ブログではTriste JaneroDuke PearsonOscar Petersonのカヴァーを紹介済みです。ラストはビューティフルなボッサ名曲カヴァーで締め括ってくれます。

CDにはボーナス・トラックとして「Yesterday's Wine」が追加収録されています。

眠れぬ夜といえば、サッカーのユーロ2012は「スペイン対フランス」ですね。スペイン優勢の声が圧倒的ですが、フランスを侮ってはいけませんね。
posted by ez at 00:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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