発表年:1980年
ez的ジャンル:爽快UKジャズ・ファンク
気分は... :スペインはやはり強かった!
サッカーのユーロ2012の決勝はスペインの快勝でしたね。
イタリア優勝を確信していた僕の予想は見事に外れました。
スペインは決勝で今大会のベスト・パフォーマンスを披露してくれました。準決勝までの試合ぶりを観て、王者スペインのサイクルに一区切りついた印象を持ったのですが、そんなことはありませんでしたね。脱帽です。
言い訳がましいですが、イタリアはコンディション面で不利な日程であったのが可哀相でしたね。モッタの負傷が決定的に痛かったです!でも、王者を逃したものの今大会で観ていて一番面白かったチームはイタリアだと思います。
今大会でスペイン、イタリア、ドイツが現在の欧州3強という勢力図が明らかになったと思います。2014年ブラジルW杯までにこの勢力図が変わるのか、変わらないのか注目ですね。
また、スペインのゼロ・トップ布陣は、中盤のタレントが豊富な日本代表にも適用できないものかと妄想してしまいますね(笑)
今回はIncognitoのリーダーJean-Paul "Bluey" Maunickが在籍していたことでも知られるUKのジャズ・ファンク・グループLight Of The Worldの2ndアルバム『Round Trip』(1980年)です。
Light Of The Worldは1978年にロンドンで結成されたジャズ・ファンク・グループ。
オリジナル・メンバーはNeville "Breeze" McKreith(g)、Kenny Wellington(tp)、David Baptiste(sax)、Jean-Paul "Bluey" Maunick(g)、Paul "Tubbs" Williams(b)、Peter "Stepper" Hinds(key)、Chris Etienne(per)、Everton McCalla(ds)というラインナップです。
メンバーのうちIncognitoのリーダーJean-Paul "Bluey" Maunickはお馴染みですが、Paul "Tubbs" Williams、Peter HindsもIncognitoに参加することになります。また、Kenny Wellington、David Baptiste,、Breeze McKriethの3名は1981年にBeggar & Coを結成し、アルバム『Monument』(1981年)をリリースしています。
グループは『Light Of The World』(1979年)、『Round Trip』(1980年)、『Check Us Out』(1982年)、『Inner Voices』(1999年)といったアルバムをリリースしています。
正直、勉強不足でメンバー変動の正確な情報を把握できていませんが、Bluey"は1stアルバム『Light Of The World』のレコーディング前にグループを離れていたようです。また、Gee BelloやNat Augustinは『Light Of The World』の時点でグループに加入していた模様です。Gee Belloは密かに評価の高いソロ・アルバム『Gee Bello』(1985年)もリリースしています。
今日紹介する2ndアルバム『Round Trip』(1980年)は、Side EffectのAugie Johnsonがプロデュースを手掛け、当時Side Effectに在籍していたMiki HowardやGraham Central Stationでお馴染みのPatrice Chocolate Banksもレコーディングに参加しています。
アルバム全体としてはファンキーながらも爽快かつアーバン・テイストのジャズ・ファンク作品に仕上がっています。今聴いても実にスタイリッシュな印象を受けます。ジャズ・ファンク、ディスコ、アーバン・メロウのエッセンスを、ジャケのイメージ通り爽快ブリーズ感覚でまとめ上げた感じですね。
ファンキー・グルーヴなのに暑苦しくない爽快さが僕好みです。このあたりがUKジャズ・ファンクらしいのかもしれませんね。
今からの季節にピッタリな1枚なのでは?
ジャケのイメージに何となく惹かれた方はぜひチェックすべき1枚だと思います。
また、Beggar & Co Feat. The Funk Jazz Collective名義のアルバム『Brass, Strings N' Things 』(2007年)からの7曲がボーナス・トラックとして追加収録されているのも嬉しいオマケです。こちらの演奏にはBlueyも参加しています。
本作のハイライトとなるアーバン・メロウ「London Town」を聴きながら、間近に迫ったロンドン五輪を心待ちにしてはいかが?
全曲紹介しときやす。
「Time」
オススメその1。爽快ファンキー・ブギー・チューンでアルバムは幕を開けます。うねるグルーヴで突っ走るリズム隊、軽快なギター・カッティング、爽快ヴォーカル&コーラス、存在感抜群のホーン隊とこの時期のダンス・チューンの美味しいとこ取りって感じがいいじゃないですか!
http://www.youtube.com/watch?v=GBzCiBzdrEI
「London Town」
オススメその2。本作のハイライトとなるアーバン・メロウ。Bobby Caldwell「What You Won't Do For Love」風の旋律をUKジャス・ファンク・グループらしいメロウ・チューンで聴かせてくれます。ゲスト参加のVictor Feldmanのメロウ・ヴァイヴがいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=gszyDkH3Kig
「I Shot The Sheriff」
Eric Claptonの大ヒットでもお馴染みのBob Marleyの名曲をカヴァー。>、この時期のGeorge Dukeあたりと一緒に聴きたくなるダンサブルなカヴァーです。正直、Marleyの名曲をこのようにカヴァーするのは好みではありませんが、UKジャズ・ファンク・グループらしいのかもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=SmwpT5PLQgQ
「I'm So Happy」
タイトルのわりには美しくも何処か儚いバラードです。幻想的なストリングスが見果てぬ夢といった雰囲気を醸し出します。
http://www.youtube.com/watch?v=13SMUZ9OGH0
「More Or Myself」
オススメその3。当時Side Effectに在籍していたMiki Howardがリード・ヴォーカルを務めるアーバン・ダンサー。このあたりはAugie Johnson色が強く出た仕上りかもしれませんね。
「Visualise Yourself (And Your Mind)」
オススメその4。軽快なファンキー・グルーヴ。ヴォーカルがライト・タッチなので爽快ブリーズ・モードで聴くことができます。ジャケの雰囲気にピッタリな1曲だと思います。
「Painted Lady」
オススメその5。この曲もファンキーに駆け抜けます。軽快なギター・カッティングとハイトーン・ヴォーカルの組み合わせがひたすら気持ちいいですね。素晴らしいホーン隊の貢献も見逃せません。
「Pete's Crusade」
ジャズ・ファンク・グループらしい演奏を満喫できるインスト。Wayne Hendersonのトロンボーン・ソロをはじめホーン隊の素晴らしいプレイを楽しめる1曲です。終盤のメロウ・エレピもグッド!
「I Walk The Streets Alone」
哀愁のメロディが印象的なアーバン・テイストのミディアム・スロウ。
http://www.youtube.com/watch?v=OkysOLf8fco
「Something For Nothing」
ラストもアーバン&ファンキーに迫ります。うねるベースラインや素晴らいサックス・ソロに魅了されます。
オリジナルはここまですが、CDにはBeggar & Co Feat. The Funk Jazz Collective名義のライブ・アルバム『Brass, Strings N' Things 』(2007年)からの7曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。Kenny Wellington、David Baptiste,、Breeze McKriethというBeggar & Coの3名に加え、Blueyや元Central LineのCamelle Hinds、JTQやMcKoyでお馴染みのNoel McKoy 等が参加しており、なかなか興味深いライブ演奏を楽しめます。
ロンドン五輪といえば、女子バスケはカナダに敗れ、あと一歩で五輪切符を逃しました。バスケど素人ですが、TV中継を観ていて惜敗ながらも決定的な何かが足りない気がしました。
それにしても五輪の夢破れ、落胆している日本チームにインタビューするNHKの無神経さに閉口してしまいました。何考えているんでしょうね。