発表年:1974年
ez的ジャンル:ラテン・フォーキー・グルーヴ
気分は... :ホセ・メンドーサは偉大だった...
プエルトリコの盲目のギタリスト&シンガーJose Feliciano☆
Jose Felicianoの存在は昔から知っていたが、Doors「Light My Fire」のカヴァーし、グラミー賞を受賞した盲目のギタリスト&シンガーという程度の認識だったかなぁ。
同じ盲目のミュージシャンということで、ラテン・ミュージックのRay Charlesってイメージだったかなぁ。でも、実際にはRay Charlesよりも15歳も若いんだね。せめてラテン・ミュージックのStevie Wonderぐらいにしとかないとね(笑)
あとは国籍も自分の中で勝手にメキシコ人だと思い込んでいました。当時の僕の乏しい知識ではJose(ホセ)という名前から連想するのはメキシコ人だったもので(笑)きっと僕がこのような思い込みをするようになったのは、漫画『あしたのジョー』に出てきた偉大なメキシコ人王者ホセ・メンドーサの影響だと思いマス。
僕がJose Felicianoの『And the Feeling's Good』(1974年)を購入した理由は、殆どの人と同じく、クラブで大人気となったフリーソウル・クラシック「Golden Lady」狙いっす。フリーソウルのコンピで知って以来、このStevie Wonderの名曲カヴァーの虜になってしまいまシタ。
なので、「Golden Lady」以外は正直あまり期待していなかった。
渡り鳥の演歌歌手のラテン版みたいなイメージがあったので、「Golden Lady」のみ例外で、全体としては哀愁のギター&ボーカルのアルバムを予想してまシタ。
でも、聴いてビックリ!こんなに全体を通じてグルーヴ感溢れるアルバムだとは思いませんでシタ。そもそもギター一本で弾き語りみたいな想像が間違いでシタ。
まさに“フリーソウル”な幅広い音楽性と、グルーヴ感溢れる仕上がりに大満足っす。
オススメ曲を紹介しときやす。
「Hard Times in el Barrio」
初めて聴いた時に、そのカッチョ良さにぶったまげたフォーキー・グルーヴ。歌詞に♪Chico and the Man♪と出てくるので、この曲も「Chico and the Man」同様にTVシリーズの挿入歌だったのかなぁ(詳しくは知りません)?
「I've Got to Convince Myself」
Allen Toussaint作品のカヴァー。そのせいかニューオリンズ風のファンキーな仕上がり。
「You're No Good」
「悪いあなた」という邦題の方がピンと来るかもね。70年代ファンにはお馴染みのLinda Ronstadtのあのヒット曲です(『Heart Like a Wheel』収録)。そう言えば、Linda Ronstadt全然聴いていないなぁ。ウエスト・コースト・ロックの恋多き歌姫ってイメージだったよねぇ。懐かしい。
「Virgo」
ファンキー・ロックなインスト。この曲も再評価の高い1曲ですよね。でも、Jose Felicianoがこんなハードなロックを演奏するなんて全然想像できないよね。
「Golden Lady」
フリーソウル・クラシック。ご存知Stevie Wonder『Innervisions』(1973年)収録の名曲カヴァー。DJ達が飛びついたこのフォーキー・グルーヴ1曲だけでも本作を聴く価値アリだよね。
個人的には、オリジナルも『Innervisions』収録曲の中で一番のお気に入りなんだけど、このカヴァーもオリジナルに迫る傑作。同じ盲目のミュージシャン同士で以心伝心なのか、Felicianoはこの名曲を完全に自分のモノにしているカンジだよね。
「Stay With Me」
キャッチーで聴きやすい1曲。実に70年代らしい青春ポップに仕上がっています。
「Chico and the Man」
ラテン・フォーキーな人気の1曲。この曲は同名のTVシリーズの主題歌だったようです(詳しくは知りません)。ある意味、この曲あたりが一般的なJose Felicianoのイメージに近いかもね。ラテン・グルーヴ好きの方はJoe Bataanがカヴァーしていますね(アルバム『Afrofilipino』収録)。
「And the Feeling's Good」
Roberta Flack「Killing Me Softly With His Song」で有名なCharles Foxの作品。実に名曲ですな。元々の曲の良さと実にロマンティックなFelicianoのギターと味わい深いボーカルが加わって、極上の1曲に仕上がっていマス。Feliciano以外にもMarlena Shaw、Roberta FlacKのカヴァーも有名ですよね。さらには、先日紹介したLauryn Hill「To Zion」のネタにもなっていマス。
相変わらず、『のだめカンタービレ』は面白いねぇ。
のだめチャンの不思議モードのぶっ飛びぶりが実にいいよねぇ。
せちがない世の中だからこそ、こんな破茶目茶ドラマがd(^ ^*)グッ!