発表年:2012年
ez的ジャンル:UKクラブミュージック系Hip-Hop
気分は... :少しは光明が見えてきたか...
ロンドン五輪サッカー男子代表の本番前最後の強化試合となった対メキシコ戦は2対1で日本が勝ち切りました。スペイン、ブラジルに次ぎ英国、ウルグアイあたりと並ぶメダル候補の強豪メキシコに勝利できたのは監督やメンバー達に大きな自信となったのでは?
守備ラインは今日の先発4名で固めて欲しいですね。左SBは酒井高を使いたい気にもなりますが守備重視で徳永でスタートするのが賢明だと思います。守備的MFについては個人的に期待している扇原の出来が悪かったのがかなり気になります。
攻撃陣についてはFW、攻撃的MFの7名をフル動員して乗り切って欲しいですね。齋藤、杉本は効果的な交代メンバーとして投入したい気がするので、残り5名を相手によっていかに組み合わせるか、といったところでしょうか。
ベラルーシ戦の大ブーイングの嵐もこれで収まると思うので、雑音を気にせず思い切りスペイン戦に臨んで欲しいものです。
今回は4HeroのMarc MacによるHip-HopプロジェクトVisioneersの第2弾アルバム『Hipology』です。
UKクラブシーンの牽引者である4Heroといえば、もう一人のメンバーDegoの活動がどうしても目立ってしまいますが、Marc Macも頑張っています。
Marc Mac名義では、『It's Right To Be Civil』(2006年)、『Extend The Knowledge』(2011年)といった2枚のアルバムをリリースしています。また、Visioneers名義では、2006年に第1弾アルバム『Dirty Old Hip Hop』、翌年にリミックス・アルバム『Dirty Old Remixes』をリリースしています。さらに昨年はT.R.A.C.『The Network』を全面プロデュースし、話題となりました。
Visioneersの第1弾アルバム『Dirty Old Hip Hop』では、Nas「The World Is Yours」、The Pharcyde「Runnin'」のカヴァーが話題となりました。
2ndとなる本作『Hipology』ではThe Incredible Bongo Band「Apache」やAhmad Jamal「Swahililand」、Johnny Pate「Shaft in Africa」といったHip-Hopアンセムを取り上げています。また、意外なセレクトとしてStereolab「Come And Play In The Milky Night」のカヴァーなんていうのもあります。
アルバム全体として"Hip-Hop愛"が詰まっている感じがいいですね。
そのあたりはジャケにも反映されています。
ジャケを大きな画像で観ると、さまざまな名アルバムのジャケのコラージュになっているのがおわかりかと思います。このジャケを眺めているだけでもかなり楽しめます。
ただし、Hip-Hopの枠に収まらないエレクトロニカ、ジャズ・ファンク、ジャズな演奏も聴かせてくれるところがMarc Macらしいかもしれません。レコーディング・メンバーの中ではLuke Parkhouse(ds、per、g)の貢献が目立ちます。
Hip-Hop愛の詰まった作品を存分に楽しみましょう。
アルバムはCD2枚組になっており、Disc1が通常盤、Disc2がノンストップ・ミックスになっています。
全曲紹介しときやす(Disc1のみ)。
「Dial In (Intro)」
アルバムのイントロ。
「Back In Time」
Baron & T.R.A.C.をフィーチャー。メロウ&ジェントルなヴァイヴが心地好い1曲。ストリングスがトラック全体に柔らかさを与えてくれます。アングラ・ジャジーHip-Hop好きであればホッとする1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=lRctD_-4gCY
「Come And Play In The Milky Night」
Stereolabのカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介済みの『Cobra and Phases Group Play Voltage in the Milky Night』(1999年)に収録されています。エレクトロニカ・ラウンジといった趣であったオリジナルの雰囲気を受け継いだスペイシーなエレクトリック
感が印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=d0QDKWBs6fk
「Ice Cream On My Kicks」
ジャジー&エレクトリック&ソウルフルな雰囲気は本作らしいのでは?適度にパーカッシヴなのも僕好み。
http://www.youtube.com/watch?v=MD-qJTiyUvc
「Shine」
John Robinson & Jimetta Roseをフィーチャー。ソウルフルなヴァイヴに溢れています。
http://www.youtube.com/watch?v=b180GoyLFNQ
「Shaft In Africa (Addis)」
前述のようにJohnny Pateによる定番サンプリング曲のリメイク。躍動するリズム、キレのあるホーン・アンサンブルなど問答無用の格好良さです。
http://www.youtube.com/watch?v=B-jjR_vRHYM
「Rocket Man (Afrolatin Joint)」
個人的には「Jungle Green Outlines」と並ぶ僕のお気に入り。ジャズ・ミーツ・アフロビートといった趣の仕上がりにヤラれます。
「Swahililand」
Ahmad Jamalの定番サンプリング曲をカヴァー。壮大なスピリチュアル感を受け継ぎつつ、コズミックな広がりを感じるカヴァーに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=g8nqdT30UPU
「Oil & Water」
Notes To Selfをフィーチャー。ヒューマンな温かみを感じるフロウ&トラックが印象的です。DJ Dopeyのスクラッチもいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=zJJOY4V69IQ
「Jungle Green Outlines」
この曲も僕のお気に入り。アフロ・ファンクとしての格好良さにグッときます。この曲あたりはHip-Hopというよりも完全にジャズ・ファンクしています。
http://www.youtube.com/watch?v=0Q3p1GvTArY
「LuAnne From Harlem」
ここではジャズ的な格好良さを堪能できます。息の合ったホーン・アンサンブルに魅了されます。
http://www.youtube.com/watch?v=B6Iwj8JyJD8
「Funky Fanfare」
サンプリング・ソースにもなっているKeith Mansfield作品をカヴァー。オリジナルのファンキーな味わいを引き継ぎつつ、ダビー&パーカッシヴなテイストが加わっているのがグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=dtAhSV6ohkw
「Apache (Battle Dub)」
お馴染みThe Incredible Bongo BandのHip-Hopアンセムのリメイク。「Apache」好きの人であれば、誰しもグッとくるリメイクでしょう。
http://www.youtube.com/watch?v=9mH8U9iaWWs
「Whatever Happened To Peace」
ラストはコズミック・ジャズな雰囲気で締め括ってくれます。
他のMarc Mac関連作品もチェックを!
Visioneers『Dirty Old Hip Hop』(2006年)
Visioneers『Dirty Old Remixes』(2007年)
Marc Mac『It's Right To Be Civil』(2006年)
Marc Mac『Extend The Knowledge』(2011年)
T.R.A.C. Produced By Marc Mac『The Network』(2011年)