2012年07月26日

Grupo Fantasma『Sonidos Gold』

ラテン・グラミー賞にもノミネートされたハイブリッドなラテン・ファンク作品☆Grupo Fantasma『Sonidos Gold』
ソニードス・ゴールド
発表年:2008年
ez的ジャンル:ハイブリッド系ラテン・ファンク
気分は... :まずは勝ち点3で一安心!

ロンドン五輪の先陣を切ってなでしこジャパンが初戦を勝利しました。

追加点を奪えずミスから1点を返された時はヤバイと思いましたが、その後焦らず我慢して勝ち切ったのはなでしこの成長かもしれませんね。特に後半の澤選手の守備での貢献はさすがでしたね。改めてその存在の大きさを実感しました。

今回は実力派ラテンファンク・バンドGrupo Fantasmaの4thアルバム『Sonidos Gold』(2008年)です。

テキサス州オースティン出身を拠点に活動するラテン・ファンク・バンドGrupo Fantasmaの紹介は『El Existential』(2010年)に続き2回目になります。

Prince殿下から気に入られ、殿下のライブの前座やバック・バンドを務めたことでも知られるハイブリッドなラテン・ファンク・バンドGrupo Fantasma。そんな彼らを代表するアルバムがラテン・グラミー賞にもノミネートされた本作『Sonidos Gold』です。

『Sonidos Gold』『Grupo Fantasma』(2002年)、『Movimiento Popular』(2004年)、『Comes Alive』(2006年)に続く4thアルバムとなります。

本作におけるメンバーは、Matthew "Sweet Lou" Holmes(conga)、Beto Martinez(g)、Greg Gonzalez(b)、Jose Galeano(per、vo)、Adrian Quesada(g)、Leo Gauna(tb、key)、Kino Rodriguez(vo、guiro)、Johnny Lopez(ds)、Gilbert Elorreaga(tp)、Josh Levy(bs)の10名です。

それ以外にN.Y.サルサを代表する名ピアニストLarry Harlow(key)やMaceo Parker(sax)、Greg Boyer(tb)といったP-Funk系ミュージシャンなどがゲスト参加しています。

ラテン、サルサ、クンビア、ファンク、ジャズ、レゲエ、ロック等を取り入れたGrupo Fantasmaらしいハイブリッドなラテン・ファンクを満喫できます。アルバムを聴いていると、Robert Rodriguez監督のエル・マリアッチ・シリーズが観たくなります。

ラテンを聴かない方でも「Bacalao Con Pan」「Gimme Some」あたりのカッチョ良さを聴くと興味を持つと思います。

まずは「Bacalao Con Pan」「Gimme Some」の2曲を聴いてみてください。

全曲紹介しときやす。

「El Sabio Soy Yo」
テックス・メックス感のあるラテン・チューン。灼熱の哀愁チューンって感じがいいですね。

「Levantate」
ノスタルジックな哀愁感がいいですね。後半のサルサ・モードの演奏で盛り上がります。

「Arroz con Frijoles」
重厚感のあるラテン・ファンク・チューン。覚醒感のあるリズムのうねりがドープなラテン・ワールドへ誘ってくれます。終盤はサンバ・モードで大盛り上り!

「Bacalao Con Pan」
オススメその1。僕の一番のお気に入り。偉大なキューバン・バンドIrakereのカヴァーです。この曲はラテンを聴かない人でもジャズ・ファンク好きであれば気に入るであろう超格好良い仕上がり。ギターを中心に据えたサウンドは70年代チカーノ・ロック好きの人もグッとくるはずなのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=ATwFEwY6r_U

「Naci De La (Rumba y Guaguanco)」
Larry HarlowとP-Funk Horn SectioのGreg Boyerをフィーチャー。アシッドな雰囲気も漂う哀愁ラテン・グルーヴです。

「Rebotar」
テックス・メックスな哀愁感にグッときます。安酒場で飲んだくれたい気分になりますね。
http://www.youtube.com/watch?v=MZYaPNRItJY

「Cumbia De Los Pajaritos」
オススメその2。Los Mirlos「La Danza De Los Mirlos」のカヴァー。オリジナルはペルーのサイケデリック・クンビアのコンピ・アルバム『The Roots Of Chicha - Psychedelic Cumbias From Peru』にも収録されていました。オリジナルの妖しげな雰囲気を受け継ぎつつ、Grupo Fantasmaらしいハイブリット感のあるカヴァーに仕上がっていると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=a89IWMA_TZM

Los Mirlos「La Danza De Los Mirlos」
 http://www.youtube.com/watch?v=WnE3cRL2R80

「Gimme Some」
オススメその3。Maceo Parkerのサックス、Black Joe Lewisのヴォーカルをフィーチャー。「Bacalao Con Pan」と並ぶ僕のお気に入り。Santana好きは気に入るであろう格好良いラテン・ファンク・チューン。ドラム・ブレイクもキマっています。
http://www.youtube.com/watch?v=JwT5bUZm2a4

「El Desconocido」
レゲエのテイストも入り混じったハイブリッドな哀愁ラテン・チューン。最初は野暮ったい印象を受けるのですが聴いているうちにクセになります。
http://www.youtube.com/watch?v=N0QZ3fo1XmQ

「Se Te Mira」
オススメその4。Larry Harlow参加の2曲目。70年代N.Y.ラテン/サルサがお好きな人であればグッとくる1曲だと思います。

「Soltero」
ラテンなホーン・アンサンブルを楽しめる哀愁チューン。

「Perso Fra i Mesquites」
ラストは妖しくムーディーに締め括ってくれます。エレガントなストリングスもムードを演出してくれます。

興味がある方はGrupo Fantasmaやサイド・プロジェクトBrownoutの作品もどうぞ!

『Movimiento Popular』(2004年)
Movimiento Popular

『Comes Alive』(2006年)
Comes Alive

『El Existential』(2010年)
エル・エクシステンシャル

Brownout『Homenaje』(2007年)
Homenaje

Brownout『Aguilas and Cobras』(2009年)
Aguilas and Cobras

Brownout『Oozy』(2012年)
Oozy
posted by ez at 03:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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