録音年:1967年
ez的ジャンル:60年代アシッド・ジャズ
気分は... :あなたは楽しみ上手?
昨晩も『のだめカンタービレ』を観てハッピー気分...と言いたいところだが、今回はシリアスな展開で少し拍子抜け(> <)。。。僕としては、毎度のお馬鹿で破茶目茶な展開を期待しているんだけどねぇ(笑)
のだめチャンのように、いろんな場を楽しめる人と一緒にいると、こちらもハッピーになってくる。大事なことは、社交的な振る舞いや面白い話をすることよりも、相手と「楽しさ」を共有する気持ちだと思う。自分の楽しい気持ちと相手の楽しい気持ちをうまくシンクロさせようとする思いやりだよね。
こんなことを書くのも、最近「楽しみ下手」の人が多いと思う。しかも、自分だけ楽しめないならば、自業自得で構わないのだが、周囲の雰囲気まで最悪にしてしまう輩のなんと多いことか。そういった輩を見るにつけ、やっぱり人間は精神的なゆとりや心の豊かさが大切だと思う。
さて、今日は正統派ジャズ・ファンよりも、クラブ・ジャズ好きの方からの支持が高いと思われるジャズ・ミュージシャンDuke Pearsonの作品の中から『The Right Touch』(1967年)を紹介しマス。
Duke Pearson(1932-1980年)は、1959年にNYへ進出し、Donald Byrd『Fuego』のレコーディングに参加した。その後1960年代後半のBlue Noteでピアニスト/作・編曲家/プロデューサーとして活躍した。
なんて書きながら、僕がストレート・ジャズを聴き始めてからしばらくの間はDuke Pearsonの名を見ることは殆どなかった。ジャズを聴き始めの頃、何冊がジャズのディスク・ガイドを購入したが、そこでもDuke Pearsonの作品が取り上げられることはなかった。
僕も含めて多くの人がDuke Pearsonの名を知ったのは、90年代のロンドンのクラブ・ジャズ・シーン経由であろう。アシッド・ジャズ・ブームで沸いた90年代のロンドンで、クラブDJから絶大な人気を誇ったのがDuke Pearsonだった。
そんな流れで僕が購入したDuke Pearson作品は、『Wahoo!』(1964年)、『Sweet Honey Bee』(1966年)、『The Right Touch』(1967年)、『The Phantom』(1968年)の4枚。その中から刺激的な1曲「Chili Peppers」を含む『The Right Touch』をセレクト。
決して派手な作品ではないけど、全曲Pearsonのオリジナルで占められ、程よいホットな刺激とエレガントな香りがうまくバランスした1枚に仕上がっていマス。
メンバーは、Duke Pearson(p,、arr)、Freddie Hubbard(tp)、Stanley Turrentine(ts)、James Spaulding(as)、Jerry Dodgion(as、 fl)、Garnett Brown(tb)、Gene Taylor(b)、Grady Tate(ds)というなかなかの大所帯っす。
全曲紹介しときヤス。
「Chili Peppers」
クラブ・ジャズ・シーンで大人気だったラテン・フレイヴァーな1曲。まさにチリ・ペッパーのような刺激的な曲だけど、しつこさがなくライトな感覚がいいねっ。僕はなぜかこの曲を聴くと、一緒にLee Morgan「The Sidewinder」を聴きたくなるんだよね。
「Make It Good」
Pearsonの小粋なピアノが聴ける1曲。まさにRight Touchなカンジ☆
「My Love Waits (O Meu Amor Espera) 」
ボッサ・テイストの実にムーディーな1曲。作・編曲家としてのPearsonの才能を確認できる1曲かもね。僕の密かなオススメ曲っす。Freddie Hubbardのトランペット・ソロも雰囲気あってグッド♪
「Los Malos Hombres」
エキサイティングなラテン調ナンバー。クラブ・ジャズでウケるのが納得のアゲアゲな1曲ですな。
「Scrap Iron」
ブルージーなスロー・ナンバー。ブルースなんだけどエレガントな雰囲気があるのがいいねぇ。
「Rotary」
ちょっと風変わりな1曲。なんか全体的に不安定なカンジが逆に面白い気がします。
個人的には『Sweet Honey Bee』(1966年)もオススメ。クラブ・ジャズ好きの方は『The Phantom』(1968年)は、その方面からの評価が高い1枚っす。