発表年:1995年
ez的ジャンル:スタイリッシュ・ブルー・アイド・UKソウル
気分は... :きなこもち最中(僕のイチオシ・アイス)♪
久々に登場のSimply Redっす。
今回は以前に紹介した大ヒット4thアルバム『Stars』(1991年)に続く5thアルバム『Life』(1995年)☆
当時の僕にとってのSimply Redって、昔のAORのような音楽だったのかもしれない。
70年代後半から洋楽を聴き始めた僕が、80年代初めあたりまでオシャレだと思っていた音楽はAORだった。あのアーバンで大人な雰囲気に憧れたものだ。その後AORは衰退し、大学生になっていた僕がAORに代わるオシャレな大人の音楽として、80年代半ばからハマったのが、ブラック・コンテンポラリー(所謂ブラコン)だった。
そんな中、デビューアルバム『Picture Book』(1985年)と大ヒット・シングル「Holding Back The Years」でシーンに登場してきたのがSimply Redだった。当時はPaul Youngあたりと同じ系統のブルー・アイド・ソウルって印象だったかなぁ。
そして、2ndアルバム『Men And Women』(1987年)の発表直後の来日公演へ行った。音楽以上にリーダーMick Hucknallをはじめメンバー全員がPaul Smithのスーツに身を包んだビジュアルが印象的だった。その頃はまだ大物グループのオーラは全然なかったけど(笑)
僕がSimply RedにAOR的なものを感じるようになったのは、3rdアルバム『A New Flame』(1989年)あたりからかもしれない。この頃から、ブルー・アイド・ソウル的な要素と、UKらしい最新のスタイリッシュ・サウンドをうまく融合させ、新しい時代のオシャレなアーバン・ミュージックを確立したように思いマス。
そうしたSimply Redサウンドが大きな果実として実ったアルバムが以前に紹介した4thアルバム『Stars』(1991年)であり、その路線をさらに深めたのが本作『Life』(1995年)というところでしょうか。
案外、リアルタイムでスタイリッシュな印象を受けた作品って、賞味期限も短く、10年後くらいに聴くとキビしいものを感じるケースが多い。しかしながら、Simply Redのサウンド、特に『Stars』、『Life』の2枚は今聴いても全然イケてると思う。
本作『Life』で唯一残念なのは、『Stars』でグループに参加していたGOTAこと屋敷豪太サンの名前がクレジットに見当らなかったことかなぁ。ただし、『Blue』(1998年)からはプロデュース・チームAGM (Andy Wright、Gota Yashiki、Mick Hucknall) として復帰してもらえたのでホッとしましたが...
ゲストとして、Sly & Robbie(Sly Dunbar、Robbie Shakespeare)、Bootsy Collins、Hugh Masekela等が参加していマス。
オススメ曲を紹介しときやす。
「Fairground」
UKチャートで第1位になったアルバムからの1stシングル。何と言ってもThe Goodmen「Give It Up」ネタ(と言うよりもその元ネタのSergio Mendes「Fanfarra」ネタと言ったほうがいいのか?)も使ったサンバのリズムが印象的な1曲ですな。従来のSimply Redにはない新鮮なカンジがしたよね。今でも大好きで、頻繁に聴く1曲っす。
「Remembering the First Time」
アルバムからの2ndシングル。Simply Redらしいスタイリッシュな1曲。ただただカッチョ良いの一言。僕がSimply Redに期待するのは、このタイプの曲なので大満足っす。
「Never Never Love」
アルバムからの3rdシングル。これもSimply Redならではのメロウネスに溢れる1曲ですな。Mickのボーカルが何とも魅力的ですな。「Remembering the First Time」と本曲を聴くと、Simply Redの定番メニューってカンジでホッとする。
「We're in This Together」
アルバムからの4thシングル。個人的にはシングル向けの曲には思えないけど、順番としてバラード・タイプの曲をシングル・カットしたかったんだろうね。
「You Make Me Believe」
「Lives and Loves」
90年代のAORってカンジの2曲。AOR的な雰囲気と90年代のUKソウル的なテイストがうまく融合してるよね。
「So Many People」
シングル曲以外ならばこの曲が一番スキ☆ゆったりとした大きなウネリのメロウ・グルーヴなカンジがたまらなくいいね。晴れた日の朝にこの曲を聴くと実に気持ちいい。
「Hillside Avenue」
詳細なクレジットがないからわからないけど、多分Sly & Robbie参加のレゲエ・ナンバー。Sly & Robbieらしいカンジだよね。
「Out on the Range」
ブルー・アイド・UKソウルと呼びたくなる1曲。聴き込むほど味が出てくる1曲。
ミーハー的にSimply Redは好きなんだけど、冷静に振り返ると、『Stars』と『Life』がSimply Redのピークだったような気がする。