発表年:2012年
ez的ジャンル:ソウル・ディーヴァ系ディープ・ソウル
気分は... :女子バレーはいいけど男子サッカーはねぇ・・・
ロンドン五輪の男子サッカー銅メダルを懸けた日韓戦のU-23代表は正直情けなかったですね。敗戦自体をとやかく言うつもりはありませんが、負け方がねぇ・・・・スペインに勝利、予選リーグ1位通過といった成果を台無しにしてしまった感があります。申し訳ありませんが、よくやった!という声を掛ける気にはなりませんでした。各メンバーの今後の奮起を期待するのみです。
この不快感を忘れさせてくれたのが女子バレーですね。
やはり今大会の日本は女子チームの団結力の素晴らしさが目立ちますね。
サッカーと言えば、男子決勝はブラジルが負けましたね。
ブラジルは少し油断していた気がします。
正直、女子サッカー決勝の試合があまりに素晴らしかったので、男子サッカーは日韓戦も決勝戦も観ていて退屈でしたね。
現代R&Bシーンでも屈指のソウル・ディーヴァLeela Jamesの新作『Loving You More…In The Spirit Of Etta James』です。
これまで当ブログで紹介したLeela James作品は以下の3枚。
『A Change Is Gonna Come』(2005年)
『Let's Do It Again』(2009年)
『My Soul』(2010年)
前作『My Soul』は名門Staxからのリリースでしたが、最新作『Loving You More…In The Spirit Of Etta James』は2nd『Let's Do It Again』をリリースした老舗インディ・レーベルShanachieに復帰してのリリースとなりました。
『Loving You More…In The Spirit Of Etta James』は、タイトルの通り今年1月20日に亡くなった偉大な女性R&BシンガーEtta Jamesへのトリビュート作品になっています。
Etta James(1938-2012年)は60〜70年代のChess Recordsでのレコーディング作品で知られる女性R&Bシンガーです。
Etta Jamesを知らない方でもBeyonce好きであれば、 Chess Recordsをモデルにしたミュージカル映画『Cadillac Records』でBeyonceが演じていた役といえばピンと来るのでは?
"Etta Jamesが今アルバムを作ったらどのような作品になるであろうか"をコンセプトにしたアルバムであり、全11曲中9曲が生前のEtta Jamesのレパートリーを取り上げています。
Leela JamesがEtta Jamesを取り上げるというのはハマりすぎです!
プロデュースはLeela James本人とDrew Ramsey、Shannon Sandersの3名。ナッシュビルを拠点に活動するプロデュース・チームDrew & ShannonはIndia.Arie作品等でお馴染みですね。
Etta Jamesの遺志を継ぐLeelaのディープなソウル魂を堪能しましょう。
全曲紹介しときやす。
「Soul Will Never Die」
A.Campbell/Shannon Sanders/Drew Ramsey作。アルバムのプロローグ的なオリジナル曲で幕を開けます。タイトルの通り、Etta Jameの残したソウル魂の伝承を高らかに歌い上げます。
「Something's Got A Hold On Me」
Etta James/Leroy Kirkland/Pearl Woods作。アルバムからのリード・シングル。Etta、1962年のヒット曲(全米チャート第37位、同R&Bチャート第4位)のカヴァーです。映画『Burlesque』(2010年)の中でChristina Aguileraも歌っていましたね。オリジナルはゴスペル調コーラスの入ったアップ・チューンでしたが、本ヴァージョンは同じアップでも弾けるビートのオリジナルとは異なる雰囲気に仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=m7JtvHrtZWI
Etta James『Love Songs』 ※バラード集のベスト盤
「It Hurts Me So Much」
Charles Chalmers作。Ettaのアルバム『Tell Mama』(1968年)収録曲のカヴァー。オリジナルはバラードでしたが、ここではMary J. Blige「Real Love」等でお馴染みAudio Two「Top Billin'」をサンプリングしたHip-Hop調トラックによるR&Bチューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=vSQcpQ_G0Kk
Etta James『Tell Mama』(1968年)
「I'm Loving You More Every Day」
Ronny Mitchell作。Etta、1964年のヒット曲(全米チャート第65位、同R&Bチャート第7位)のカヴァーです。オリジナルはブルージー・バラードでしたが、ここではスムージーなシカゴ・ステッパーズ調で聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=HKuroyLCBwM
Etta James『The Queen of Soul』(1964年)
「I'd Rather Go Blind」
Ellington Jordan/Billy Foster作。前述のアルバム『Tell Mama』(1968年)収録曲のカヴァー。映画『Cadillac Records』でBeyonceも歌っていた曲です。ここではオリジナルの雰囲気を受け継いだブルース・バラードで聴かせてくれます。
Etta James『Tell Mama』(1968年)
「I Want To Ta-Ta You Baby」
Johnny "Guitar" Watson作。Ettaヴァージョンはアルバム『Life, Love & the Blues』(1998年)に収録されています。オリジナルのJohnny "Guitar" Watsonヴァージョンはアルバム『Ain't That a Bitch』に収録されています。冒頭のレコードのチリチリ・ノイズも含めてオリジナルやEttaヴァージョンの雰囲気を受け継ぐブルージーなカヴァーに仕上がっています。この雰囲気はLeelaにジャスト・フィットですね。
http://www.youtube.com/watch?v=Zrxqj2PIdhI
Etta James『Life, Love & the Blues』(1998年)
「Damn Your Eyes」
Steve Bogard/Barbara Wyrick作。アルバム『Seven Year Itch』(1988年)収録曲のカヴァー。Sinead O'Connor、Zap Mama等もカヴァーしている曲です。Ettaヴァージョンは円熟味を感じるものでしたが、ここではナスティな雰囲気のミッドナイト・ダンサーに仕上がっています。Prince「When Doves Cry」調のトラックが印象的です。
Etta James『Seven Year Itch』(1988年)
「Nobody Loves You Like Me」
Gwen Gordy Fuqua/Henry Fuqua作。Ettaが1950年代にレコーディングした楽曲のカヴァー。Leelaらしいディープなソウル・ワールドを満喫できます。
Etta James『R&B Dynamite 』 ※ベスト盤
「Old School Kind Of Love」
A.Campbell/Shannon Sanders/Drew Ramsey/Heather Headley作。トリニダード・トバゴ出身の女性R&BシンガーHeather Headleyもソングライティングに加わったオリジナル曲です。レトロ・ソウル・ミーツ・ネオ・ソウルといった趣の仕上がりです。
「Sunday Kind Of Love」
Louis Prima/Barbara Belle/Anita Leonard/Stan Rhodes作。1946年に書かれたスタンダード。Ettaヴァージョンはアルバム『At Last』(1961年)に収録されています。Leelaの抑えたヴォーカルが印象的なビューティフル・バラードに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=T_GenW4XOwI
Etta James『At Last』(1961年)
「At Last」
Mack Gordon/Harry Warren作。オリジナルは1942年のミュージカル映画『Orchestra Wives』のために書かれたものです。Ettaヴァージョンは1961年に全米チャート第47位、同R&Bチャート第2位のヒットとなっています。映画『Cadillac Records』でBeyonceが歌っていましたし、Ettaの葬儀でもChristina Aguileraが熱唱していました。あらゆる意味でEtta Jamesトリビュートのラストを飾るに相応しい曲ですね。LeelaもEttaへの惜別の情を込めて歌い上げます。
Etta James『At Last』(1961年)
Leela Jamesの過去記事をご参照下さい。
『A Change Is Gonna Come』(2005年)
『Let's Do It Again』(2009年)
『My Soul』(2010年)