発表年:1989年
ez的ジャンル:Zappファミリー系ファンク
気分は... :ピンチ!
今回は故Roger Troutmanの息子Lynchが1989年にリリースした『A Pinch Of Lynch』です。
1970年に故Roger Troutmanの息子Roger Troutman, Jr.として生まれたLynch。本作『A Pinch Of Lynch』以降は、2000年にRoger Troutman II名義でアルバム『Second Coming』をリリース。しかし、2003年に頭部の損傷が原因で死去してしまいました。
本作は『A Pinch Of Lynch』(1989年)はリアルタイムでよく聴きました。Zapp/Roger大好きだった僕は当時19歳のLynchが創り上げた若々しい本作『A Pinch Of Lynch』にZappファミリーの将来を見たうよな気がしました。
しかし、Roger Troutmanは1999年に兄Larryにより銃殺され、息子Lynchも父の後を追うように他界してしまいました・・・残念な限りです。
さて、『A Pinch Of Lynch』に話を戻すと、父Roger Troutmanの陣頭指揮の下、Zappファミリーが総動員され、さらにはMaceo Parker(sax)、Johnny Lytle(vib)等もアルバムに参加しています。
Zappファミリーが総動員のアルバムと聞くと、バリバリのファンク作品をイメージするかもしれませんが、ファンクを基調にしつつポップ&メロウな味わいが魅力の1枚に仕上がっています。特にメロウ&ビューティフルなミディアム〜スロウが好きでしたね。
当時も今もB級以下扱いのアルバムですが、Zapp/Roger好きの方はぜひチェックして欲しい1枚です。
全曲紹介しときやす。
「I Found Out」
キラキラなシンセ・サウンドと共に始まるメロウ・バラードでアルバムは幕を開けます。父Roger Troutmanのトークボックス・バラードのトークボックスなしパターンって雰囲気ですかね。
「Change My Mind」
Zapp系ファンクですが、もっとポップでスマートにした感じです。
「No One Ever Will」
当時一番のお気に入りだった曲。メロウ&ビューティフルなラブソングです。僕自身は本作でこうしたメロウな楽曲に惹かれていたのかもしれません。
「Here Once Again」
優しいメロディにグッとくるビューティフル・バラード。バックのリズム・トラックにZappの名曲「Computer Love」の香りがするのが嬉しいですね。
「Heartbreaker」
Zappの人気曲をカヴァー。オリジナルは当ブログで紹介した『Zapp III』(1983年)
に収録されています。オリジナルには到底及びませんが、この時期らしいファンク・サウンドを楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=tvKeQTDKaWg
「Can It Be」
ポップに弾けたファンク・チューン。このポップな雰囲気も本作の魅力だと思います。
「Magic Spell」
アルバムからのシングル曲。NJS調のポップでメロディアスな仕上がり。この時代らしいキラキラ感&ピコピコ感がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=WinphwE0wGg
「Into My Life」
ドリーミー&ビューティフルなミディアム・スロウ。この曲も当時大好きでした。ファルセットの美しいヴォーカル・ワークにグッときます。
「Scooby Doo」
父Roger Troutman譲りのファンク魂とLynchらしいポップなセンスが上手く融合したファンク・チューン。
「Pinch Of Lynch」
タイトル曲はZapp/Rogerファミリーらしいファンク・チューン。女性コーラスやZapp/Rogerらしいドゥーワップ調のコーラスも聴かれるキャッチーな仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=TOh912o6bkk
『Second Coming』(2000年)
でも、LYNCHのアルバムを紹介してる記事を見て、コメントしたくなりました。
亡くなったのを、今の今まで知らなくて、なんとも言えない気持ちです。
ロジャーの息子として、明るい未来が待っていると思ってたのに…。ほんとに父を追うように亡くなったんですね…。
no one ever willみたいな曲を聴くとロジャーとは違う才能を感じてたんですがね…。
長々とくだらないコメント、失礼しましたm(_ _)m
ありがとうございます。
Rogerの息子とはいえ、Lynchのアルバムは日本でもあまり話題になりませんでしたからね。
僕も「No One Ever Will」大好きでした。
若くしても他界は本当に残念ですね。