発表年:1995年
ez的ジャンル:エクスペリメンタル系UKクラブ・ミュージック
気分は... :美しくも儚い音世界....
今回はUKのエクスペリメンタル・ダンス・ユニットD*Noteの2ndアルバム『Criminal Justice』(1995年)です。
最近の90年代エントリーはUKものが多いですね。
僕の場合、ジャンルの枠を飛び越えた音が大好きですが、そうした嗜好はこの頃のUK作品を聴いた影響かもしれません。
D*Noteもそんなジャンルレスな音楽で楽しませてくれるユニットですね。
UKのインディ・レーベルDoradoの設立者Matt Winn (Matt Wienevski)が率いるユニットD*Noteの紹介は、デビュー・アルバム『Babel』(1993年)、3rdアルバム『Coming Up』(1996年)に続き3回目となります。
D*Noteといえば、クラブ・ジャズをベースにしつつも、Hip-Hop、ハウス/テクノ、レゲエ、トリップ・ホップ、ファンク、現代音楽などUKクラブ・ミュージックを独自の視点で消化してしまうのが魅力だと思います。
2ndとなる本作『Criminal Justice』(1995年)ではジャングル/ドラムンベースへのアプローチが目立ちます。ただし、きちんとD*Noteというフィルターを通したクール&アンビエントなジャングル/ドラムンベースになっているのがいいですね。
90年代ジャングル/ドラムンベース作品の中には、今聴くと厳しいものも少なくありませんが、本作収録のジャングル/ドラムンベースはそんなことはありません。
また、ジャングル/ドラムンベース一辺倒ではなく、次作『Coming Up』へ繋がるアンビエント/ミニマルな楽曲なども収録されており、飽きずにアルバム1枚を楽しめます。
たまに聴くと、D*Noteの美しくも儚いクラブ・ミュージックにグッときます。
全曲紹介しときやす。
「Criminal Justice」
タイトル曲はDee MajorとNavigatorをフィーチャーしたジャングル/ドラムンベース・チューン。本作を象徴するオープニングです。Dee Majorの儚いヴォーカルとNavigatorのラガMCの組み合わせが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=IRue278fl60
「Place In The City」
Dee Major & Pamela Andersonの女性ヴォーカルをフィーチャーしたアンビエント・チューン。幻想的な音世界に惹かれます。
http://www.youtube.com/watch?v=F5VudEvk2fQ
「Deep Water」
次作『Coming Up』へ繋がるアンビエント/ミニマルな音世界が展開される美しいインスト。
http://www.youtube.com/watch?v=E4OjbP_rcQI
「Iniquity Worker」
Joy MalcolmとNavigatorをフィーチャー。NavigatorのラガMCが炸裂するジャングル・チューン。クールに煽動する感じがいいですね、D*Noteらしいジャズ/現代音楽風で音でアクセントをつけているのもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=lOVk3E-TCPc
「Perspex」
インタールード的なインスト。
「Solomon's Blade」
Pamela Andersonの女性ヴォーカルをフィーチャーした美しいバラード。Outsideの活動で知られるMatt Cooperがピアノで参加しています。
http://www.youtube.com/watch?v=P_KVhfSnOyY
「Flesh And Blood」
D*Noteらしいアンビエント感を上手く取り入れたドラムンベース・チューン。この美しくも儚い感じがたまらなく好きです。Pamela Andersonをフィーチャー。
http://www.youtube.com/watch?v=jVuqHXxGnMw
「V」
Ceri EvansのピアノとMatt Winnのフルートのみの現代音楽風の仕上がり。
「The Garden Of Earthly Delights」
今聴いて一番のお気に入りはコレ。Pamela Andersonをフィーチャーした美しいクロスオーヴァー・チューンです。Matt Winnのサウンド・クリエイターとしての才能を実感できる1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=L-1EhSjfonE
D*Noteの過去記事もご参照下さい。
『Babel』(1993年)
『Coming Up』(1996年)