2012年11月10日

Batida『Batida』

パーカッシヴなオランダ産ブラジリアン・フュージョン☆Batida『Batida』
バチーダ
発表年:1984年
ez的ジャンル:オランダ産ブラジリアン・フュージョン
気分は... :乱れ打ち!

Batidaはパーカッション奏者Nippy Noya、女性ヴォーカリストJose Koningを中心に結成されたオランダのブラジリアン・フュージョン・グループ。

グループは『Batida』(1984年)、『Terra Do Sul』(1987年)、『Tudo Bem』(1992年)という3枚のアルバムをリリースしています。ヴォーカルのJoseはその後ソロ(Josee Koning名義)でも数多くのアルバムをリリースしています。

今日紹介するデビュー・アルバム『Batida』(1984年)におけるメンバーはJose Koning(vo)、Nippy Noya(per)、Bart Fermie(per、vo)、Theo De Jong(b、key)、Gerhard Jeltes(ds)の5名。

アルバムはスタジオ録音とライブ録音から変則スタイルですが、あまり違和感がありません。逆に臨場感のあるライブ音源がアルバムにメリハリをつけていると思います。

全体としてはBatida(バトゥカーダ)のグループ名に相応しい、パーカッシヴなブラジリアン・フュージョン作品に仕上がっています。また、Jose Koningの躍動するヴォーカルにも惹かれます。Joseは以前にリオに住んでいたことがあり、彼女のヴォーカルにはブラジル音楽への愛情が感じられます。

ハイライトはEdu Loboのカヴァー「Ponteio」Milton Nascimentoのカヴァー「Vera Cruz」、David Nasser作のサンバ名曲「Canta Brasil」あたりかもしれませんが、オリジナルの「Oceans Between Us」あたりの素晴らしさにも惹かれます。

パーカッシヴでメロウなブラジリアン・グルーヴ好きの方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Ponteio」
Edu Lobo/Capinan作の名曲をカヴァー。当ブログではThe G/9 Groupのカヴァーも紹介済みです。本ヴァージョンはパーカッシヴに疾走するこのグループらしいオープニングです。美しいピアノの響きもいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=yuc_wahSqd4

「Pra Quem Quirser」
Fernando Lameirinhas/Theo De Jong作。一気に夏モードに戻ってしまいそうなブラジリアン・メロウ・グループ。メロウ・グルーヴをバックにしたJoseのヴォーカルが栄えます。

「Listen To The Land」
インタールード。

「Oceans Between Us」
Bart Fermie作。オリジナルの中では本曲がハイライトなのでは?作者Bart Fermieのスキャットをフィーチャーしたブラジリアン・メロウ・グルーヴ。80年代フュージョンがお好きな方はグッとくるのでは?メロウなエレピの音色も実に心地好いです。
http://www.youtube.com/watch?v=wYtDstsLWF0

「Minha」
Francis Hime/Ruy Guerra作。Joseのヴォーカルを前面に押し出した哀愁バラード。

「Vera Cruz」
Marcio Borges/Milton Nascimento作。Milton Nascimento作のブラジリアン・クラシックをカヴァー。当ブログではSirius Bのカヴァーも紹介済みです。本ヴァージョンはバトゥカーダのグループ名に相応しい躍動感のあるアッパーなブラジリアン・グルーヴに仕上がっています。

「Beyond Words」
Bart Fermie/V. Van Kampen作。1分半にも満たない曲ですが、美しい音世界に魅了されます。

「Canta Brasil」
David Nasser作。往年のサンバ名曲をカヴァー。当ブログではGal Costaのカヴァーも紹介済みです。このグループにぴったりなカヴァーだと思います。ライブ演奏ですが、演奏もJoseのヴォーカルも絶好調といった雰囲気です。

「Purpurina」
J. Jardim作。エレガントな雰囲気の小粋なメロウ・ジャズ。Joseのヴォーカリストとしての魅力を満喫できます。

「Little Rudy's Theme」
Theo De Jong作。約1分半強のフュージョン・インスト。
http://www.youtube.com/watch?v=jYHPVUnzEFs

「Autumn Remains (Ballad For Isabelle)」
Theo De Jong作。しっとりとしたメロウ・バラード。メロウで小粋なエレピをバックにJoseがしっとりとしたヴォーカルを聴かせてくれまうs。

「Happy Mango Song」
Rik Elings作。ラストはJoseのスキャットが駆け巡る軽快なブラジリアン・グルーヴで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=MUr4_UsELAk

『Terra Do Sul』(1987年)
Terra Do Sul

ご興味がある方はJoseのソロ作もチェックを!

Josee Koning『Tribute to Antonio Carlos Jobim』(1995年)
Tribute to Antonio Carlos Jobim

Josee Koning featuring Ivan Lins & Leonardo Amuedo『Recorded In Rio』(2003年)
Recorded in Rio

Josee Koning zingt Lennaert Nijgh‎『Verdronken Vlinder』(2004年)
Verdronken Vlinder

Josee Koning『Bem Brasileiro』(2007年)
Bem Brasileiro
posted by ez at 12:08| Comment(4) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
最近ケヴィン・レトーにはまり、ブラジルフュージョンで検索していたところ、こちらへたどり着きました。まさに探していた音楽でした。視聴後、BatidaをamazonでCD購入、Terra Do SulはMP3をamazonで購入しました。最高ですね。Josee Koningはとてもいいです。またラリーカールトン張りのギターも気に入りPeter Tiehuisを調べたところ、Joerg Reiterという方のThe Night Grooveというアルバムでかなり弾いているようです。ラテン系スムースジャズなんでしょうか、amazonの視聴でしかかいつまんでいませんが。こちらも次回の楽しみですが、やはり本命のBatidaの3rdのTudo Bemをぜひ聞きたいです。
ネット検索では、ショピングでかすりもしません。オランダから輸入か?とか大胆な発想の前に、お知恵拝借させていただければと思い書きました。
何かありましたら幸いです。
ご紹介ありがとうございました。
Posted by i.msa at 2013年03月19日 00:11
☆i.msaさん

ありがとうございます。

躍動感のあるパーカッシヴなブラジリアン・フュージョンは魅力ですね。当ブログが参考になったのであれば幸いです。

『Tudo Bem』は入手困難みたいですね。2006年に限定で一度再発されているようですが・・・中古ショップあたりで見つかるといいですね。



Posted by ez at 2013年03月20日 16:11
ほんとにこのようなオランダのしかも、ポピュラーでない職人肌のバンドの紹介で、しかも、廃盤の情報まで知っているのは驚きです。今後もよろくしお願いします。応援しています。ありがとうございました。
Posted by i.msa at 2013年03月21日 18:08
☆i.msaさん

ありがとうございます。

私の場合、記事を書く際に調べて初めて知る一夜漬けの知識ばかりですよ(笑)。そうやって、新たな知識を得るのがブログを続ける1つの大きな要因になっている面もありますが。

今後もお気軽にお立ち寄りください。
Posted by ez at 2013年03月22日 01:40
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