2012年11月19日

Laurie Holloway『Cumulus』

英国産メロウ・ジャズ・グルーヴの知られざる名作がCD化☆Laurie Holloway『Cumulus』
キュムラス
発表年:1979年
ez的ジャンル:英国産メロウ・ジャズ・グルーヴ
気分は... :エレピ好きにはたまりません・・・

今回イギリス人ジャズ・ピアニストLaurie Hollowayが1979年にリリースした『Cumulus』です。知られざる名作が遂にCD化となりました。

Laurie Hollowayは1938年イギリス、オールダム生まれ。16歳の頃からプロ・ミュージシャンとして活動を開始し、その後ジャズ・ミュージシャンや職業作曲家としてキャリアを重ねてきました。

そんなLaurie Hollowayが1979年に自主制作したアルバムが本作『Cumulus』です。

レコーディング・メンバーはLaurie Holloway(el-p、p)、Dave Markee(b)、Barry Morgan(ds)、Hugh Burns(g)、John Girvan(g)、Norma Winstone(vo)という編成。

アルバム全体としてはエレピ好きにはたまらないメロウ・ジャズ作品に仕上がっています。幻想的な楽曲から躍動するジャズ・グルーヴ、ジャズ・ロック的な楽曲、壮大なスケールの楽曲までダイナミズム溢れる1枚に仕上がっています。印象的なNorma Winstoneの女性スキャットが非常に効果的に使われています。

正直、本作のLaurie Hollowayの作品は全く知りませんが、ライナーノーツを読む限りでは本作は異色作ということらしいので、こうした英国産メロウ・ジャズ・グルーヴを楽しめるのは本作だけのようです。

とりあえず「Nebula」「Corona」「Stratus」の3曲を聴けば、本作の素晴らしさが実感できると思います。

全曲紹介しときやす。

「Nebula」
Norma Winstoneの透明感のあるスキャットをフィーチャーした幻想的なメロウ・チューン。真っ白な夢の中へ誘われるようです。このオープニングを聴けば、本作が買いであることを認識できるはずです。
http://www.youtube.com/watch?v=lutaDWxw2N8

「Cumuli Nimbus」
エレピとピアノが織り成す哀愁メロウが印象的な1曲。英国的な佇まいも感じる哀愁のメロディにグッときます。

「Corona」
エレピの幻想的な響きが静かなるコズミック・ワールドへと誘ってくれる。ここでもNorma Winstoneのスキャットが音空間を浮遊します。昨今の「静かなる音楽」系作品あたりと一緒に聴いてもマッチしそうな雰囲気です。
http://www.youtube.com/watch?v=adW2JIhlc3Q

「Cirrus」
フュージョン寄りのアーバン・メロウ作品。エレピ好きにはたまらない美しいメロウ・チューンです。

「Twister」
壮大なサウンド・スケープのような仕上がり。大自然のドキュメンタリー映像のBGMにピッタリです。

「Whirlwind」
それまでの繊細なタッチから一変し、力強いタッチのピアノがダイナミックに躍動します。リズム隊が生み出すソリッドなビートもグッド!

「Abigail」
再びNorma Winstoneのスキャットがネビゲートする幻想的なメロウ・チューン。何度聴いてもこの浮遊するエレピの幻想的な響きにヤラれてしまいます。

「Stratus」
本作で一番フロア向けのメロウ・グルーヴ。フリーソウル/レア・グルーヴ系の音が好きな人であれば気に入るはず。透明感のあるNorma Winstoneのスキャット、エレピの心地好い響き、リズム隊の力強いビート全てが噛み合った1曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=DJZuj66hKKk

「Aurora」
エレピとギターの演奏によるチルアウトな仕上り。聴いているだけで癒されます。

「Vortex」
ラストはファンキーな躍動感にグッとくるジャズ・グルーヴで締め括ってくれます。

今週は早くも忘年会が2本入っています。
もうそんな時期なんですね・・・
posted by ez at 00:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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