発表年:1995年
ez的ジャンル:アシッド・ジャズ系ファンキー・ロック
気分は... :本領発揮!
今回はアシッド・ジャズ・シーンから登場しながらロック好きからも評価が高いバンドMother Earthの3rdアルバム『You Have Been Watching』(1995年)です。
1991年にロンドンで結成されたMatt Deighton(vo、g)、Bryn Barklam(b)、Neil Corcoran(org、p)、Chris White(ds、per)の4人組Mother Earthの紹介は、2ndアルバム『The People Tree』(1993年)に続き2回目です。
本作『You Have Been Watching』は前作『The People Tree』(1993年)のファンキー・ロック路線を継承しています。何の予備知識もなく聴けばアシッド・ジャズとの関連は殆ど感じないかもしれませんね。
まるで60年代後半から70年代前半にトリップしたかのようなファンキー&アーシー&ブルージーなロック・サウンドが魅力です。
前作『The People Tree』には、Paul Weller、D.C. Lee、Snowboy、James Taylor(JTQ)、Simon Bartholomew(The Brand New Heavies)等のゲストが参加していましたが、本作における目立ったゲストはSnowboyぐらいです。その分、バンドの実力が問われる作品かもしれませんが、素晴らしいバンド・サウンドを聴かせてくれます。Matt Deightoのシワ枯れヴォーカルの魅力も全開です。
本作は商業的にはそれ程の成果を上げることができず、結局グループ最後のスタジオ作品となってしまいます(次作『The Desired Effect』はライブ作品)。
最近ロック作品を聴く頻度が少ない僕ですが、たまに聴くなら本作のようなファンキー&アーシー&ブルージーなロックは実にしっくりきます。
カヴァー1曲を除きメンバーのオリジナルです。
全曲紹介しときやす。
「(Never Gonna Get) To War!」
オススメその1。ファンキー・ロックな反戦ソング。本作のテイストが凝縮された格好良いオープニング。60年代後半〜70年代前半のロックのテイストがお好きな人であればグッとくるはず。
http://www.youtube.com/watch?v=3ybu_KbzziU
「Get Along」
オススメその2。アーシー&ファンキーな味わいがいい感じです。Paul Weller好きの人も気に入るのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=mNN3R_fyBhs
「Wham Bam Thank You Mam」
本作唯一のカヴァーはSmall Facesの「Wham Bam Thank You Mam」(Steve Marriott/Ronnie Lane作)。オリジナルよりも少し大人しめですがモッドなロック好きは要チェックですね。
http://www.youtube.com/watch?v=Z1pVV7NpFfY
「Freethinker」
アーシー&フォーキー&ファンキーのバランス感がいい感じの仕上がり。Joyによる女性コーラスやフルートもいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=QBAIdwWiZ9w
「Non Corporealness」
アルバムの中では異彩を放っているダビーな仕上り。UKらしいのかもしれませんが・・・。意外にも本作の注目曲だったりします。
http://www.youtube.com/watch?v=Wvpsy2pfW-U
「Very Together」
オススメその3。再び60年代後半〜70年代前半テイストのロック・チューン。派手さはありませんがリズム隊が実に格好良いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=6gO2E-tHvGE
「Compare Yourself」
オススメその4。ファンキー・ホーン隊も含めてアメリカ南部の香りが漂う仕上り。Matt Deightonのヴォーカルも実にキマっています。
http://www.youtube.com/watch?v=tElNEHCkV18
「Hold On To Your Head」
オススメその5。ブルージーな味わいもあるファンキー・ロック。僕が今聴きたいロックはこんな感じかもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=CGnYyB3Dp4Q
「Poster」
この曲も60年代後半〜70年代前半へタイム・スリップしたような感覚に襲われます。
http://www.youtube.com/watch?v=51wfBcqv0lc
「The Desired Effect」
オススメその6。フォーキー&ブルージーな雰囲気がいいですね。Matt Deightonのシワ枯れヴォーカルの魅力が全開です。
https://www.youtube.com/watch?v=Fe3Pd5XJdnk
「The Life Eternity」
オススメその7。最初の1分半はスピリチュアル・ジャズのような展開ですが、一転して本編はホーン隊も入ったファンキー・グルーヴです。アルバムの中で一番アシッド・ジャズっぽい仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=f4AGHFRNuHo
「The Climbing Fox」
国内盤に収録されたボーナス・トラック。インストながらも格好良いオルガン・ロックに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=vlKp5NolGjQ
Mother Earthの他作品もチェックを!
『Stoned Woman』(1992年)
『The People Tree』(1993年)
『The Desired Effect』(1996年)