2012年12月06日

Lee Morgan『The Sidewinder』

ジャズ・ロックの金字塔「The Sidewinder」を収録したヒット作☆Lee Morgan『The Sidewinder』
Sidewinder
録音年:1963年
ez的ジャンル:天才ジャズ・トランペッター
気分は... :エントリーが遅れましたが・・・

今回は天才ジャズ・トランペッターLee Morgan(1938-1972年)を代表する大ヒット作『The Sidewinder』(1963年)です。

当ブログでこれまで紹介してきたLee Morgan作品は以下の6枚(録音順)。

 『Lee Morgan Vol.3』(1957年)
 『Candy』(1958年)
 『The Rumproller』(1965年)
 『Cornbread』(1965年)
 『Charisma』(1966年)
 『Lee Morgan(The Last Sessions)』(1971年)

紹介するのが遅くなってしまいましたが、Lee Morganの人気作といえば本作『The Sidewinder』ですよね。僕も最初に購入したLee Morgan作品が『The Sidewinder』でした。

それにも関わらずエントリーが遅くなったしまったのは、無意識のうちに大ヒット作や人気作のエントリーを避けている僕のひねくれた性分にせいでしょう(笑)

話を本作『The Sidewinder』を戻すと、タイトル曲「The Sidewinder」が全米シングル・チャートTop100にランク・インし、アルバムも全米アルバム・チャートの第25位になるというジャズ・アルバムとしては異例の大ヒットとなったLee Morganの代表作です。特に8ビートを取り入れたタイトル曲「The Sidewinder」はジャズ・ロックの代表曲として多くの人を魅了しました。

そんな当時の事情を知らずに先入観なしで聴いても純粋に格好良いアルバムだと思います。

レコーディング・メンバーは、Lee Morgan(tp)、Joe Henderson(ts)、Barry Harris(p)、Bob Cranshaw(b)、Billy Higgins(ds)の5名。MorganとHendersonが相性バッチリの2管で楽しませてくれます。Harrisのピアノも印象的ですし、CranshawとHigginsのリズム隊も変化自在のリズムでアルバム全体の表情を豊かなものにしてくれます。

どうしてもタイトル曲「The Sidewinder」が目立つアルバムですが、「Totem Pole」をはじめ、その他の曲もなかなか充実した演奏を聴かせてくれます。

全曲Lee Morganのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「The Sidewinder」
前述のようにジャズ・ロックの金字塔と呼べるタイトル曲。冒頭のBob Cranshawのベースの響きを聴いた瞬間にグッときます。続いて、曲全体を印象づけるBarry Harrisのピアノもいいですね。そんなリズム隊をバックに、MorganとHendersonが獲物を狙う毒蛇のごとく尖ったプレイを聴かせてくれます。ジャズ・ロックの代表曲ですが、この曲にボッサな感覚を憶えてしまうのは僕だけでしょうか・・・
http://www.youtube.com/watch?v=yf1Eo-6sDIE

The UMC's「Kraftworks」のサンプリング・ソースとなっています。また、1967年にリリースされたBuddy Rich「The Beat Goes On」(Sonny & Cherのカヴァー)もモロにThe Sidewinderのリズムを拝借していますね。

Buddy Rich「The Beat Goes On」
 http://www.youtube.com/watch?v=Zblr8g3P7tw

「Totem Pole」
「The Sidewinder」と並ぶ本作のハイライト。変幻自在のリズムをバックに、MorganとHendersonの2管が最高に格好良いソロを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=VbhSuEfASx8

「Gary's Notebook」
ワルツ調の小気味良いブルース・チューン。MorganとHendersonのユニゾンによる格好良いテーマ演奏に続き、2人がそれぞれ個性的なソロを聴かせてくれ楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=VZrw59WAqYI

「Boy, What A Night」
疾走するワルツ・チューン。クラブジャズ好きの人が聴いてもなかなかグッとくる小粋な演奏です。
http://www.youtube.com/watch?v=tYjNFM4Wpag

「Hocus-Pocus」
ラストはスウィンギーにキメてくれます。開放的な雰囲気の中で各プレイヤーのソロを楽しめます。よく知りませんが、当ブログでも紹介したフレンチHip-HopバンドHocus Pocusのグループ名は本曲に由来しているんですかね?
http://www.youtube.com/watch?v=MfqVWWA0WlY

Lee Morgan作品の過去記事もご参照下さい。

『Lee Morgan Vol.3』(1957年)
リー・モーガン Vol.3

『Candy』(1958年)
Candy

『The Rumproller』(1965年)
ザ・ランプローラー+1

『Cornbread』(1965年)
Cornbread

『Charisma』(1966年)
Charisma

『Lee Morgan(The Last Sessions)』(1971年)
The Last Session
posted by ez at 04:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック