発表年:1970年
ez的ジャンル:Curtis流ファンクの出発点
気分は... :いよいよCL決勝ラウンド!
サッカー・ファンにとっては楽しみなUEFAチャンピオンズリーグ決勝ラウンドが始まりましたね。
今朝は「セルティック対ミラン」を中心に「レアルマドリード対バイエルン」、「PSV対アーセナル」、「リール対マンチェスターU」の4試合を生放送でハシゴTV観戦していまシタ。
「セルティック対ミラン」は、ホームなので。俊輔のセルティックがもしかしたら...なんて期待したけど、やっぱりドローが精一杯でしたね。
「レアルマドリード対バイエルン」は、レアルは勝ちましたが、アウェー2ゴールで苦境に立たされましたね。やはり、後半の守備的戦術はスペインのチームには無理なのか?
「PSV対アーセナル」は、いくらアウェーとは言え、アーセナルは負けてはいけませんね。2ndレグでの奮起を期待しマス。
「リール対マンチェスターU」は、マンUが疑惑のゴール(?)で勝利をもぎ取りましたね。でも、リールはなかなか面白いチームだと思いまシタ。
さて、今回はCurtis Mayfield『Curtis』(1970年)っす。
本当はDonny Hathaway『Everything Is Everything』あたりにしようかなぁ!と思っていたのですが、サッカーCLリーグを観ていたら、Donnyの気分ではなくなったので変更しまシタ。
Curtisは『Curtis/Live!』(1971年)、『Superfly』(1972年)に続く3回目の登場となりマス。
本作『Curtis』は記念すべきCurtisの1stソロです。1968年にCurtisは自身のレーベルCurtomを設立し、まずは活動拠点を作った。そして、長年率いてきたImpressionsを離れ、ソロ・アーティストCurtis Mayfieldの記念すべきCurtisの1stソロとして発表したのが『Curtis』デス。
その後のCurtisサウンドの基本となる独特のクール・ファンクと憂いに充ちたバラードが既に確立されている点や、社会メッセージ性を強く打ち出している点で、まさにソロ・アーティストとしてのCurtisの原点に触れることができる作品だと思いマス。
あとはPaul Wellerファン必聴の名曲「Move on Up」が収録されているアルバムとしても有名ですね。「Move on Up」1曲狙いでも十分に元が取れるアルバムだと思いマス。
全曲紹介しときヤス。
「(Don't Worry) If There's a Hell Below, We're All Going to Go」
シングルカットもされたオープニング曲。「Move on Up」と並ぶ本作のハイライト曲ですね。ファルセット・ボイスで同胞へ呼びかけるストレートなメッセージ、延々と刻まれる16ビートのギター・カッティングと、高揚感をジワジワと高めるパーカッション、不穏な空気感を漂わすストリングス、それらを支える歪んだベースと、Curtis流のクールなファンクが見事に凝縮された1曲だと思いマス。
サンプリング・ネタとしても使われていますし、トリビュート・アルバム『A Tribute To Curtis Mayfield』に Narada Michael Waldenによるカヴァーが収録されていましたね。
「The Other Side of Town」
この上なく美しいイントロとダークで憂鬱なムードに包まれたCurtisの歌との対比が印象的な1曲。
「The Makings of You」
この曲も「The Other Side of Town」の流れを受けて、美しいストリングスで幕を開けます。実に崇高で胸打たれる、Curtisらしい味わい深い1曲だと思いマス。以前に紹介した『Curtis/Live!』のライブ・バージョンと合わせてどうぞ。
Curtis Mayfield制作のサントラ『Claudine』の中でGladys Knight & the Pipsがカヴァーしていますね。最近の話題で言えば、昨年発表されたMonicaのアルバム『The Makings of Me』のタイトルは、本曲から影響を受けたものでしたね。実際に同アルバム収録の「A Dozen Roses (You Remind Me) 」では本曲がサンプリングされていマス。あとはBlack-Ty(Tyrese)「Rose」でもサンプリングされていますね。そうそうAngie Stoneのバーションも忘れてはいけませんね。
「We the People Who Are Darker Than Blue」
ドラマチックな展開が魅力の1曲。切々と歌う前半から一転して、パーカッシブなリズムとワウワウ・ギターが響きわたる中盤のスリリングな展開がサイコーですな。そして美しいストリングと共に感動のエンディングへと向かいマス。
「Move on Up」
本作のハイライト。ニューソウル大好きの僕ですが、こんなにカッチョ良い曲はニューソウル広しと言えども、そうはお目にかかれないと思いますね。印象的なホーンセクションとパーカッシブな展開は、延々聴き続けたい極上グルーヴですな。
この曲と言えば、Paul WellerによるThe Jam、Style Councilでのカヴァーですね。これらをきっかけに、このオリジナルやCurtis Mayfieldというアーティストに興味を持った方も多いのでは? Style CouncilでPaul兄貴がやりたかった1つの理想形がこの曲にあったのかもしれませんね。
最近ではKanye West「Touch The Sky」のサンプリング・ネタとしてお聴きの方も多いかもしれませんね。
「Miss Black America」
本作の隠れた名曲だと思いマス。不穏な空気が漂う曲や憂いのある曲などニューソウル的な楽曲が並ぶ中で、なんか心温まる1曲に仕上がっていますね。ホッと一息つける感じですな。
「Wild and Free」
流麗なストリングスとホーンセクションの鳴り具合の絡みが実にいいカンジですね。
「Give It Up」
ラストは体の芯にジワジワくる1曲。裏ジャケで子供達と戯れるCurtisの姿がオーバーラップしてきマス。
『Curtis/Live!』、『Superfly』、『Curtis』と初期のソロ作品が続いているので、次回のCurtis紹介時には中期以降の作品を取り上げますね!
そういえば昔、携帯の着メロをこの曲にしてたなー。(ちなみにメール着信はスティービー作曲のミラクルズの曲でした。タイトル忘れたな・・・)今は素っ気無い普通の着信音ですが。
「There's No Place Like America Today」もお好きでしたら、是非いつか紹介してください^^
ありがとうございます。
「Move on Up」の着メロなんてウキウキですね!
ちなみに僕は昔Bill Withers「Lovely Day」の時期がありました。
Curtisの歌のメッセージ性へフォーカスするならば、
『Back To The World』や『There's No Place Like America Today』
あたりは外せない作品ですね。ぜひ、取り上げたいと思います。