発表年:2006年
ez的ジャンル:ウエスト・ロンドン系ブロークン・ビーツ/フューチャー・ソウル
気分は... :まだまだ甘い...
注目のW杯アジア最終予選「ヨルダン対日本」は引き分け以上でW杯切符を手に入れることができたにも関わらず、敵地で敗れ、吉報は先送りに・・・
こういうことは一番言いたくありませんでしたが、やはり本田、長友の不在は痛かった・・・ということになるのでしょうね。まぁ、本大会のことを考えれば、この位の試練を乗り越える方がチームの成長につながると前向きに考えたいものです。
今回はウエスト・ロンドンのブロークン・ビーツ・シーンを牽引するプロデューサー・クルーBugz In The Atticのアルバム『Back In The Doghouse』(2006年)です。
数日前に紹介したKhari Simmons『Sun Flower』(2013年)にBugz In The AtticのメンバーDaz-I-Kueのリミックスが収録されていたので、彼らのアルバムを取り上げたくなりました。
Bugz In The Atticは、Orin "Afronaught" Walters、Paul "Seiji" Dolby、Kaidi Tatham、Daz-I-Kue、Alex Phountzi、Cliff Scott、Mark Force、Matt Lordからなるプロデューサー・クルー。グループ自身の作品のみならず、数々のリミックス・ワークスでも知られています。
また、メンバーはさまざまなユニットにも関与しています。当ブログで紹介したものでいえば、Orin Walters、Kaidi Tatham、Alex PhountziによるユニットNeon Phusionや、4HeroのDegoとKaidi Tathamのユニット2000Blackがあります。
ウエスト・ロンドンやブロークン・ビーツの代名詞的な存在のBugz In The Atticですが、意外にもオリジナル・フル・アルバムは本作『Back In The Doghouse』(2006年)のみです。
どうしてもブロークン・ビーツの印象が強いですが、本作『Back In The Doghouse』は、より幅広い彼らの音楽性に触れることができます。特に西ロンドンの歌姫Bembe Segueをはじめ、Yolanda Quartey、Sharlene Hector、Vanessa Freeman、Don Ricardo等の多彩なヴォーカリストをフィーチャーしているため、フューチャー・ソウルの色合いも強くなっていると思います。
フューチャリスティックなクラブ・ミュージックとソウル、ファンク、ジャズ等を融合させ、さらにアフリカ、ブラジルといったトライバルなエッセンスを巧みに取り入れています。
特に昨日Oneness Of Juju『African Rhythms』をエントリーしたせいで脳内の一部にアフロ・モードが残っており、それとリンクするようなリズムを聴くとアドレナリンが出まくります!
何度聴いても聴き飽きない濃密な16曲はウエスト・ロンドンの金字塔的な1枚と呼べるのではないかと思います。
全曲紹介しときやす。
「Intro」
アルバムのイントロはハウシーな感じで・・・。
「Move Aside」
Bembe SegueとTorをフィーチャー。シングルにもなりました。歌姫Bembe Segueのヴォーカルに女性ラッパーのTorが絡む様はR&Bファンあたりにも訴求するフューチャー・ソウルに仕上がっていると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=sXUztMEUHGA
「I'm Gonna Letcha」
「Move Aside」からつながっている本曲もBembe SegueをフィーチャーしたR&B調の仕上がり。妖しげなムードが漂います。
「No More」
Michelle Escofferyをフィーチャー。ピコピコなエレクトロ・サウンドが印象的です。
「Once Twice」
1998年のシングルのリメイク。ドリーミー&ダンス・チューン。もっと長尺で聴いていたいですね。ちなみにヴォーカルで参加のAlex Lattimoreは前述のKhari Simmonsが率いていたJivaのメンバーです。
http://www.youtube.com/watch?v=svM9mqLxTkY
「Redhanded」
Bembe SegueとDon Ricardoをフィーチャー。フューチャリスティックな疾走感が心地好い僕好みの仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=THkoni7PByY
「Doghouse (Interlude)」
アフロ・モードのインタールード。
「Knocks Me Off My Feet」
Bembe SegueとYolanda Quarteyをフィーチャー。僕好みのトライバルなエッセンスの効いたフューチャー・ソウルに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=ZdZkeLO211s
「Consequences」
80年代ソウルへのリスペクトが感じれるメロウ・ダンサー。Bembe Segueがキュートなヴォーカルが栄えます。西ロンドンやブロークン・ビーツに全く興味がないソウル・ファンの方もグッとくるはず!
http://www.youtube.com/watch?v=sBCiqmy9NqY
「It Don't Work Like That」
Vulaをフィーチャー。すっきりライト感覚の仕上がり。パンチはありませんが、個人的にはこういうのも大好き!
「Sounds Like」
シングルにもなった曲。強力なビートで一気に駆け抜けます。やはり、この位リズムにインパクトがないと彼ららしくないかもしれませんね。
「Happy Days」
Yolanda Quarteyをフィーチャーしたブロークン・ビーツ。やはり本作を購入したこういった王道ブロークン・ビーツを期待しているのでは?Degoも制作に関与しています。
http://www.youtube.com/watch?v=V2To0qctSUw
「Don't Stop The Music」
Yarbrough & Peoplesによるディスコ・クラシックをカヴァー。Sharlene Hectorをフィーチャーし、Mark De Clive-Loweがキーボード&シンセで、Colonel Red、IG Cultureがバック・コーラスで参加しています。80年代ブギー・ソウルと2006年のウエスト・ロンドンのクラブ・ミュージックを見事に融合させていると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=Os50D0uH8LM
「Inna Row」
高速で駆け抜けるフロア・キラーなブロークン・ビーツ。ブラジリアン・フレイヴァーが効いているのも僕好み。ヴォーカルにはVanessa Freemanも参加しています。
http://www.youtube.com/watch?v=4uQrIKqNxl0
「Worla Hurt」
壮大なストリングスと共に始まるフューチャー・ソウル。Don Ricardoをフィーチャー。トライバルなリズムとソウルフルなヴォーカルの組み合わせがなかなかグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=HXL9xYcdo5Q
「Booty La La」
2004年の大ヒット・トラック。M'phoのヴォーカルをフィーチャーした彼らを代表する1曲。妖しげな♪ラ・ラ・ラ・ラ・ララララ〜♪をフレーズを聴くとテンション上がります!
http://www.youtube.com/watch?v=JZzN2p2KoQg
ご興味がある方は彼らのリミックス集もチェックを!
『Got the Bug: Bugz in the Attic Remixes』(2004年)
『Got The Bug 2 Remixes Collection』(2009年)
ショカズルという変な名義(笑)でカイディ
のアルバムがでます!
ありがとうございます。
実に濃密な1枚ですね。
Kaidi Tathamは最近はShokazulu名義なんですね。
2000 Blackから出るんですかね。楽しみです。