発表年:1976年
ez的ジャンル:ファミリー・グループ系ファンク/メロウ・ソウル
気分は... :メロウな楽曲に惹かれます...
今回はニュージャージー出身のファミリー・ファンク・グループIngramがThe Ingram Kingdom名義でリリースした1stアルバム『The Ingram Kingdom』(1976年)です。
レア・グルーヴ/フリー・ソウル方面から人気の高い作品ですね。
昨日のThe Latin Jazz Quintet『Latin Soul』に続き、『レア・グルーヴ A to Z』掲載盤です。完全版が発売されたばかりなので、ついつい同書からセレクトしたくなってしまいます(笑)
レア・グルーヴA to Z 【完全版】 (GROOVE Presents)
Ingramの紹介は4thアルバム『Night Stalkers』(1984年)に続き2回目となります。
『Night Stalkers』のエントリーでも書きましたが、メンバーの1人であるJimmy(本名:James M. Ingram)が有名な男性シンガーJames Ingramと同姓同名ですが、全くの別人です。
本作『The Ingram Kingdom』におけるメンバーは、Butch Ingram(b、tp)、Jimmy Ingram(vo、key、sax、fl)、Billy Ingram(g、tb)、Johnny Ingram(ds、vo)、Timmy Ingram(congas、tp)、Barbara Ingram(vo)の6名です。
前回紹介した『Night Stalkers』は80年代らしいアーバンなファンク作品でしたが、今回紹介する『The Ingram Kingdom』はヤング・ソウルの香り漂うファミリー・ファンク作品に仕上がっています。
「Ingram Kingdom」、「The Funk Is In Our Music」、「Put Your Troubles Behind」あたりのローカル・ファンクの魅力に溢れたファンキー・チューンもいいですが、個人的には「What Else Can I Say」、「He's Mine」、「Music Is Our Message」、「Someone's On My Side」あたりのメロウな楽曲がお気に入りです。特に紅一点Barbaraのヴォーカルに惹かれます。
レア・グルーヴ/フリー・ソウル好きの人であれば、間違いない1枚だと思います。
本作の後、グループはIngram名義で『That's All』(1977年)、『Would You Like to Fly』(1983年)、『Night Stalkers』(1984年)といったアルバムをリリースしています。
全曲紹介しときやす。
「Ingram Kingdom」
疑似ライブ風のオープニング。グループのテーマ曲といった趣のファンク・チューン。まずはファンク・グループとしての彼らの魅力を堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=B-9nDSvyUR4
「Tried It And Liked It」
スウィートなバラード。紅一点Barbaraのヴォーカルの魅力とファミリーならではの息の合ったコーラスを満喫できます。
「What Else Can I Say」
フリーソウルのコンピにも収録された爽快メロウなヤング・ソウル。個人的にも一番のお気に入りです。小気味良いリズムと男女ヴォーカルの掛け合いも含めて実にキャッチーです。
「He's Mine」
Barbaraの抑え気味のヴォーカルがマッチするメロウ・グルーヴ。レア・グルーヴ/フリーソウル好きの人であればグッとくるはず。
http://www.youtube.com/watch?v=nj6PRjw6pXw
「Music Is Our Message」
サンセット・モードが似合いそうなメロウ・ソウル。オルガンやエレピの音色がいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=3NRnWF6f5T0
「The Funk Is In Our Music」
タイトルの通り、うねるリズム隊、軽快なホーン隊をはじめ、グループのファンク魂を満喫できる肉食系ファンク・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=rZF4OAXISlQ
「Someone's On My Side」
適度に力の抜けた感じが心地好いファンキー&メロウ・グルーヴ。Billyのギターがなかなかいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=17XP4zs-Dgk
「She's All Alone」
しっとりとしたバラード。ムーグ・シンセをバックにした甘く切ないヴォーカルにグッときます。
「Put Your Troubles Behind」
ラストはファンク・チューンで締め括ってくれます。ローカル・ファンクの魅力を噛みしめながらアルバムは幕を閉じます。
http://www.youtube.com/watch?v=GoP4K9FrGA0
Ingramの他作品もチェックを!
『Would You Like to Fly』(1983年)
『Night Stalkers』(1984年)