発表年:2013年
ez的ジャンル:歌姫系女性R&Bシンガー
気分は... :マッチ・ベター・・・
女性R&BシンガーChrisette Micheleの最新4thアルバム『Better』です。
これまで当ブログで取り上げたChrisette Michele作品は以下の3枚。
『I Am』(2007年)
『Epiphany』(2009年)
『Let Freedom Reign』(2010年)
メジャーな女性R&B作品を取り上げるのは久々かもしれませんね。
最近、メジャーR&Bに対する興味がどんどん薄れていたので、本作正直あまり期待せずにCDショップで試聴したのですが、予想以上の出来に思わずニンマリ・・・
デビュー・アルバム『I Am』以来、Chrisette Micheleはお気に入りアーティストでしたが、前作『Let Freedom Reign』は少し消化不良の印象を受けました。やはり、2nd『Epiphany』が全米アルバム・チャートNo.1となったせいで、セールス面でのプレッシャーがあったのかもしれません。
それから約2年半のインターバルを経てリリースされた4thアルバム『Better』ですが、プレッシャーから解放されて、どこか吹っ切れた印象を受けます。ヒット狙いではなく、いい作品を作ろうとしている感じに好感が持てました。
前作『Let Freedom Reign』は全曲Chuck Harmonyがプロデュースしていましたが、今作では数曲のみ、それ以外にCarvin & Ivan(Carvin "Ransum" Haggins & Ivan "Orthodox" Barias)、Pop Wansel/Warren "Oak" Felder、Justen "J. Rob" Robinson、Wizzy Wow等多彩なプロデューサーが起用されています。
ゲスト陣はWale、2 Chainz、Bilal、Dunsonと従来のアルバムと比較してかなり控えめ。でもそれでいいのでは?
個人的には2曲目「A Couple of Forevers」からタイトル曲「Better」までの流れが気に入っています。
『Epiphany』のような大ヒットを期待するのは難しいでしょうが、セールスやチャート・アクションに惑わされず、存在感のあるアーティストとして着実にステップアップして欲しいですね。
そんな期待を抱かせるベターな新作でした。
全曲紹介しときやす。
「Be In Love」
Shea Taylorプロデュース。メジャー感のある力強いオープニング。正直、こういうのは僕の好みではありませんが・・・
http://www.youtube.com/watch?v=Pqyv067y1GE
「A Couple of Forevers」
最新シングルにもなった楽曲。The O'Jays「Stairway to Heaven」ネタの美しいオーケストレーションをサンプリングしたビューティフルなラブソング。じわじわと胸の奥まで響いてくる素晴らしいスロウ。Pop Wansel/Warren "Oak" Felderプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=Ng0svHgAZB4
「Let Me Win」
Carvin & Ivan(Carvin "Ransum" Haggins & Ivan "Orthodox" Barias)プロデュース。The Soul Searchers「Ashley's Roachclip」ネタのビートとDarhyl Camper Jr.による美しいピアノをバックにしたキャッチー&ビューティフルなR&Bグルーヴ。さすがはCarvin & Ivanといった仕事ぶりです。
http://www.youtube.com/watch?v=KOO6ctIXnbs
「Rich Hipster」
Waleをフィーチャー。開放的でサマー・モードのR&B。パーカッシヴな雰囲気が僕好み。何よりリラックスした雰囲気のChrisetteがいいですね。Waleのラップもよくマッチしていて盛り上げてくれます。Justen "J. Rob" Robinsonプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=bYJYtzsAR9s
「Love Won't Leave Me Out」
Carvin & Ivanプロデュース。キュートなChrisetteの歌いっぷりに魅了されるラブソング。華やかな雰囲気ながらも仰々しくなりすぎていないのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=EkO-pQKDpLo
「Interlude (In My Head Better)」
インタールード。
「Better」
Chuck Harmonyプロデュース。試練を乗り越えてアーティストとして一回り成長したChrisetteを感じとることができるタイトル曲です。強さとしなやかさを感じる素晴らしいバラードを堂々と歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=qURFyvoSA48
「Snow」
哀愁モードの仕上がり。最初は単調な気もしましたが、ジワジワと盛り上がり終盤はかなりグッときます。Pop Wansel/Warren "Oak" Felderプロデュース。
「Visual Love」
なかなかパンチの効いている1曲。軽くエレクトロ感もあってアルバムの中でいいアクセントになっていると思います。Victoria McCants/Travis Saylesプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=KlmYcVvqx0o
「Charades」
2 Chainzをフィーチャー。先行してシングル・リリースされていた楽曲。切ないムードが印象的な仕上がり。Wizzy Wowプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=qdpBa5RVt08
「Interlude (In My Heart Convo With Boyfriend)」
インタールード。
「You Mean That Much to Me」
Darhyl "DJ" Camper Jr.プロデュース。しっとりと歌い上げるバラード。バックのギター・サウンドも印象的です。
「Supa」
哀愁モードのバラードを切々と歌います。でも湿っぽく終わらないのがいいです。Elvis "Blac Elvis" Williamsプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=0u4CLsTzV_I
「Interlude (In My Bed Sleeping Alone)」
インタールード。
「Get Through the Night」
Chuck Harmonyプロデュース。アコースティック・ギターの哀愁を帯びた響きをバックに、しっとりと歌い上げます。。
http://www.youtube.com/watch?v=zV4U0YEdhqI
「Can the Cool Be Loved」
Bilal & Dunsonをフィーチャー。妖しげな雰囲気ながらもクールに迫ってきます。Wizzy Wowプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=WTTYCWk_NHg
Chrisette Micheleの過去記事も参照ください。
『I Am』(2007年)
『Epiphany』(2009年)
『Let Freedom Reign』(2010年)