発表年:1976年
ez的ジャンル:At-Home Productions系クロスオーヴァー・ファンク
気分は... :プレジャーなジャムは何味???
今回はレア・グルーヴ好きから高く支持されているジャズ・ファンク・グループPleasureの2ndアルバム『Accept No Substitutes』(1976年)です。
Pleasureはオレゴン州ポートランドで結成されたグループ。
CrusadersのWayne HendersonのAt-Home Productionsの下で、『Dust Yourself Off』(1975年)、『Accept No Substitutes』(1976年)、『Joyous』(1977年)、『Get to the Feelin』(1978年)といったアルバムをリリースしています。
その後も『Future Now』(1979年)、『Special Things』(1980年)、『Give It Up』(1982年)といったアルバムをリリースしています。
特にAt-Home Productionsがサウンド・プロダクションを務めた1stから4thまでの4枚は再評価の高いアルバムですね。また、「Bouncy Lady」(『Dust Yourself Off』収録)、「Let's Dance」(『Accept No Substitutes』収録)、「Joyous」(『Joyous』収録)、「Celebrate the Good Things」(『Get to the Feelin』収録)といった楽曲は大定番サンプリング・ソースとしても有名です。
今回、『Dust Yourself Off』(1975年)、『Accept No Substitutes』(1976年)、『Get to the Feelin』(1978年)の3枚の中からどれをセレクトするか悩んだ末、今の僕の気分にフィットする『Accept No Substitutes』をセレクト。
本作におけるメンバーは、Marlon "The Magician" McClain(g、vo)、Nathaniel Phillips(b)、Dennis Springer(ts)、Dan Brewster(tb)、Bruce Carter(ds)、Bruce Smith(congas、per)、Sherman Davis(vo)、Donald Hepburn(key)の8名。
それ以外にJerry Peters(el-p、key)、Michael Hepburn(el-p、string ensemble)、Oscar Brashear(tp、flh)、Augie Johnson(back vo)、Sylvia Nabors(back vo)といったミュージシャンが参加しています。
プロデュースは勿論Wayne Henderson。
『Ultimate Breaks & Beats』にも収録されていたB-Boyクラシック「Let's Dance」に注目が集まる本作ですが、個人的には「I'm Mad」、「We Have So Much」、「2 For 1」といったサマー・モードの楽曲を大プッシュします。
どの作品もオススメのグループですが、最初に聴くのであれば、本作もしくは1st『Dust Yourself Off』から入るのがいいと思います。
全曲紹介しときやす。
「Let's Dance」
本作のハイライト。クロスオーヴァー感覚のダンサブル・チューン。軽快なリズム隊と痛快なホーン隊が織り成すグルーヴがサイコーです。Augie Johnson/Jerry Peters/Pleasure/Wayne Henderson作。
http://www.youtube.com/watch?v=p2PoMAC0b7A
前述のように、定番サンプリング・ソースとしても有名です。West Street Mob「Let's Dance (Make Your Body Move) 」、Stetsasonic「4 Ever My Beat」、Poison Ladd S.L.R. & Extortionist B「Rock the 8 (808)」、King Tee「Let's Dance」、The Todd Terry Project「Back to the Beat」、Cookie Crew「Born This Way (Let's Dance)」、Public Enemy「Pollywanacraka」、Big Daddy Kane「Nuff Respect」、DJ Shadow「Lesson 4」、415「Nuttin' but a Come Up」、Marley Marl feat. Big Money Wiz「Another Hooker」、DJ Quik feat. 2nd II None, AMG & Hi-C「Niggaz Still Trippin'」、Grandmaster Caz「To All The Party People」等で使われています。
「I'm Mad」
「We Have So Much」と並ぶ僕のお気に入り。軽快なギター・カッティングがこれからの季節によくマッチするサマー・モードの爽快ジャズ・ファンク。Dan Brewster/Pleasure作。West Coast Rap All Stars「We're All in the Same Gang」でサンプリングされています。
http://www.youtube.com/watch?v=7J3LGEb17XM
「Pleasure For Your Pleasure」
開放的なファンキー・グルーヴ。豪快なホーン・アンサンブルで盛り上げてくれます。Marlon "The Magician" McClain/Pleasure作。
http://www.youtube.com/watch?v=krx7kec1JSE
「We Have So Much」
「Let's Dance」に次ぐ人気曲かもしれませんね。僕の一番のお気に入り曲。サマー・モードにぴったりな爽快メロウ・ダンサー。涼しげに疾走する感じがツボです。Dan Brewster/Pleasure作。
http://www.youtube.com/watch?v=-qBLjLQ8AcY
「Jammin' With Pleasure」
コズミックなファンキー感が魅力です。もっと長尺で聴きたい演奏ですね。Michael Hepburn/Pleasure作。
http://www.youtube.com/watch?v=tY5BOWLKz0w
「Ghettos Of The Mind」
シングル・カットもされた楽曲です。レア・グルーヴ好きにはたまらない疾走するグルーヴィー・チューン。格好良いホーン・アンサンブルにヤラれます。Donald Hepburn/Pleasure作。
http://www.youtube.com/watch?v=f-AkVC5gYeE
Joe Kickass「Gimme a Break」、Talib Kweli feat. Outasight「Ain't Waiting」、FowL「Packed in Locked Out」等のサンプリング・ソースになっています。
「The Love Of My Life」
サンセット・モードのメロウ・バラード。このグループのソウルフルな魅力に触れることができます。Marlon "The Magician" McClain/Pleasure作。
http://www.youtube.com/watch?v=ehmjujnT6Es
「Theme For The Moonchild」
イージー・リスニング調のメロウなインスト・チューン。ファンキー&グルーヴィーな音を求める人にはビミョーかもしれませんが、アルバムのいいアクセントになっていると思います。Donald Hepburn/Michael Hepburn/Pleasure作。
http://www.youtube.com/watch?v=brnfuwtiVkI
「2 For 1」
ラストはパーカッシヴ&ラテン/ブラジリアン風味の高速グルーヴ。これもモロに僕のツボです。Donald Hepburn/Pleasure作
http://www.youtube.com/watch?v=oa9WPWsjndE
Pleasureの他作品もチェックを!
『Dust Yourself Off』(1975年)
『Joyous』(1977年)
『Get to the Feelin』(1978年)
『Future Now』(1979年)
『Special Things』(1980年)
『Give It Up』(1982年)