発表年:2013年
ez的ジャンル:イタリアン・ブルーアイド・ソウル
気分は... :真摯な姿勢で・・・
今回はイタリア発のブルーアイド・ソウル作品Al Castellana & The Soul Combo『Al Castellana & The Soul Combo』(2013年)です。
Al Castellanaはイタリア出身の白人ソウル・シンガー。
1995年にIrma Recordsからのシングル「Peace Don't Need Guns」でデビュー。これまで『Niente Di Nuovo』(2000年)、『Supafunkitch!』(2007年)、『Funk Me To The Moon』(2011年)といったアルバムをリリースしています。
僕自身『Funk Me To The Moon』(2011年)は発売当初から購入したいと思い、マイ・ウイッシュリストにずっとリストアップしていた作品だったのですが、未だに購入できずじまいでした。
今回紹介する『Al Castellana & The Soul Combo』は、その『Funk Me To The Moon』と、Al CastellanaとDaniele Dibiaggioによるソウル・プロジェクトSoul Comboのアルバム『Bless the Ladies』(2012年)からセレクトした編集盤です。
『Funk Me To The Moon』、『Bless the Ladies』の入手しづらさを踏まえれば、お手軽な編集盤だと思います。
ただし、本作が純然たる新作ではなく、2枚のアルバムからの編集盤という事実が購入後にライナーノーツを読まないとわからない、という日本の発売元の売り方が気に入りませんね。
最近、インディーR&Bを取り扱う日本の発売元には、こうした類の不誠実な対応が目立ちますね。このような対応はリスナーに不信感を抱かせるだけで逆効果だと思いますが・・・
まぁ、そんなことはさておき『Al Castellana & The Soul Combo』の方へ!
アルバム全体としては、極上のブルーアイド・ソウル/AOR作品に仕上がっています。イタリア産といっても全曲英語ですので、ノーマルなブルーアイド・ソウル作品として楽しめるはずです。
Al Castellana『Funk Me To The Moon』からのセレクトがいい事は以前からわかっていたので予想通りでしたが、strong>Lil' Cora、Joy Jenkins、Lady Drumha、Nicole、AXといった歌姫をフィーチャーしたSoul Combo『Bless the Ladies』の方もアーバン・サウンドとディーヴァたちのヴォーカルがよくマッチしており、とても気に入りました。
一見すると、イタリアの伊達男シンガーMario Biondiのような野太い低音ヴォーカルをイメージさせるAl Castellanaですが、その風貌に似合わないハイ・トーン・ヴォーカルはソウル愛に溢れています。ヴィンテージ・ソウル感覚の楽曲も多いですが、決してコテコテになりすぎず爽やかな後味を残すのがブルーアイド・ソウルらしくていいのでは?
イタリアのSoul/R&Bカルチャーを存分に堪能しましょう!
全曲紹介しときやす。
「Reinassance」
オススメその1。『Bless the Ladies』からのセレクト。Lil' Coraをフィーチャー。アーバン・メロウなサウンドにのって、Lil' Coraが透明感のあるヴォーカルを聴かせてくれるでミディアム。 Lil' CoraはAl Castellana/Daniele Dibiaggioプロデュースの下、デビュー・アルバムを制作中の模様です。こちらも楽しみですね。
「Better Day」
オススメその2。『Bless the Ladies』からのセレクト。Joy Jenkinsをフィーチャー。アーバン・ダンサーな80年代テイストのミディアム。
「Why Don't You Stay With Me」
オススメその3。『Funk Me To The Moon』からのセレクト。Alのハイ・トーン・ヴォーカルが栄えるスタイリッシュなミディアム・グルーヴ。アーバンなブルーアイド・ソウル好きにはグッとくるはず!
http://www.youtube.com/watch?v=mJoWiQWv5_A
「Same Old Feeling」
『Funk Me To The Moon』からのセレクト。爽快に疾走するライト・ファンク。適度にファンキーながらもコテコテになりすぎないのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=7OEgNhSWkkg
「Hold On Mama」
『Funk Me To The Moon』からのセレクト。Alのソウル愛を実感できるソウル・チューン。歌やメロディを大切にするAlのスタンスがよく伝わってきます。
http://www.youtube.com/watch?v=OCXirMwIqQM
「20 Days 20 Nights」
オススメその4。『Funk Me To The Moon』からのセレクト。僕の一番のお気に入り。Al Castellanaというシンガーの魅力を存分に満喫できるミディアム・ソウル。彼のジェントルなソウル・ヴォーカルがすべてを包み込んでくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=GjraZ9TuPXM
「Two Strange Flowers」
『Bless the Ladies』からのセレクト。Lil' Coraをフィーチャー。 ビューティフル&ストレンジな雰囲気が印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=QJgtorFwebA
「No More Sad Songs」
オススメその5。『Funk Me To The Moon』からのセレクト。オーセンティックながらも味わい深いソウル・チューン。ここでもコテコテになりすぎず、隠し味程度のアーバンな味わいでスッキリまとめているのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=Fe67mlXXpd4
「How I Wish」
『Bless the Ladies』からのセレクト。Lady Drumhaをフィーチャー。ネオ・ソウル好きの人が気に入りそうなメロウ・バラード。
「I Believe」
『Funk Me To The Moon』からのセレクト。ヴィンテージ・ソウル感覚のオーセンティックなソウル・バラード。
http://www.youtube.com/watch?v=SrgB-_e7i1k
「Miracle Man」
オススメその6。『Bless the Ladies』からのセレクト。Nicoleをフィーチャー。美しいメロディをNicoleがしっかりと歌い上げる素敵なメロウ・バラード。
http://www.youtube.com/watch?v=ul-EXmHDe3Q
「I Don't Wanna Be Your Friend」
『Funk Me To The Moon』からのセレクト。哀愁メロディをAlが切々と歌い上げます。ここでもAlのハイ・トーン・ヴォーカルが実に栄えます。
http://www.youtube.com/watch?v=X5uhMgEcQL0
「Precious Friend」
オススメその7。『Funk Me To The Moon』からのセレクト。ヴィンテージ・ソウルの香りが漂うバラードです。Alのソウル魂がビシビシ伝わってくる素晴らしいバラードに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=gAnLFsmHU2g
「Tell Me」
オススメその8。『Funk Me To The Moon』からのセレクト。夏気分にフィットしそうなアーバン・メロウ。個人的にはこのタイプの曲をもっと聴きたいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=TefHZG58cjg
「Smile At Me」
『Bless the Ladies』からのセレクト。AXをフィーチャー。幼児の声と共にスタートするハートウォーミングなビューティフル・バラード。心洗われてアルバムは幕を閉じます。
Al Castellana『Funk Me To The Moon』(2011年)