発表年:1967年
ez的ジャンル:パーティー・ラテン・ジャズ・グルーヴ
気分は... :イルカ軍団、初戦勝利!
NFL第1週、我がマイアミ・ドルフィンズは見事開幕戦を勝利しました。ラン攻撃がいま一つだったのは残念ですが、とにかく幸先の良いスタートを切れたのは何よりです。
今回はジャズ・ピアニストLes McCannによるラテン・ジャズ・グルーヴ作品『Bucket O'Grease』(1967年)です。
ニュー・ソウルの誕生にも大きく貢献したジャズ/ソウル・ピアニストLes McCannの紹介は、『Much Les』(1969年)、Les McCann & Eddie Harris『Swiss Movement』(1969年)に続き3回目となります。
Limelightからリリースされた本作『Bucket O'Grease』は、Jerry Rossプロデュースによるラテン・ジャズ作品です。
レコーディングには、Les McCann(p)、Jimmy Georgantones(g)、Leroy Vinnegar (b)、Booker T. Robinson(ds)、Aki Aleong(per)、Joseph Torres(per)、Ric Desilva(per)、Ron Rich(per)、Plas Johnson(sax、fl)、Lee Katzman(tp、flh)が参加しています。
とにかく最初から最後まで躍動するパーティー・ラテン・グルーヴのオン・パレードのアルバムです。首尾一貫したパワフルな演奏に圧倒されます。
「Hey Leroy, Your Mama's Callin' You」、「Bang! Bang!」といったお馴染みのパーティー・ラテン・グルーヴのカヴァー、「Watermelon Man」 、「Yesterday」といった名曲のラテン・カヴァー、Jerry Ross/Les McCann作のオリジナルなど、さまざまなかたちでパーティー・ラテンを楽しませてくれます。
陽気なパーティー・ラテン・ジャズは聴いているだけでポジティヴなヴァイヴを与えてくれます。
全曲紹介しときやす。
「Hey Leroy, Your Mama's Callin' You」
Jimmy Castor/John Pruitt作。Jimmy Castorがヒットさせたパーティー・ラテン・グルーヴ。オリジナルは当ブログでも紹介した『Hey Leroy』に収録されています。ここでも最高にハッピーなパーティー・ラテン・グルーヴを満喫できます。躍動するラテン・リズムにのって、小粋なMcCannのピアノや涼しげなフルートが軽やかに響き渡ります。
http://www.youtube.com/watch?v=gancWDVid7k
「Bang! Bang!」
Joe Cuba/Jimmy Sabater作。The Joe Cuba Sextetのパーティー・ブーガルーをカヴァー。当ブログでは前述の『Hey Leroy』に収録されたJimmy Castorヴァージョンも紹介済みです。ここでもゴキゲンなパーティー・ブーガルーで盛り上げてくれます。プレイヤー達自身が実に演奏を楽しんでいる様子が聴き手にも伝わってきます。
「Music To Watch Girls By」
Sid Ramin作。Bob Creweのヒット曲をカヴァー。当ブログではWillie Boboのカヴァーも紹介済みです。当カヴァーは格好良すぎる疾走感にグッとくるラテン・ジャズに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=9w-kEPacagw
「Watermelon Man」
Herbie Hancock作のジャズ・スタンダードをカヴァー。ここではラテン・フレイヴァーのソウル・ジャズといった雰囲気の演奏を聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=S28i9PUcbtA
「La Brea」
Jerry Ross/Les McCann作。ホーン隊が活躍するファンキー・ラテン・グルーヴ。Booker T. Robinsonによるドラミングにしびれます!
「All」
Marian Grudeff/Nino Oliviero/Raymond Jessel作。エレガントなオーケストレーションも入ったラウンジ風の仕上がり。
「Red Top」
Gene Ammons作。当ブログではThe Latin Jazz Quintetのカヴァーも紹介済みです。パワフルな中にも小粋なセンスが伝わってくるラテン・ジャズ。
http://www.youtube.com/watch?v=5oyT5j1ki0c
「Yesterday」
The Beatlesの名曲カヴァー(Lennon/McCartney作)。「Yesterday」を見事なラテン・グルーヴとして聴かせてしまう手腕に脱帽です。
「Boo-Go-Loo」
Jerry Murray作。タイトルの通り、ハッピー・モードのパーティー・ブーガルー。自然と手拍子を叩き、体を揺らしてしまいます。
http://www.youtube.com/watch?v=bso5CIk6ArA
「Bucket O' Grease」
Jerry Ross/Les McCann作。タイトル曲もラテン・モードでグイグイ突進します。McCannのピアノ・プレイも存分に楽しめます。
「Fake Out」
Jerry Ross/Les McCann作。ラストもスロットル全開で躍動するラテン・グルーヴを聴かせてくれます。
興味がある方は他のLes McCann作品もチェックを!
『Much Les』(1969年)
Les McCann & Eddie Harris『Swiss Movement』(1969年)
『Comment』(1970年)
Les McCann & Eddie Harris『Second Movement』(1971年)
『Invitation To Openness』(1971年)
『Talk To The People』(1972年)
『Another Beginning』(1974年)
『Layers』(1974年)
『Hustle To Survive』(1975年)