2013年09月18日

Lynden David Hall『In Between Jobs』

31歳の若さで逝去したUKソウルの才能の遺作☆Lynden David Hall『In Between Jobs』
イン・ビトウィーン・ジョブズ
発表年:2005年
ez的ジャンル:UKソウル系R&B
気分は... :Blessing・・・

今回はガンにより2006年2月、31歳の若さで逝去したUKの男性ソウル・シンガーLynden David Hallの遺作『In Between Jobs』(2005年)です。

UKソウル期待の星として、ソウル/R&Bファンから高い支持を得ていたLynden David Hallの紹介は、鮮やかなデビュー作『Medicine 4 My Pain』(1997年)に続き2回目となります。

僕自身、Lynden David Hallをリアルタイムで聴いたのは、UKからD'Angeloへの回答”と称されたデビュー作『Medicine 4 My Pain』(1997年)のみです。

その後、2nd『The Other Side』(2000年)はスルー、3rd『In Between Jobs』は“ガンとの闘病生活を克服し、見事復活!”といった内容の記事を読んだものの購入までには至りませんでした。その翌年に彼の訃報を知り、『Medicine 4 My Pain』収録の代表曲「Sexy Cinderella」「Do I Qualify?」を聴き返したのを覚えています。

したがって、遺作となった本作『In Between Jobs』(2005年)を購入したのは彼の死後です。

ガンとの闘病生活、無名のインディ・レーベルからのリリースと決して恵まれた環境ではありませんでしたが、Lyndenはプロデュース/ソングライティング(共作1曲を含む)/アレンジ/演奏を全て自身で手掛けた渾身の1枚に仕上がっています。

恵まれたレコーディング環境でなくとも、良い楽曲と素晴らしい歌声、そしてサウンド・センスさえあれば、素晴らしい音楽をクリエイトを生み出すことができることを証明してくれています。

若くして逝ったUKソウルの才能の音魂を、しっかり受け取りましょう。
Lynden David Hall永遠なれ!

全曲を紹介しときやす。

「Don't Hide Your Heart」
まるでSoulquariansプロデュースのD'Angelo作品のような肌触りのネオ・ソウル・チューン。“UKからD'Angeloへの回答”と称されたLynden David Hallらしいオープニングなのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=qqiIYWBWYhc

「Stay Faithful」
Soulquariansに続いてはネオ・フィリー調。Musiq Soulchild好きの人であれば必ず気に入るであろうミディアム・グルーヴ。僕の一番のお気に入り曲でもあります。
http://www.youtube.com/watch?v=imBI_DhIK_Q

「In Between Jobs」
タイトル曲はセクシーなミッド・グルーヴですが、タイトルや歌詞の内容を読むと悲痛な思いになってしまいます。ガンとの闘病で苦境に立たされていた彼の心情を思うと心が痛くなります・・・。

「Pimps, Playa's And Hustlers」
セクシーなミディアム・ソウル。Lynden David Halらしい色気のあるセクシー・ヴォイスで甘く危険な香りのするゲットー・ソウルを歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=ToB-okNFjLk

「Day Off」
派手さはありませんが、Lyndenのソウル魂を感じることができる1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=6jchmFb9Tgc

「Still Here With You」
優しさに包まれたアコースティック・ソウル。気取らない雰囲気に聴く者も自ずと素直な気持ちにさせられてしまいます。楽曲自体が素晴らしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=6q4KhiI90WU

「Eventually」
ゆるやかなトラックをバックに、ラップ調のヴォーカルを織り交ぜたユニークな仕上がり。どことなくユルい感じがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=m3CpvZfAtU0

「Memories And Souvenirs」
妖しい音色が印象的なセクシー・グルーヴ。ケバケバしさの一歩手前で寸止めしているあたりがセンスいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=4MuBVuQZugU

「(If You Ain't) Comfortable」
今聴くと、闘病生活の不安を吐露しているかのような楽曲ですね。聴いていて感傷的な思いが込み上げてきます。

「Blessings」
Lyndenの遺作のエンディングがこんな美しい祈りの歌なんて・・・Lynden自身、自分のその後の運命を悟っていたのでしょうか・・・涙なしには聴けません。
http://www.youtube.com/watch?v=3-8szuislZw

『Medicine 4 My Pain』(1997年)
Medicine 4 My Pain

『The Other Side』(2000年)
Other Side
posted by ez at 01:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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