発表年:2009年
ez的ジャンル:UKファンキー・ロッキン・ソウル
気分は... :我が道を貫く!
Mamas Gunはシンガーソング・ライター、デザイナー、マルチ奏者のAndy Platts(1979年香港生まれ)を中心に、2007年ロンドンで結成された5人組ソウル・バンド。バンド名は当ブログでも紹介したErykah Baduのネオソウル名盤『Mama's Gun』(2000年)からとったもの。
Andy Plattsはグループ結成以前にCorinne Bailey Raeのデビュー作『Corinne Bailey Rae』(2006年)のレコーディング等に参加したり、 Zomba Musicとソングライティング契約を結び、Toby Smith(Jamiroquai)、John Oates(Hall &Oates)、Rod Tempertonらとも交流を持っていたようです。
他のメンバーはRex Horan(b)、Dave Oliver(key)、Terry Lewis(g)、Jack Pollitt(ds)の4名。
2009年に1stアルバム『Routes To Riches』、2011年に2ndアルバム『The Life And Soul』をリリースしています。
日本ではJohn OatesやRod Tempertonとの関係を強力プッシュし、"Jamiroquai meets Maroon 5"みたいな紹介のされ方がなされていましたね。正直、僕はこれらの謳い文句にドン引きし、最初少し距離を置いていましたが・・・。しかし、そんな謳い文句が功を奏したのか、日本ではそこそこ注目を集めましたね。
さて、その話題となった1st『Routes To Riches』ですが、ソウル/R&B好きの人が聴くアルバムと、ロック/ポップ好きの人が聴くアルバムのちょうど際にあるような作品ですよね。僕が聴いた印象はファンキー・ロッキン・ソウルといったイメージですかね。その意味ではポップな要素はもっと抑えて、もっとファンキー・ロック/ソウル寄りでも良かったのかな・・・なんて思いもあります。
それでもAndy Plattsの持つ才能の素晴らしさは十分聴く者を魅了するし、バンドの持つスケールの大きさは期待のニューカマーの名に相応しいデビュー作であったと思います。
今日紹介する国内盤には、本編11曲に加え、ボーナス・トラック6曲が追加収録されています。カラフル・ポップの要素を散りばめたファンキー・ロッキン・ソウルな本編と、よりUKソウル的な要素を楽しめるボートラの2部構成として楽しむとかなり充実した1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「House On A Hill」
オープニングはファンキー・ロッキン・ソウル。カラフルなポップさがありながらアーシーな味わいも併せ持っているのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=aOq94MP5sK0
「Rico」
哀愁のメロディが印象的なファンキー・ロック。Andyの曲作りの巧みさを実感できます。
http://www.youtube.com/watch?v=OqYYJ2F5QDo
「You Are The Music」
壮大なストリングスと共に始まります。70年代ロックのエッセンスを巧みに採り入れながら盛り上げていくのが上手いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=xdxu7X5fLAk
「Finger On It」
僕の一番のお気に入り!弾けたファンキー・ロッキン・ソウルで一気に駆け抜けます。聴いていてスカッとします。
http://www.youtube.com/watch?v=Nbc47W0tuOE
「Pots Of Gold」
Andyのソウルな側面がよく表れたメロウ・バラード。素敵なメロディを優しく歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=HBmM9rhH8AQ
「Chasing Down Shadows」
スケールの大きなポップ・バラード。僕には少々仰々しく感じられますが・・・
http://www.youtube.com/watch?v=f9oQrJc3pv4
「Psycho Territory」
「Finger On It」と並ぶ僕のお気に入り。切れ味鋭い不敵なファンキー・ロック。ズシリと重量感のあるグルーヴが魅力です。
http://www.youtube.com/watch?v=tLecj_zwDAw
「Bitch」
セクシー&ファンキーなロッキン・チューン。デビュー・アルバムとは思えない堂々とした佇まいがいいですな。
http://www.youtube.com/watch?v=N1GoIvZSDiI
「Let's Find A Way」
フィリーソウルのエッセンスを取り入れたポップ・ソウル。ありそうでない感じの雰囲気です。
http://www.youtube.com/watch?v=0mgDzzaL5pE
「Miracle」
ファルセット・ヴォーカルでソウルフルに迫ります。個人的にはこういった曲をもう少し多めにして欲しかった気が・・・
http://www.youtube.com/watch?v=fXcEnkDQp5Y
「Big Betty」
クラヴィネットがビシバシ効いたStevie Wonder調のファンクが本編のラストです。
http://www.youtube.com/watch?v=QlMbThF_7BI
国内盤には以下の6曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。実はこれが本編以上に良かったりします。その意味では国内盤が絶対オススメです。
「Kill The DJ (Delrosario Remix)」
本編では聴くことができないフロア仕様のダンサブル・ソウル・チューン。
「Supa Sneakers」
何処となくPrince殿下を連想させるのアッパー・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=ehyufEhuJHk
「Never Be Right」
Andyの持つソウル・スピリットを感じる1曲。かなり好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=SyZKdhkvbmU
「Skeches」
ア・カペラです。彼らの懐の深さを感じます。
「Wishing」
どっしりとした安定感のあるソウル・チューン。UKソウル好きの人であれば気に入るはず!
http://www.youtube.com/watch?v=nzZDj-vhq68
「Let's Find A Way (DJ Mitsu The Beats Remix)」
「Let's Find A Way」のDJ Mitsu The Beatsのリミックス。この曲の持つソウル・フィーリングが実感でき、オリジナルより断然いいですね。さすがはDJ Mitsu The Beats!
http://www.youtube.com/watch?v=fyUvyieowAQ
ご興味がある方は、2ndアルバム『The Life And Soul』もチェックを!UK女性ソウル・シンガーBeverley Knightもゲスト参加しています。
『The Life And Soul』(2011年)