発表年:1983年
ez的ジャンル:コンテンポラリー男性ソウル・シンガー
気分は... :C'est La Vie !
今回は男性ソウル・シンガーBeau Williamsの2ndアルバム『Stay With Me』(1983年)です。
Beau Williamsは1950年、テキサス州ヒューストン生まれ。
Temptationsにも誘われた実力派シンガーであり、1980年代には『Beau Williams』(1982年)、『Stay With Me』(1983年)、『Bodacious!』(1984年)、『No More Tears』(1986年)といったアーバンなソウル・アルバムをリリースしています。80年代終わりにゴスペル・シンガーに転じ、ゴスペル・アルバムも何枚かリリースしています。
当ブログではBeau WilliamsがフィーチャーされたアルバムNorman Connors『MR.C』(1981年)を紹介しています。
僕がBeau Williamsの名前を最初に知ったのは、白人SSW、 Robbie Nevilが1986年に大ヒットさせたシングル「C'est La Vie」がきっかけだったと記憶しています。友達がこの曲が大好きで、よく口ずさんでいました。作品自体はNevilのオリジナル(共作)ですが、この曲を最初にレコーディングしたのはBeau Williamsでした(アルバム『Bodacious!』収録)。
さて、80年代にコンテンポラリーなソウル作品を4枚リリースしているBeau Williamsですが、その中でも代表作に挙げられることが多いアルバムが本作『Stay With Me』(1983年)です。ガイド本でも取り上げられていますね。
プロデュースはRon Kersey。レコーディングにはGeorge Benson(g)、Poul Jackson Jr.(g)、David Shields(b)、Melvin Davis(b)、Abe Laboriel(b)、Alvino Bennett(ds)、Steve Ferrone(ds)、Patrice Rushen(el-p)、Paulinho Da Costa(per)、The Temptations(vo)、Jeffrey Osborne(vo)、Sam Dees(vo)、 Alex Brown(vo)、Gwen Evans(vo)、Jessica Williams(vo)等が参加しています。
アーバン・メロウな雰囲気がたまらないタイトル曲「Stay With Me」、爽快ダンサブルな「SOS」、Sam Deesがソングライティングを手掛けた「You've Been」、「When My Love Starts Coming Down On Me」という2曲の素晴らしいバラード、Patrice RushenとGeorge Bensonが盛り上げてくれるコンテンポラリーな「I'll Take Your Love With Me」あたりが僕のお気に入りです。
実力派男性ソウル・シンガーの代表作をご堪能あれ!
全曲紹介しときやす。
「SOS」
Brian Short/Patrick Henderson/Vassel Benford作。爽快なギター・カッティングと開放的なホーン隊が心地好いダンサブルなオープニング。
http://www.youtube.com/watch?v=0fejlOpbqnw
「When My Love Starts Coming Down On Me」
Ron Kersey/Sam Dees作。Sam Deesらしいサザン・ソウルな雰囲気と本作らしいコンテンポラリー感が上手く折り合っています。Beau Williamsというシンガーの魅力も存分に堪能できる1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=TyjwjgWtcNA
「Love And Happiness」
Al Green、1977年のシングル曲をカヴァー(Al Green, Mabon Hodges)。当ブログではKero Oneのカヴァーも紹介済みです。多少、楽曲とサウンドがミスマッチな気もしますが、名曲カヴァーを楽しみましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=lcEF2odHJZk
「I'll Take Your Love With Me」
Beau Williams作。Patrice RushenのエレピとGeorge Bensonのギターが彩る素敵なコンテンポラリー・バラード。
http://www.youtube.com/watch?v=V5ePDUp8rmw
「You're Front Page News」
Alex Brown/Ron Kersey作。打ち込みリズムとケバケバしい音色はBeau Williamsに合わない気もしますが、80年代エレクトリック・ファンクがお好きな人には案外フィットするのでは?
「You've Been」
Sam Dees作。本作のハイライトに挙げる人も多いであろうTemptationsをバックに歌うSam Dees作のバラード。BeauとTemptationsの顔合わせというだけでもグッときますよね。Beauがテンプスに加入していたらこんな感じだったのか・・・なんて想像してしまう絶品バラードです。Bar-Kays(アルバム『Injoy』収録)、Larry Graham(アルバム『Victory』収録)も取り上げていますので、聴き比べるのも楽しいのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=wQTjFLTSTFY
「Stay With Me」
Brian Short/John Rosasco作。タイトル曲はJeffrey Osborne、Ron Kersey、Sam Deesをバッキング・ヴォーカルに従えたアーバン・メロウ。AOR好きの人も気に入る1曲なのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=Id8c292-mqw
「Elvina」
Beau Williams作。ラストはストリングスが盛り上げる正統派バラードで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=ZCrbQtC9sOo
『Bodacious!』(1984年)
『No More Tears』(1986年)