
発表年:1992年
ez的ジャンル:高速フロウ系N.Y.ブルックリンHip-Hopユニット
気分は... :生麦生米生卵!
今回はN.Y.ブルックリン出身のHip-HopユニットFu-Schnickensのデビュー・アルバム『F.U. Don't Take It Personal』(1992年)です。
Fu-SchnickensはChip Fu(Roderick Roachford)、Moc Fu(Joseph A. Jones)、Poc Fu(Lennox Maturine)の3人組。グループ名、メンバー名からしてカンフー・スタイルが売りのグループのようですが、実際の音はそれ程カンフー、カンフーしている訳ではありません。
1991年にデビュー・シングル「Ring the Alarm」をリリース。1992年にはA Tribe Called Questらのプロデュースで1stアルバム『F.U. Don't Take It Personal』をリリースしています。
1993年には当時注目ルーキーであったNBAのスーパースターShaquille O'Nealをフィーチャーしたシングル「What's Up Doc? (Can We Rock?)」をリリースし、大きな話題となりました。
Fu-Schnickens feat. Shaquille O'Neal「What's Up Doc? (Can We Rock?)」
http://www.youtube.com/watch?v=Jwm3e72nYfA
1994年には2ndアルバム『Nervous Breakdown』をリリースしますが1996年に解散。
Chip Fuの高速フロウはインパクトがありましたね。また、デビュー・シングル「Ring the Alarm」に象徴されるように、レゲエ/ラガのエッセンスも取り入れていたのも印象的です。
今日紹介する1stアルバム『F.U. Don't Take It Personal』(1992年)は、A Tribe Called QuestやBlack SheepのDresといったNative Tongues一派がプロデュースしたことでも話題になった作品です。
「Ring the Alarm」、「La Schmoove」、「True Fuschnick」といったシングル曲をはじめ、90年代前半のHip-Hop好きにはたまらないナンバーが並んでいます。
Chip Fuの高速フロウでハイテンションになりましょ!
全曲紹介しときやす。
「True Fuschnick」
A Tribe Called Questプロデュースのオープニング。シングルにもなりました。Native TonguesらしいトラックをバックにChip Fuの高速フロウが炸裂します。Billy Joel「Stiletto」をサンプリング。
http://www.youtube.com/watch?v=GeTFKOsQ0Tw
「Movie Scene」
日本イメージのチープな演出が逆に笑えます。Lee Dorsey「Soul Mine」、Don Covay「Overtime Man」、Cameo「Back And Forth」をサンプリング。 Fu-Schnickensプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=TCTyiI_RtWU
「Ring the Alarm」
レゲエ・シンガーTenor Sawが1985年にリリースした「Ring the Alarm」のリメイク。彼らのデビュー・シングルです。お馴染みのレゲエ名曲にラガ調ラップが絡みます。ダンスホール・レゲエ好きの方がグッとくる1曲ですね。Bar-Kays「In the Hole」もサンプリング。Lyvio G.プロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=G4Q2LTZJXGc
「Back Off」
Lowell Fulson「Tramp」とGeorge Clinton「Atomic Dog」をサンプリングした軽快なトラックに早口ラップが絡む心地好い1曲。Native Tongues好きの人であれば気に入るはず!Fu-Schnickens/Lyvio G.プロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=X1k7Pwq1Bwk
「Heavenly Father」
A Tribe Called Questプロデュース。Alicia Myers「I Want to Thank You」ネタのメロディをHirami Kuroimoが歌うキャッチーな仕上がり。Alicia Myers「I Want to Thank You」がお好きの人であれば気に入るはず!
http://www.youtube.com/watch?v=JJDSANKzaUI
「La Schmoove」
A Tribe Called Questプロデュース。さらにPhife Dawgが参加しているATCQ好きにはたまらない1曲。お馴染みThe Mohawks「The Champ」のループにのった軽快なフロウで楽しませてくれます。アルバムからの2ndシングル。
http://www.youtube.com/watch?v=emtuLrpUoH4
「Props」
De La Soul好きの人であれば気に入るであろう高速フロウのパーティー・チューン。The J.B.'s「JB Shout」、Funkadelic「Sexy Ways」、Sly & The Family Stone「Sing a Simple Song」、Marva Whitney「Things Got to Get Better」、Brand Nubian「Dedication」をサンプリング。Fu-Schnickensプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=hIlb-F91TnI
「Generals」
妖しげなムードが漂うラガ調の仕上がり。Lyvio G.プロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=B3480X2QNXM
「Check It Out」
Black SheepのDresがプロデュースし、自身も参加しています。Thin Lizzy「Johnny the Fox Meets Jimmy the Weed」ネタのトラックにのってマイクリレーが繰り広げられます。Quincy Jones「Summer in the City」、Strafe「Set It Off」もサンプリングされています。
http://www.youtube.com/watch?v=JNVrPRYhhqo
「Bebo」
ラストはThe Honey Drippers「Impeach the President」とParliament「Flash Light」をサンプリングした軽快トラックによるパーティ・チューンで締め括ってくれます。Fu-Schnickens/Lyvio G.プロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=RSo2LXCKqEg
『Nervous Breakdown』(1994年)
