2013年11月11日

Byrne & Barnes『An Eye For An Eye』

マッスル・ショールズのメロディ・メイカーによるAOR作品☆Byrne & Barnes『An Eye For An Eye』
アン・アイ・フォー・アン・アイ(オリジナル・エディション)(生産限定紙ジャケ)
発表年:1981年
ez的ジャンル:マッスル・ショールズ系AORデュオ
気分は... :優しい風が吹いたら・・・

今回はAORファンにはお馴染みの1枚Byrne & Barnes『An Eye For An Eye』(1981年)です。本国アメリカでは結局お蔵入りとなり、日本でのみ発売されたアルバムです。

Byrne & BarnesRobert ByrneBrandon Barnesのデュオ。本作『An Eye For An Eye』(1981年)がこのデュオ唯一のアルバムです。

ジャケ違い、曲順違いの以下のCDもリリースされています。

『An Eye For An Eye』(1981年)
スウィート・リヴェンジ(アン・アイ・フォー・アン・アイ)

Robert Byrne(1954-2005年)はミシガン州デトロイト生まれ。

70年代半ばにアラバマ、マッスル・ショールズのプロデューサー・チームClayton Ivey/Terry WoodfordのWishbone Productions とソングライター契約を交わし、それ以降Michael Johnson、Johnny Rivers、Captain & Tennille、Ronnie Milsap、Dr. Hook、Leblanc & Carr、Helen Reddyなど数多くのアーティストに楽曲を提供する売れっ子ソングライターとなりました。

1979年には自身のソロ・アルバム『Blame It On The Night』をリリース。1981年にBrandon Barnesとの共同名義で今日紹介するアルバム『An Eye For An Eye』を制作しています。

それ以降もポップ・カントリーの売れっ子ソングライター/プロデューサーとして活躍しましたが、2005年に逝去しました。

もう一人の主役Brandon Barnesは1956年アラバマ生まれ。Clayton Ivey/Terry Woodfordの下でスタジオ・ミュージシャンとして活動するように、そこでRobert Byrneと知り合い、『An Eye For An Eye』を制作しています。

90年代以降のBarnesはBrian McKnightBoyz II Men等のR&Bアーティストのプロデュースを手掛け、成功を収めました。

本作は元々『Blame It On The Night』(1979年)に続くRobert Byrneの2ndアルバムとして制作が開始されましたが、レコーディングを進めていくうちにBrandon Barnesの貢献が大きくなってきたことから共同名義の作品となりました。

レコーディングにはRobert Byrne(vo、g)、Brandon Barnes(key、vo、ds)、Clayton Ivey(key、b)、Randy McCormick(key)、Curtis Burttram(key)、John Willis(g)、Jerry Wallace(g)、Lenny LeBlanc(b)、Roger Clark(ds)、Milton Sledge(ds)、Mickey Buckins(per)、Jim Horn(sax)、Buddy Barnes(tp)、Hershey Reeves(back vo)といったミュージシャンが参加しています。

プロデュースはClayton Ivey/Terry Woodford

アルバム全体は都会的なソウル・フィーリングに溢れたソフト&メロウなAOR作品に仕上がっています。後期The Doobie Brothers風のサウンドなど当時のAORの美味しいエッセンスを上手く取り入れた1枚だと思います。

AOR好きの方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Never Gonna Stop Loving You」
Brandon Barnes/Calvin Frost/Buddy Barnes作。爽快ヴォーカル&コーラスとシンセ・サウンドが印象的なオープニング。晴天の空の下でのんびりしながら聴きたい気分の仕上がりです。終盤Steely Dan風のサウンドが聴こえてくるのも楽しいです。
http://www.youtube.com/watch?v=3c3y6qZkxqQ

「One More Try For Love」
Robert Byrne/Brandon Barnes作。邦題「君がいるかぎり」。当時国内でシングルにもなりました。この美しいメロディのソフト&メロウ・チューン。アルバムのハイライトの1つかもしれませんね。Ronnie Milsap(アルバム『One More Try For Love』収録)、Crystal Gayle & Gary Morris (アルバム『What If We Fall In Love?』収録)等がカヴァーしています。
http://www.youtube.com/watch?v=Dd4OI2VBXNc

「Love You Out Of Your Mind」
Robert Byrne/Brandon Barnes作。ブルーアイド・ソウル的な味わいもあるメロウ・ミディアム。Anne Murray(アルバム『Heart Over Mind』収録)がカヴァーしています。
http://www.youtube.com/watch?v=DNxnJDMqpJA

「I'll Try A Little Everyday For You」
Robert Byrne/Brandon Barnes/Curtis Burttram作。AOR好きならばグッとくるであろうサンセット・モードがよく似合う美しいラブ・バラードです。
http://www.youtube.com/watch?v=xWTJ0uXqBlo

「Crack The Whip」
Robert Byrne/Brandon Barnes作。邦題「愛の罠」。シンセ・サウンドが特徴のファンキー・チューンですが、今聴くといささかビミョーです。

「Standby Love」
Robert Byrne/Brandon Barnes作。切ないメロディと美しいハーモニーが胸が締めつける哀愁バラードです。
http://www.youtube.com/watch?v=R-YFvjhBiXA

「Keep On Running」
Robert Byrne/Brandon Barnes作。後期The Doobie Brothers風のアーバン・ファンキー・メロウ。Hershey Reevesのコーラスも印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=SfMRU-rARew

「Making For The First Time」
Robert Byrne/Bill Fair/Alan Schlman作。邦題「星に誓ったふたり」。ソフトリー・ヴォーカルが優しく包み込んでくれるメロウ・チューン。派手さはありませんが、こういう曲好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=YE6KKFpMd08

「Be My Baby」
Robert Byrne/Tom Brasfield作。美しいアコースティック・チューン。Johnny Rivers(アルバム『Borrowed Time』収録)がカヴァーしています。

「An Eye For An Eye」
Robert Byrne/Brandon Barnes作。アルバム・タイトル曲は後期The Doobie Brothers風の哀愁ミディアム。John Willisのギターが盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=vGwxHeI96Ek

「Right Through The Heart」
Robert Byrne作。邦題「ハートでお願い」。クールなミディアム・チューン。Michael Johnson(アルバム『You Can Call Me Blue』収録)、Manfred Mann's Earth Band With Chris Thompson(アルバム『Criminal Tango 』収録)がカヴァーしています。
http://www.youtube.com/watch?v=cuzKGjIqRm4

ここから2曲はCDボーナス・トラック。

「That's The Way She Goes」
Robert Byrne/Brandon Barnes作。クールに疾走するポップ・ロック。
http://www.youtube.com/watch?v=xtEcunSITVQ

「Who's That Look In Your Eye」
Robert Byrne/Tom Brasfield作。Michael Johnson(アルバム『Lifetime Guarantee』収録)、Rick Bowles(アルバム『No Man's Land』収録)がカヴァーしている美しいバラードです。
http://www.youtube.com/watch?v=YMbYkzmNsQU

Robert Byrne『Blame It On The Night』(1979年)
ワン・ナイト・ロマンス+2
posted by ez at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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