発表年:2005年
ez的ジャンル:フューチャリスティック女性ソウル
気分は... :今年最初に紹介する1枚は・・・
今年最初に紹介する1枚は女性ソウル・シンガーSy Smithが2005年にリリースした『The Syberspace Social』です。新年一発目はキュートな女性ヴォーカルを聴きたい気分だったので・・・
クロスオーヴァー感覚の女性ソウル・シンガーSy Smithの紹介は『Fast And Curious』(2012年)に続き2回目となります。
Mark De Clive-Lowe(MdCL)が全面プロデュースした『Fast And Curious』は年末恒例の『ezが選ぶ2012年の10枚』でセレクトする程お気に入りの作品でしたが、そんな彼女の原点を実感できる1枚が本作『The Syberspace Social』(2005年)です。
デビュー・アルバムとなるはずであった『Psykosoul』がお蔵入りとなる不運に遭ったSy Smithですが、その仕切り直しで制作されたアルバムがKajmere Sound Recordingsからリリースされた『The Syberspace Social』です。
アルバムには元A Tribe Called QuestのAli Shaheed Muhammad、The Foreign ExchangeのNicolay、James Poyser等がプロデュースで参加しています。
特に『Psykosoul』の時から関わっていたAli Shaheed Muhammadについては、彼のソロ作品『Shaheedullah And Stereotypes』(2004年)でSy Smithをフィーチャーした2曲が本作にも収録されています。
アルバム全体としてはフューチャリスティックなエレクトリック・ソウルが展開されます。Sy Smithのキュートなヴォーカルとネオソウル感覚のエレクトリック・サウンドの組み合わせはなかなかマッチしています。
『Fast And Curious』がお好きだった方は、本作も気に入るのではないかと思います。
上記ジャケは輸入盤ですが国内盤はジャケが異なるのでご注意を!
『The Syberspace Social』 ※国内盤
Sy Smithの才気と自信に溢れた1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Welcome 2 Syberspace」
Spontaneous/Sy Smithプロデュース。本作のオープニングに相応しいフューチャリスティック・ソウル。シンセを使った近未来的な浮遊感がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=ExkCZY52jkI
「Fa' Sho」
Ali Shaheed Muhammad/Sy Smithプロデュース。近年の作品にも通じるエレクトリック・ソウル感覚の仕上がり。こういったサウンドにキュートの彼女のヴォーカルがよくマッチします。ロッキン・ギターもいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=Bwxgp8yrXgM
「Aquarius Rising」
The Foreign ExchangeのNicolayプロデュース。その後のThe Foreign Exchange作品に通じるエレクトリック・ソウルに仕上がっています。この引きずるようなエレクトリック・グルーヴがクセになります。
http://www.youtube.com/watch?v=6U4n8z9c-jQ
「Time」
Caleb Speir/Printz Boardプロデュース。爽快サウンドをバックにSy Smithのヴォーカルも軽やかです。派手さはないですが、心地好さは格別です。
http://www.youtube.com/watch?v=AcQO7l1QMRc
「Love And Such」
Anthony "Ant" Bellプロデュース。エレクトリック・サウンドが冴えるフューチャリスティック・ソウル。ネオソウル的なエッセンスもあるのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=WULj0-FsI0I
「Dreamtrip」
Khalil Abdul-Rahmanプロデュース。サイバー感覚のドリーミーなエレクトリック・ソウル。夢の中のサイバー・トリップといった雰囲気です。
http://www.youtube.com/watch?v=0yY0VAWIn0Y
「Runnin' (Jah Child)」
Ali Shaheed Muhammad/Sy Smithプロデュース。エレクトリック・サウンドの中にもアフリカを感じます。
http://www.youtube.com/watch?v=dDOfwCUBzx4
「Honeychild」
前述のAli Shaheed Muhammad『Shaheedullah And Stereotypes』収録曲。独特の音空間の中でSy Smithのキュートなヴォーカルが栄えます。
http://www.youtube.com/watch?v=_24q8yhktaQ
「Part Of The Night」
この曲もAli Shaheed Muhammad『Shaheedullah And Stereotypes』収録曲。ATCQ等のエンジニアで知られるTim Donovanがミックスを手掛けています。エレクトリック・サウンドにアコギを取り入れてアクセントをつけています。アルバムの中でも完成度の高いクロスオーヴァー・ソウル。
http://www.youtube.com/watch?v=kJPswfuKlpA
「Drop That」
Sy Smithプロデュース。James Poyserらが参加している本曲ではネオソウルしています。
「Stand Alone」
Sy Smithプロデュース。エレクトリック・ソウルとネオソウルの中間あたりの雰囲気に仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=6Cv5MLwjL48
「No Place Like Love」
Tim CarmonとSy Smithの2人で創り上げたクロスオーヴァー・ソウル。近年のSy Smith作品に最も近い雰囲気の疾走感がたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=ub5tnQhyEzE
「Turnstyles」
Ali Shaheed Muhammad/Sy Smithプロデュース。哀愁メロウな雰囲気にグッとくるミディアム・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=-L1PmS0W87c
「Bruise」
James Poyser/Sy Smithプロデュース。ラストはミステリアスなネオソウルで締め括ってくれます。儚い雰囲気が印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=LtN4JwQCcmY
Sy Smithの他作品もチェックを!
『Psykosoul Plus』(2005年 ※幻の1stの復刻盤)
『Conflict』(2008年)
『Fast And Curious』(2012年)