発表年:1979年
ez的ジャンル:大所帯ファンク/ソウル・グループ
気分は... :捧げます!
Jeffrey Osborne擁する大所帯ファンク/ソウル・グループL.T.D.の6thアルバム『Devotion』(1979年)です。
L.T.D.(Love Togetherness Devotion)は1968年ノースカロライナ州で結成されたグループ。その後N.Y.を拠点に活動しますがチャンスに恵まれず、その間に新メンバーJeffrey Osborneを迎え、拠点をL.A.に移します。
L.A.でA&Mとのレコード契約に成功したL.T.D.は、1974年に1stアルバム『Love, Togetherness & Devotion』、2ndアルバム『Gittin' Down』をリリースします。
3rdアルバム『Love To The World』(1976年)あたりからブレイクするようになり、『Something To Love』(1977年)、『Togetherness』(1978年)、『Devotion』(1979年)という三部作でグループは人気を不動のものとし、「Love Ballad」(『Love To The World』収録)、「(Every Time I Turn Around) Back in Love Again」(『Something To Love』収録)、「Holding On (When Love Is Gone)」(『Togetherness』収録)という3曲の全米R&Bシングル・チャートNo.1を生み出しています。特に「(Every Time I Turn Around) Back in Love Again」は全米シングル・チャートでも第4位になる大ヒットとなりました。
こうしたグループの成功と共に、リード・シンガーJeffrey Osborneが注目を浴びるようになります。
結局、『Shine On』(1980年)を最後にJeffrey Osborneはグループを去り、ソロ活動を開始します。グループはその後も『Love Magic』(1981年)、『For You』(1983年)といったアルバムをリリースしますが、以前のような成功を収めることができず、解散しました。
今日紹介する『Devotion』(1979年)は、フィリーソウルの重鎮Bobby Martinがプロデュースした『Something To Love』(1977年)、『Togetherness』(1978年)、『Devotion』(1979年)というグループ名に因んだタイトルの三部作の最終作となったアルバムです。
アルバム・ジャケからしてEW&Fあたりを意識した大所帯バンドらしいものになっていますね。
本作におけるメンバーは、Alvino M. Bennett(ds)、Lorenzo Carnegie(ts、as)、John McGhee(g)、Abraham "Onion" Miller(ts)、Jeffrey Osborne(vo、per)、Billy Osborne(key、vo、per)、Jake Riley(tb)、Carle Vickers(tp、fl、per)、Jimmy "J.D." Davis(p、el-p、key)、Henry Davis(b、fl)。
シングル曲「Dance 'N' Sing 'N'」をはじめ、ファンキーな味わいのディスコ/ファンク色が強いアルバムですが、サンプリング・ソースとしても人気のバラード「Stranger」、僕のお気に入りのメロウ・チューン「Promise You'll Stay」など全体構成もいい感じです。
グループの絶好調ぶりを感じることができる充実の1枚です。
全曲紹介しときやす。
「One On One」
軽快なギター・カッティングと共にスタートすりディスコ・チューン。切れ味のある演奏がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=EqWlwAlG7Yw
「Share My Love」
アルバムからの2ndシングル。美しいラブ・バラード。Jeffrey Osborneのヴォーカルの魅力を堪能しましょう。Jeffreyを盛り立てるコーラスも素晴らしい!
http://www.youtube.com/watch?v=gOPVEwqzlI4
「Stand Up L.T.D.」
本作らしいファンキー感が最も強調された曲です。グループのファンキーな魅力が凝縮された演奏を満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=_c56XkiDjgg
「Say That You'll Be Mine」
軽やかなファンキー・メロウ。ファンキーながらもメロディアスなのがいいですね。John McGheeのギターが格好良いです!
http://www.youtube.com/watch?v=s68GJhPEm-A
「Dance 'N' Sing 'N'」
アルバムからのリード・シングルとして全米R&Bチャート第15位となっています。本作らしいファンキーな味わいが強調されたディスコ・ファンクに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=XhHeXlj1sKk
「Sometimes」
Jimmy "J.D." Davisの軽快なピアノが先導するエレガントなダンサブル・チューン。センスのあるアレンジが僕のお気に入り!
http://www.youtube.com/watch?v=faEECdol8Ko
「Promise You'll Stay」
僕のお気に入りの素敵なメロウ・チューン。サンセット・モードで聴きたい雰囲気の1曲ですね。Jeffreyのヴォーカルもサイコー!♪約束しておくれ♪ここにいるって約束しておくれ♪
https://www.youtube.com/watch?v=fxd_7ixLIak
「Stranger」
アルバムからの3rdシングルとして全米R&Bチャート第14位となっています。厳かさを持つオーケストレーションを配した壮大なバラードです。サンプリング・ソースとお馴染みのコーラス・パート部分が実に印象的ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=apGzq9U9Sd0
R. Kelly「Half on a Baby」、Kirk Franklin「Imagine Me」、Ultimate Kaos「Some Girls」、Beenie Man「Romie」、Frankie「I Have Love」 等でサンプリング・引用されています。
「Feel It」
「Sometimes」、「Promise You'll Stay」と並ぶ僕のお気に入り!爽やかに疾走するアーバン・メロウ・ダンサー。ありがちな曲調ですが、このタイプは大好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=J2Gcoy9C53k
L.T.D.の他作品もチェックを!
『Love To The World』(1976年)
『Something To Love』(1977年)
『Togetherness』(1978年)
『Shine On』(1980年)
『Love Magic』(1981年)
『For You』(1983年)