発表年:1981年
ez的ジャンル:マッスル・ショールズ系SSW
気分は... :マッサル!マッサル!
今回はMuscle Shoalsで活躍したミュージシャンLenny LeBlancのソロ・アルバム『Breakthrough』(1981年)です。
Lenny LeBlancは以前にPete CarrとのユニットLeblanc & Carrのアルバム『Midnight Light』(1977年)を紹介済みです。
『Midnight Light』からのシングル「Falling」が全米チャート第13位のヒットとなるなど、順調な滑り出しを見せたにも関わらず、Leblanc & Carrは短命に終わり、コンビを解消させてしまいます。
Leblanc & Carrのコンビ解消後にBarry Beckettをプロデューサーに迎えて、レコーディングしたLenny LeBlancのソロ・アルバムが『Breakthrough』(1981年)です。
Lenny LeBlancのソロ・アルバムとしては、1976年の『Lenny LeBlanc』(※翌年『Hound Dog Man』のタイトルで再発)に続き2枚目となります。
レコーディングにはプロデューサーを務めるBarry Beckett(el-p、vibe、steel drum、per)をはじめ、David Hood(b)、Jimmy Johnson(g)、Randy McCormick(org、el-p)、Roger Hawkins(ds)、Steve Nathan(syn)といったMuscle Shoals Rhythm Sectionの面々も参加しています。Pete Carrの名前がないのが残念ですが・・・
楽曲はすべてオリジナルであり、Phil Kenzie(sax)、Ava Aldridge(back vo)、Cindy Richardson(back vo)といった参加ミュージシャンとの共作です。
アルバム全体としては、マッスル・ショールズらしいアーシーな雰囲気と程良くメロウでポップな雰囲気が織り交ざったアルバムという印象を受けます。
派手さはありませんが、Lenny LeBlancのシンガー、ソングライターとしての魅力を満喫できる1枚に仕上がっています。
全曲紹介しときやす。
「Desperate Love」
Ava Aldridge/Lenny LeBlanc/Cindy Richardson作。Americaがアルバム『View From The Ground』(1982年)でカヴァーしています。哀愁のメロディが印象的です。アルバムでは最もキャッチーな仕上がりかもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=uioH5bv7CoU
「Champagne Lady」
Ava Aldridge/Lenny LeBlanc作。70年代前半に戻ったようなレイドバック感のある仕上がり。土臭くもほのかにメロウというのが本作らいしですが。
http://www.youtube.com/watch?v=rOLd3AaaCW4
「Midnight Mourning」
Ava Aldridge/Lenny LeBlanc作。アルバムで最も人気が高いであろう開放的なメロウ・ミディアム。肩肘張らない感じがいいですね。AOR好きの人あたりが聴いても楽しめる1曲なのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=ecUkkTvXqOk
「Why Did You Wait So Long」
Ava Aldridge/Roy Aldridge/Lenny LeBlanc作。SSW的な味わいのビューティフル・ソング。しみじみと聴き入りましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=ZQQw2ZG3O9s
「Southern Boy」
Ava Aldridge/Lenny LeBlanc作。ポップ・ロック調の哀愁チューン。シングル向きのキャッチーな仕上がりだと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=IDkaMRRnHnw
「Blue Eyed Lady」
Ava Aldridge/Lenny LeBlanc/Eddie Struzick作。アーシーかつAORな雰囲気がなかなかグッとくる1曲。Lennyのハイトーン哀愁ヴォーカルもいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=mIbPFzxX9tY
「Somebody Send My Baby Home」
Ava Aldridge/Lenny LeBlanc作。まったりとしたメロウ感がたまりません。心を和らげてくれる優しい1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=Fcp48Fhi61A
「Fools Dream Away」
Ava Aldridge/Lenny LeBlanc/Cindy Richardson作。スティール・ドラムも入ったトロピカルな演奏で、アルバム全体にアクセントをつけています。
http://www.youtube.com/watch?v=0nBtcACVe_8
「Street Lover」
Ava Aldridge/Lenny LeBlanc作。哀愁ヴォーカルが味わい深いバラード。
http://www.youtube.com/watch?v=_YOLAhTLEAk
「You Can't Run」
Ava Aldridge/Lenny LeBlanc/Cindy Richardson作。作者3名の素晴らしいヴォーカル&コーラス・ワークが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=NqxUDT93qvA
Leblanc & Carr『Midnight Light』(1977年)
『Lenny LeBlanc』(1976年)