2014年03月04日

Horace Silver『Total Response (The United States Of Mind/Phase 2)』

全編ヴォーカルをフィーチャーしたレア・グルーヴ/クラブジャズ方面で人気の1枚☆Horace Silver『Total Response (The United States Of Mind/Phase 2)』
トータル・レスポンス
発表年:1971年
ez的ジャンル:人心連合系(?)ジャズ・ファンク/ソウル・ジャズ
気分は... :もう一人の自分で自分を俯瞰してみる・・・

昨日は年一回の国民の義務として確定申告を行いました・・・
毎年、昨年の稼ぎを眺めながら「今年はもっと稼ぐぞ〜」と思うのですが(笑)

今回はジャズ・ジャイアントの一人Horace Silverが1970年代初めにリリースしたThe United States of Mind(人心連合)3部作の第2弾アルバム『Total Response (The United States Of Mind/Phase 2)』(1971年)です。

ファンキー・ジャズの伝道師として名高いジャズ・ピアニストHorace Silverについて、当ブログでこれまで紹介した作品は以下の3枚。

 『Song For My Father』(1964年)
 『The Cape Verdean Blues』(1965年)
 『The Jody Grind』(1966年)

久々に紹介するHorace Silverですが、次回紹介する時には人心連合3部作か、『In Pursuit of the 27th Man』(1973年)にしようと思っていました。

今回紹介する『Total Response』(1971年)は、『That Healin' Feelin'(The United States Of Mind/Phase 1)』(1970年)、『All (The United States Of Mind/Phase 3)』(1972年)と共にThe United States of Mind(人心連合)3部作としてリリースされた作品です。

これらの作品はジャズ・ファンからは不評でしたが、90年代以降レア・グルーヴ/クラブジャズ方面で再評価が高まりました。その代表作が今回紹介する『Total Response』(1971年)です。

ファンキーなジャズ・ファンク/ソウル・ジャズ・サウンドと共に全編ヴォーカルをフィーチャーしているのが本作の特徴です。ヴォーカルをとるのは前作『That Healin' Feelin'』にも参加していた男性シンガーAndy BeyとAndyの妹Salome Beyです。
※SalomeをAndyの姉と紹介しているサイトが多いようですが、僕が調べた限りではAndy1939年生まれ、Salome1944年生まれなのでSalomeはAndyの妹だと思います。

レコーディングにはHorace Silver(el-p)、Cecil Bridgewater(tp、flh)、Harold Vick(ts)、Richie Resnicoff(g)、Bob Cranshaw(el-b)、Mickey Roker(ds)といったミュージシャンが参加しています。

「Won't You Open up Your Senses」「I've Had a Little Talk」「Soul Searching」「Acid, Pot or Pills」あたりが人気曲です。

今聴くべきHorace Silver作品かもしれませんね。

楽曲は全てHorace Silverのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Acid, Pot or Pills」
オープニングはSalome Beyをフィーチャーしたファンク・チューン。低音でディープに迫るSalomeのヴォーカルとギターのエフェクト音が印象的な腰にくるファンキー・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=tIHSrd25dJE

「What Kind of Animal Am I」
開放的なスウィング・チューン。正直、僕の好みの音ではありませんが、Salomeのディープ・ヴォーカルに救われます。
http://www.youtube.com/watch?v=iQNvH7sOCkY

「Won't You Open up Your Senses」
Andy Beyをフィーチャー。ブルージーな中にもエレガントな趣のあるワルツ・チューンは本作の中でも人気の高い1曲かもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=XKYpT0cGvpg

本曲は4Heroがカヴァーしたことでも知られていますね。
4Hero「Won't You Open up Your Senses」
 http://www.youtube.com/watch?v=1ueZfippWds

「I've Had a Little Talk」
Andy Beyをフィーチャーしたダンシング・ジャズは各種コンピでも人気です。ラテン・リズムで疾走するこの格好良さはクラブジャズの到来を予見しているかのようですね。Richie Resnicoffのギターもキマっています。
http://www.youtube.com/watch?v=AbXwuJQFpok

「Soul Searching」
Salomeをフィーチャーした哀愁メロウなソウル・ジャズ。この曲もDJ方面で人気の高い1曲ですね。Horaceの哀愁エレピの音色がたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=wLIKbnMpy7M

「Big Business」
Salomeのディープ・ヴォーカルとホーン・アンサンブルがよくフマッチしたジャズ・ファンク・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=a3lN2TnMsA4

「I'm Aware of the Animals Within Me」
アルバムの中でも最もソウルフルな味わいの仕上がり。貫録のソウル・ジャズといった雰囲気がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=7Q1Pag1Vi70

「Old Mother Nature Calls」
お洒落なリムショットにグッとくる大人のジャズ・チューン。Andy Beyの低音ヴォーカルが良く似合うジャズ・ヴォーカル作品らしい仕上りです。
http://www.youtube.com/watch?v=TA4Du5p1-PU

「Total Response」
ラストはSalomeをフィーチャーしたジャズ・ファンク・チューン。ファンキーに盛り上がってアルバムは幕を閉じます。Bob CranshawとMickey Rokerのリズム隊がなかなか格好良いです。
http://www.youtube.com/watch?v=tNr3KytoM08

本作の前後の作品もぜひチェックを!

『That Healin' Feelin'(The United States Of Mind/Phase 1)』(1970年)
ザット・ヒーリン・フィーリン

『In Pursuit of the 27th Man』(1973年)
イン・パースート・オブ・ザ・27th・マン

Horace Silverの過去記事もご参照ください。

『Song For My Father』(1964年)
ソング・フォー・マイ・ファーザー

『The Cape Verdean Blues』(1965年)
The Cape Verdean Blues

『The Jody Grind』(1966年)
The Jody Grind
posted by ez at 01:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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