2014年03月11日

Brasilia Modern Six『Estreia』

ソフト・ブラジリアン・コーラスの名盤☆Brasilia Modern Six『Estreia』
Estreia
発表年:1969年
ez的ジャンル:ブラジリアン・コーラス・グループ
気分は... :あの日から3年・・・

2011.3.11。もうあの日から3年が経つんですね。

震災直後の記事を読み返しながら、あの当時感じたことを思い出していました。

これまで感じたことのない地震の揺れにおののき、TVに映る津波の映像に茫然とし、原発事故への対応のまずさに苛立ち、日常を普通に過ごせることが、どれだけ幸せなことなのかに気づかされ・・・今まで感じたことのない、さまざまな感情が湧き上がってきたことが思い出されます。

果たして、この3年間は長かったのか、短かったのか。

自分は震災前とあまり変わらぬ日常を過ごしていますが、進まぬ被災地復興、先が見えない原発問題の現状をみると複雑な心境になります。

あの日を忘れない・、日本人一人ひとりが今一度、自分、家族、社会などを見つめ直すべき日かもしれませんね。

今回はソフト・ブラジリアン・コーラスの名盤Brasilia Modern Six『Estreia』(1969年)です。

Brasilia Modern Sixはメンバーの詳細さえよくわからない謎のブラジリアン・コーラス・グループ。本作がグループ唯一のアルバムです。かつては激レア盤として名高かった作品ですね。

ソフト・ブラジリアン・コーラスの作品ですが、ブラジルっぽくない演奏も結構あって、良くも悪くも幅の広いアルバムです。

個人的にはブラジルらしい「Roda de Samba」「Homem Zero」や、グルーヴィーなオルガンにグッとくる「I Say a Little Prayer」、ラウンジ風の「Estou Aqui」あたりがオススメです。

全曲紹介しときやす。

「I Love You」
ライナーノーツにはZombiesのカヴァー(日本人にはカーナビーツ「好きさ 好きさ 好きさ」としてお馴染みのあの曲)と書いてあり、ジャケにも作者Chris Whiteの名がクレジットされていますが、実際に聴くと別の同名異曲のように思います。歌詞、メロディもお馴染みのあの曲とは異なる気がします。スウィートなポップ・バラードです。
http://www.youtube.com/watch?v=5I_EO4AhsJM

「Estou Aqui」
Cesar Roldao Vieira作。ヴァイヴの入ったラウンジ感覚の落ち着いた仕上り。個人的にはこういうの好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=ZCxJZkRixwA

「Those Were The Days」
Gene Raskin作。、Paul McCartneyがプロデュースしたMary Hopkinの大ヒットでお馴染み「悲しき天使」のカヴァー。でも元はロシア民謡でコザック・ダンスが似合いそうなこの曲は、ブラジル人アーティストにはミスマッチのような気がします。

「Light My Fire」
ご存知Doorsの大ヒット曲「ハートに火をつけて」のカヴァー。当ブログでこの曲のカヴァーを紹介するのは、Julie Driscoll,Brian Auger & The TrinityAnanda ShankarJose Felicianoに続き4回目となります。単にムーディーだけでは終わらない、妖しげな雰囲気がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=Y-__6Kf9dmo

「Roda de Samba」
Jose Briamonte/Paulo Roberto作。当ブログではSambalanco Trioのカヴァーも紹介済みです。このハッピー・サンバが本作のハイライトでしょうね。僕も一番のお気に入り。聴いているだけで楽しくなる演奏です。
http://www.youtube.com/watch?v=UJHWDOPLW6s

「I Say a Little Prayer」
Hal David/Burt Bacharach作。Dionne WarwickAretha Franklinらのヒットでお馴染みの名曲。当ブログではCal TjaderReuben WilsonChristopher ScottSergio Mendesのカヴァーを紹介済みです。名曲を女性スキャットが素敵なグルーヴィー・オルガン・サンバで聴かせてくれます。

「O Carrossel de Dusseldorf」
Christian Bruhn/Georg Buschor作。ドイツでは有名なスタンダードらしいです。民謡風の仕上がりは僕には少しビミョーです。

「Viento Dile a la Lluvia」
アルゼンチンのロック・グループLos Gatosのカヴァー(Litto Nebbia作)。甘く切ないメロディが女性ヴォーカルとよくマッチしています。

「Tomorrow's Love(Morir un Poco)」
Alvaro Covacevich/Bob Russell作。チリ映画『Morir un Poco』(1967年)の主題歌をカヴァー。フランス映画のサントラ風ですね。女性スキャットが似合うサウンドです。

「Homem Zero」
Messias作。個人的には「Roda de Samba」と並ぶお気に入り。グルーヴィーなオルガン・サウンドにグッとくるジャズ・サンバ・チューン。ソフト・ブラジリアン・コーラスの魅力を存分に満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=ZqgSvaXGE4c

「Balanco de Crianca」
Cesar Roldao Vieira作。哀愁モードのバランソ・チューン。切ないメロディを歌うキュートな女性ヴォーカルがいいですね。

「Summer Rain」
Jim Hendricks作。Johnny Riversでお馴染みの楽曲をカヴァー。サックスがリードするインスト・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=-iX9Gdpnxl8

今日は失われた多くの尊い命や、今も困難に直面している被災地の方々に思いを巡らせながら1日を過ごしたいと思います。
posted by ez at 02:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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