発表年:1968年
ez的ジャンル:モーダル系ジャズ・ヴァイヴ作品
気分は... :今日から始まる・・・
いよいよ4月に突入!消費税の増税、新年度の始まりと慌しくなりそうですね。僕はこうした慌しさに巻き込まれるのが苦手なので、しばらく大人しくしているつもりです。
今回は人気ヴァイヴ奏者Roy AyersがUbiquity結成以前にレコーディングした作品『Stoned Soul Picinic』(1968年)です。
これまで当ブログで紹介したRoy Ayers作品は以下の6枚(発売順)。
『He's Coming』(1972年)
『Virgo Red』(1973年)
『Change Up The Groove』(1974年)
『Mystic Voyage』(1975年)
『Vibrations』(1976年)
『Lots Of Love』(1983年)
Roy Ayersといえば、レア・グルーヴ好きを虜にする作品が多いですが、本作『Stoned Soul Picinic』(1968年)は、そうしたイメージとは少し異なるモーダルなジャズ作品となっています。ファンキーなジャケとのギャップも大きいかもしれません。
当時、一緒に活動していた人気フルート奏者Herbie Mannをプロデューサーに据え、Roy Ayers(vib)、Gary Bartz(as)、Charles Tolliver(tp、flh)、Hubert Laws(fl)、 Herbie Hancock(p)、Miroslav Vitous(b)、Ron Carter(b)、Grady Tate(ds)といったメンバーがレコーディングに参加しています。Charles Tolliverはアレンジも務めています。
Herbie Mann自身は演奏には参加せず、フルートはHubert Lawsなのが面白いですね。また、Herbie Hancockがエレガントなタッチで好サポートしています。
いつものRoy Ayers作品とは異なりますが、ジャズ・ヴァイヴ奏者Roy Ayersの魅力を満喫できます。アルバム全体としては幻想的で美しいジャズ・サウンドが印象的です。この時期のジャズ作品と比較しても、かなり聴きやすいと思います。その意味では永遠のジャズ初心者である僕にフィットします。
ヴァイブのメロウな響きを存分に堪能した方にはオススメの1枚です。
たまにはこんなRoy Ayersを聴くのもいいのでは?
全曲紹介しときやす。
「A Rose For Cindy」
Roy Ayers作。レア・グルーヴのRoy Ayersをイメージすると、かなり雰囲気の異なるミステリアスな仕上がり。
「Stoned Soul Picnic」
Laura Nyroの名曲をカヴァー。当ブログではThe 5th Dimension、Swing Out Sisterのカヴァーも紹介済みです。ここでは Herbie HancockのフルートとAyersのヴァイヴの絡みがいい感じの、リラックスしたソウル・ジャズを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=LHuGmkVQBNA
「Wave」
Antonio Carlos Jobim作の名曲をカヴァー。Ayersのヴァイヴの響きが心地好いメロウ・ボッサに仕上がっています。ボッサ好きの僕としては、やはりこういう演奏にグッときてしまいます。
http://www.youtube.com/watch?v=xl4FNUWrJLE
「For Once In My Life」
Orlando Murden/Ronald Miller作。Stevie Wonderヴァージョン等でお馴染みの楽曲ですね。ここではロマンティックなバラードで聴かせてくれます。HancockのピアノとAyersのヴァイヴが美しい音色を響かせます。
「Lil's Paradise」
本作参加のCharles Tolliverのオリジナル。「Wave」と並ぶ僕のお気に入り。ジャズ・ヴァイヴ奏者としてのRoy Ayersの魅力を満喫できるエレガントな演奏です。ここでもHancockの好サポートが目立ちます。
http://www.youtube.com/watch?v=cI8LZa6dcC0
「What The People Say」
後にUbiquityにも参加するEdwin Birdsongの作品。Miroslav Vitousのベースが牽引します。Lawsのフルートも印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=tWlQOQkspcw
Roy Ayers作品の過去記事もご参照下さい。
『He's Coming』(1972年)
『Virgo Red』(1973年)
『Change Up The Groove』(1974年)
『Mystic Voyage』(1975年)
『Vibrations』(1976年)
『Lots Of Love』(1983年)
またレジェンドが先立たれましたね。合掌。
ありがとうございます。
Frankie Knuckles残念ですね。
90年前後は彼のリミックス作品を数多く聴きました。訃報を聞き、我が家のCD棚から彼のリミックス作品をいくつか取り出しています。それらを聴きながら、冥福を祈りたいと思います。