2014年04月01日

Roy Ayers『Stoned Soul Picinic』

人気ヴァイヴ奏者による美しく、幻想的なジャズ作品☆Roy Ayers『Stoned Soul Picinic』
ストーンド・ソウル・ピクニック
発表年:1968年
ez的ジャンル:モーダル系ジャズ・ヴァイヴ作品
気分は... :今日から始まる・・・

いよいよ4月に突入!消費税の増税、新年度の始まりと慌しくなりそうですね。僕はこうした慌しさに巻き込まれるのが苦手なので、しばらく大人しくしているつもりです。

今回は人気ヴァイヴ奏者Roy AyersUbiquity結成以前にレコーディングした作品『Stoned Soul Picinic』(1968年)です。

これまで当ブログで紹介したRoy Ayers作品は以下の6枚(発売順)。

 『He's Coming』(1972年)
 『Virgo Red』(1973年)
 『Change Up The Groove』(1974年)
 『Mystic Voyage』(1975年)
 『Vibrations』(1976年)
 『Lots Of Love』(1983年)

Roy Ayersといえば、レア・グルーヴ好きを虜にする作品が多いですが、本作『Stoned Soul Picinic』(1968年)は、そうしたイメージとは少し異なるモーダルなジャズ作品となっています。ファンキーなジャケとのギャップも大きいかもしれません。

当時、一緒に活動していた人気フルート奏者Herbie Mannをプロデューサーに据え、Roy Ayers(vib)、Gary Bartz(as)、Charles Tolliver(tp、flh)、Hubert Laws(fl)、 Herbie Hancock(p)、Miroslav Vitous(b)、Ron Carter(b)、Grady Tate(ds)といったメンバーがレコーディングに参加しています。Charles Tolliverはアレンジも務めています。

Herbie Mann自身は演奏には参加せず、フルートはHubert Lawsなのが面白いですね。また、Herbie Hancockがエレガントなタッチで好サポートしています。

いつものRoy Ayers作品とは異なりますが、ジャズ・ヴァイヴ奏者Roy Ayersの魅力を満喫できます。アルバム全体としては幻想的で美しいジャズ・サウンドが印象的です。この時期のジャズ作品と比較しても、かなり聴きやすいと思います。その意味では永遠のジャズ初心者である僕にフィットします。

ヴァイブのメロウな響きを存分に堪能した方にはオススメの1枚です。
たまにはこんなRoy Ayersを聴くのもいいのでは?

全曲紹介しときやす。

「A Rose For Cindy」
Roy Ayers作。レア・グルーヴのRoy Ayersをイメージすると、かなり雰囲気の異なるミステリアスな仕上がり。

「Stoned Soul Picnic」
Laura Nyroの名曲をカヴァー。当ブログではThe 5th DimensionSwing Out Sisterのカヴァーも紹介済みです。ここでは Herbie HancockのフルートとAyersのヴァイヴの絡みがいい感じの、リラックスしたソウル・ジャズを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=LHuGmkVQBNA

「Wave」
Antonio Carlos Jobim作の名曲をカヴァー。Ayersのヴァイヴの響きが心地好いメロウ・ボッサに仕上がっています。ボッサ好きの僕としては、やはりこういう演奏にグッときてしまいます。
http://www.youtube.com/watch?v=xl4FNUWrJLE

「For Once In My Life」
Orlando Murden/Ronald Miller作。Stevie Wonderヴァージョン等でお馴染みの楽曲ですね。ここではロマンティックなバラードで聴かせてくれます。HancockのピアノとAyersのヴァイヴが美しい音色を響かせます。

「Lil's Paradise」
本作参加のCharles Tolliverのオリジナル。「Wave」と並ぶ僕のお気に入り。ジャズ・ヴァイヴ奏者としてのRoy Ayersの魅力を満喫できるエレガントな演奏です。ここでもHancockの好サポートが目立ちます。
http://www.youtube.com/watch?v=cI8LZa6dcC0

「What The People Say」
後にUbiquityにも参加するEdwin Birdsongの作品。Miroslav Vitousのベースが牽引します。Lawsのフルートも印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=tWlQOQkspcw

Roy Ayers作品の過去記事もご参照下さい。

『He's Coming』(1972年)
He's Coming

『Virgo Red』(1973年)
ヴァーゴ・レッド

『Change Up The Groove』(1974年)
CHANGE UP THE GROOVE

『Mystic Voyage』(1975年)
ミスティック・ヴォヤッジ

『Vibrations』(1976年)
Ubiquity Vibrationsr

『Lots Of Love』(1983年)
Lots of Love
posted by ez at 03:56| Comment(2) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「ハウスのゴッドファーザー」DJフランキー・ナックルズ亡くなる。59歳でした。糖尿病の合併症を起こし、突然のことだったとのこと。
またレジェンドが先立たれましたね。合掌。
Posted by 千葉ジャズマッシブ at 2014年04月02日 00:35
☆千葉ジャズマッシブさん

ありがとうございます。
Frankie Knuckles残念ですね。

90年前後は彼のリミックス作品を数多く聴きました。訃報を聞き、我が家のCD棚から彼のリミックス作品をいくつか取り出しています。それらを聴きながら、冥福を祈りたいと思います。
Posted by ez at 2014年04月03日 03:50
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