発表年:2014年
ez的ジャンル:モダン・ロックステディ
気分は... :GWはレゲエでのんびりと・・・
今回は新作の中から注目のレゲエ・アルバムTarrus Riley『Love Situation』です。iTunesやビルボードのレゲエ・チャートで第1位となった話題のアルバムです。
Tarrus Riley(本名:Omar Riley)は1979年N.Y.生まれ、ジャマイカ育ちの男性レゲエ・シンガー。
彼の父親はThe SensationsやThe Uniquesでも活躍したレゲエ・シンガーJimmy Rileyです。父親の影響でレゲエ・シンガーとなり、2004年にデビュー・アルバム『Challenges』をリリースします。続く2ndアルバム『Parables』(2006年)からは「She's Royal」、「Stay With You」、「Lion Paw」といったヒットが生まれました。
「She's Royal」(From 『Parables』)
http://www.youtube.com/watch?v=qGuLqe-NMKg
「Stay With You」(From 『Parables』)
http://www.youtube.com/watch?v=-S2ZTGT-PSA
「Lion Paw」(From 『Parables』)
http://www.youtube.com/watch?v=e-N5M0x__YE
その後も3rdアルバム『Contagious』(2009年)、4thアルバム『Mecoustic』(2012年)といった作品をリリースし、人気レゲエ・シンガーの地位を確立しています。
僕自身はTarrus Rileyというレゲエ・アーティストを熱心にフォローしてきたわけではありませんが、CDショップのレゲエ・コーナーで本作を試聴し、一発で気に入り購入した次第です。
本作のテーマは"ロックステディ"。このロックステディ感覚こそが本作の最大の魅力です、
Alton Ellisらの名曲のリズムが散りばめられるなど、60年代後半のジャマイカを席巻したスウィート&メロウなロックステディのエッセンスを随所に取り入れています。しかも、そうしたエッセンスをモダンなテイストで聴かせてくれるのがたまりません。勿論、サウンドに負けないTarrus Rileyのスウィートでソウルフルなヴォーカルもサイコーです。
プロデュースは長年のパートナーであり、ベテラン・サックス奏者のDean Fraserらが務めています。
アルバムにはBig Youth、Mr. Cheeks(The Lost Boyz)、Whippa Demus、Konshens、U Royがゲスト参加しています。
「Sail Away (Stepping Out)」、「Cry No More」という僕のお気に入り2曲のYouTube音源がないのが残念ですが、「1 2 3 I Love You」あたりを聴いても本作の魅力が十分伝わるはずです。
リラックスしたスウィート&メロウなロックステディはGWの晴れモードな気分にフィットするはずです。
普段、レゲエを聴かない人にもぜひ聴いて欲しい1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Love Situation」
ソウルフルなヴォーカル&コーラスワークを堪能できるアルバムのプロローグ。
「1 2 3 I Love You」
ロックステディ・クラシックThe Gaylads「ABC Rocksteady」のリメイク。数え歌のような親しみやすさと、スウィート&メロウなロックステディ・ワールドを満喫できます。Rileyのスウィート・ヴォーカルもサイコー!この力の抜け具合がたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=VXOsmI-ibGw
The Gaylads「ABC Rocksteady」
http://www.youtube.com/watch?v=93AH06NS5W0
「Lost For Words (Speechless)」
Alton Ellis & Keith Hudson「Big Bad Boy」のリズムを取り入れています。本作らしいリラックスしたユルさが実に心地好いです。
http://www.youtube.com/watch?v=SmamnDjlbIs
Alton Ellis & Keith Hudson「Big Bad Boy」
http://www.youtube.com/watch?v=_HVBU9UeDdc
「Welding Skit」
短いスキット。
「Burning Desire」
この曲はビターな味わい。初めて聴くのに懐かしい感じが本作らしい巧みな作りです。
http://www.youtube.com/watch?v=pJieshv1jOI
「A Lifetime Skit」
つなぎのスキット。
「Five Days」
Big YouthとThe Lost BoyzのメンバーMr. Cheeksをフィーチャー。Alton Ellis「If I Could Rule This World」のリズムを取り入れています。The Lost Boyzといえば、90年代後半に全米チャートを賑わした売れっ子Hip-Hopユニットでしたね。ロックステディ・ミーツ・Hip-Hopといった感じの仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=vUGQo19H8as
Alton Ellis「If I Could Rule This World」
http://www.youtube.com/watch?v=Ecw5iArVPqg
「Cry No More」
「Sail Away (Stepping Out)」と並ぶ僕のお気に入り。極上スウィートなロックステディ。Rileyのソウルフル・ヴォーカルを存分に堪能できます。Dean Fraserのサックスもフィーチャーされ、心地好いブロウを聴かせてくれます。
「Dem A Watch (Wanna See Us Break Up)」
アルバムからの先行シングル。The Conquerors「Lonely Street」のリズムを取り入れています。Rileyの伸びやかなヴォーカルとリラックスしたリズムがよくマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=eRH75aGjkqE
The Conquerors「Lonely Street」
http://www.youtube.com/watch?v=Lh7cyyXbKlI
「Cum Get Your Ish」
John Holt「Strange Things」のリズムを取り入れています。少しビターな味わいが逆にいいですね。
John Holt「Strange Things」
http://www.youtube.com/watch?v=2VcI2UNK0Pk
「One Drop (Remix)」
2013年のヒット・シングル「Gimme Likkle One Drop」のリミックス。オリジナルをより洗練させたキャッチーなリミックスです。
http://www.youtube.com/watch?v=-Wfq1aIm3q4
「Special Occasion」
Whippa Demusをフィーチャー。Whippa Demusのダミ声DJがいいアクセントになっています。
「To The Limit (Remix)」
Konshensをフィーチャー。2013年のヒット・シングル「To The Limit」のリミックス。オリジナルは切ないメロウネスにグッとくるダンスホール・チューンでしたが、このリミックスはより開放的な雰囲気に仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=-WCv2YuOGbI
「To The Limit」
http://www.youtube.com/watch?v=mqJfasHiDjk
「Thank You」
大きな愛に満ちたスウィート&メロウをRileyが歌い上げます。
「Version Of Love (My Story)」
この曲も大好き!ゆったりとした時間の流れに包まれたスウィート&メロウといった感じが僕好みです。
http://www.youtube.com/watch?v=TP-6vnZ_rz0
「Sail Away (Stepping Out)」
「Cry No More」と並ぶ僕のお気に入り。偉大なレゲエDJであるU-Royをフィーチャー。Alton Ellis「Too Late To Turn Back Now」ののリズムを取り入れたゴキゲンなロックステディです。聴いているだけでハッピー&ラブリーな気分になれます。サイコー!
https://www.youtube.com/watch?v=5WeyTqenDzw
Alton Ellis「Too Late To Turn Back Now」
http://www.youtube.com/watch?v=lAmjXwIadPo
「Food For Thought」
アルバムのエピローグ。
ご興味がある方はTarrus Rileyの他作品もチェックを!
『Challenges』(2004年)
『Parables』(2006年)
『Contagious』(2009年)
『Mecoustic』(2012年)