2014年04月29日

Enoch Light『Spaced Out』

Project 3のオーナーによるヒップでモンドなラウンジ作品☆Enoch Light『Spaced Out』
enoch light spaced out.jpg
発表年:1969年
ez的ジャンル:Project 3オーナー系モンド・ラウンジ
気分は... :お色気ジャケに弱いんです!

今回は再評価が高まったモンドなラウンジEnoch Light『Spaced Out』(1969年)です。何となくGW気分にフィットしそう(笑)

Enoch Light(1907-78年)はオハイオ州出身のプロデューサー/アレンジャー。元々はバイオリン奏者でしたが、その後自身のビッグバンドを率いるようになったようです。

50年代から数多くの作品をリリースし、特に『Persuasive Percussion』(1960年)は全米アルバム・チャートで13週連続第1位という大ヒットを記録しました。

また、Free Designでお馴染みのレーベルProject 3のオーナーであり、Free Design作品のプロデュースでも知られていますね。

そんなEnoch LightがProject 3からリリースしたモンド・ラウンジ作品が本作『Spaced Out』(1969年)です。

ジャケがJane Fonda主演のカルト・ムービー『Barbarella』(1968年)に通じるものがあっていいですね。
『Barbarella』(1968年)
Barbarella

『Spaced Out』に話を戻すと、ムーグを駆使したモンドなラウンジ作品です。収録曲はThe BeatlesJ. S. BachBurt Bacharach作品を4曲ずつカヴァーした全12曲という構成です。

何となく宇宙をテーマにムーグ・シンセがビュンビュン飛び交うスペイシーなアルバムをイメージするかもしれませんが、(多分、Free Designによる)美しいコーラスやホーン・アンサンブルが冴えるヒップなラウンジ作品というのが僕の印象です。Enoch Lightという人のサウンド・センスの良さを存分に堪能できます。鍵盤を担当しているのはDick Hymanのようです。

モンド好き、ラウンジ好きは勿論のこと、ソフトロック好きの人が聴いても楽しめる作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Bond Street」
Burt Bacharach作品の1曲目。映画『Casino Royale』(1967年)のサントラとして使われた「Home James, Don't Spare the Horses」が後に「Bond Street」のタイトルで発表されたものです。個人的には本作のハイライトだと思います。女声コーラス入りのモンドでヒップなグルーヴィー・ラウンジ!サイコーです。
http://www.youtube.com/watch?v=678FQgbi2Po

「Lover's Concerto」
J. S. Bach作。バッハ「メヌエット ト長調」をカヴァー。このクラシック名曲をムーグやソフトロック調コーラス入りのラウンジ・チューンに仕上げています。
http://www.youtube.com/watch?v=xsKtH92p3J8

「Knowing When To Leave」
Hal David/Burt Bacharach作。Burt Bacharach作品の2曲目。ブロードウェイ・ミュージカル『Promises, Promises』(1968年)の挿入歌。この演奏も大好き!美しいコーラスワークとホーンアンサンブルで魅了してくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=q_YBbU3_hTE

「My Silent Song」
J. S. Bach作。バッハ「G線上のアリア」をカヴァー。「G線上のアリア」を女性コーラスを交えた素晴らしいイージーリスニングに仕上げています。音空間の広がりがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=sEDttjkwdYQ

「Walk On By」
Hal David/Burt Bacharach作。Burt Bacharach作品の3曲目。Dionne Warwickの大ヒットでお馴染みの名曲。ムーグとホーン・アンサンブルがなかなか格好良いです。
http://www.youtube.com/watch?v=0wbrHpY3tlc

「Eleanor Rigby」
The Beatlesカヴァー1曲目( Paul McCartney/John Lennon作)。ダイナミックなホーン・アンサンブルと共に疾走する「Eleanor Rigby」はかなりシビれます。ロッキンなエッセンスもいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=zmZOBICAVrA

「A Little Fugue For Me And You」
J. S. Bach作。バッハ「小フーガト短調」をカヴァー。緩急つけたドラマティックな展開がなかなかいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=xr5uWuvgMn8

The Beatnuts「No Escapin' This」でサンプリングされています。
The Beatnuts「No Escapin' This」
 http://www.youtube.com/watch?v=g8DGrc1uh7I

「Norwegian Wood」
The Beatlesカヴァー2曲目( Paul McCartney/John Lennon作)。ワルツ調のビッグバンド・ジャズ風の仕上がりはなかなか粋です。
http://www.youtube.com/watch?v=ZGZjEZB1ETI

「Ob-La-Di, Ob-La-Da」
The Beatlesカヴァー3曲目( Paul McCartney/John Lennon作)。ムーグを駆使したモンドでダイナミックな「Ob-La-Di, Ob-La-Da」を楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=jkFCiyYqV20

「What The World Needs Now Is Love」
Hal David/Burt Bacharach作。Burt Bacharach作品の4曲目。Jackie DeShannonのヒットで知られる楽曲ですね。甘く切ないソフト・ラウンジ・チューンは梅雨の時期とかにマッチしそう・・・
http://www.youtube.com/watch?v=et--ft6viA8

「Petite Paulette」
J. S. Bach作。バッハ「リュート組曲第一番 ブーレ」をカヴァー。クラシック名曲がムーグを駆使したスペイシー・ラウンジに変貌しています。この曲がアルバム・タイトルやジャケ・イメージに一番フィットするのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=6-TCNRpXIqA

「Get Back」
The Beatlesカヴァー4曲目( Paul McCartney/John Lennon作)。なかなか格好良いロッキン・ラウンジに仕上がっています。

『Persuasive Percussion』(1960年)
Persuasive Percussion
posted by ez at 03:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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