発表年:2007年
ez的ジャンル:北欧モダン・ソウル
気分は... :落ち着きのある大人のブルーアイド・ネオソウル!
今回は北欧モダン・ソウル作品Paul Mac Innes & T.B.O.I.『Paul Mac Innes & T.B.O.I.』(2007年)です。
Paul Mac Innes & T.B.O.I.は、ヴォーカリストPaul Mac Innesとサックス、ドラム、キーボード等をこなすマルチ・プレイヤーT.B.O.I.ことBjorn Almgrenによるスウェディッシュ・ユニット。
Paul Mac Innesは、当ブログで紹介した作品でいえば、オーストラリア人アーティストのディスコ・ソウル/アーバン・メロウ作品Bennson『Let The Love』(2008年)です。
彼らの唯一のアルバムとなる本作『Paul Mac Innes & T.B.O.I.』(2007年)は、シンプルながらも北欧らしいスタイリッシュさが魅力のブルーアイド・ソウル作品に仕上がっています。いや、"ブルーアイド・ネオソウル"って呼んだほうが雰囲気近いかも?
アルバム全体としては、ネオソウル的なミディアム・グルーヴが中心です。抑えながらも味わいのあるPaul Mac InnesのヴォーカルとT.B.O.I.によるメロウなジャジー・グルーヴがよくマッチしています。実に落ち着きのある大人のブルーアイド・ネオソウルって感じがたまりません。決して甘くなりすぎないビター・スウィート感が僕の嗜好によくフィットしています。
北欧ジャジー・ソウルとネオソウルが上手く融合した落ち着きの大人のブルーアイド・ネオソウルを堪能してください。
全曲紹介しときやす。
「Welcome To The Bunker」
このユニットらしい落ち着きのあるモダン・ソウル。深夜に一人グラスを傾けながら、ゆったり体を揺らして聴きたくなる1曲です。
「Even Though」
シングル・カットもされたメロウ・ソウル。本作のハイライト曲でしょうね。北欧らしいメロウなジャジー・ソウル・サウンドとPaul Mac Innesの抑えたヴォーカルが織り成す引き算のメロウ・ソウルといったところでしょうか。
http://www.youtube.com/watch?v=QSoGhlkLHzY
「Need」
アングラ・ジャジーHip-Hop的なグルーヴが印象的なミッド・グルーヴ。
「Sorry I'm Leaving」
スモーキーなイントロにグッとくるジャジー・ソウル。乾いたドラムが叩き出すリズム感はRobert Glasper Experimentあたりが好きな人も気に入るのでは?
「Time!?」
D'Angeloあたりの流れを汲むネオソウル・チューン。Paul Mac Innesのヴォーカルには独特との円やかさがあっていいですね。
「What You Do」
この曲もシングル曲。T.B.O.I.による素敵なサックスと共にスタートします。北欧らしいメロウネスに包まれた哀愁ソウルに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=C721zRFRk5w
「Don't Know Me Yet」
Paul Mac Innesの持つソウル魂がジワジワと伝わってくるミディアム・スロウ。派手さはありませんが胸に染み入りします。
「Run Away」
レゲエ・ミーツ・北欧ジャジー・ソウルといった趣の仕上がり。アルバムの中でいいアクセントになっています。
「You Know What To Do」
静寂のメロウネスって感じがたまらないメロウ・ソウル。Paul Mac Innesのソウル・ヴァイヴがよく伝わってきます。
「Choose Now」
ジャジーなネオソウル好きにはたまらない仕上がり。ここでのPaul Mac InnesはかなりD'Angeloっぽいです。
「Let's Dance」
アルバム中最もファンキーな仕上がり。臨場感のある生音グルーヴがいい感じです。
「Goodbye」
ラストは再びレゲエのエッセンスを取り入れています。ポップなのに少し翳りがあるのが本作らしいのでは?
今回紹介したのは国内盤ですが、「You Make My Sunshine 」、「Welcome To The Bunker (Horn Version)」 、「Even Though (Beatr8 Remix)」の3曲を追加したスウェーデン盤もあります。特に「You Make My Sunshine 」はオススメです。
『Paul Mac Innes & T.B.O.I.』(2008年)※スウェーデン盤
「You Make My Sunshine 」
http://www.youtube.com/watch?v=T6SD63BwE1M