2014年05月06日

Curtis Mayfield『Heartbeat』

Bunny Sigler、Norman Harrisらを迎えたディスコ路線第2弾☆Curtis Mayfield『Heartbeat』
ハートビート+2(紙ジャケット仕様)
発表年:1979年
ez的ジャンル:ディスコ・カーティス
気分は... :あっという間にGWラスト

今回はCurtis Mayfield『Heartbeat』(1979年)です。

昨日の投稿でソウル名曲カヴァーを紹介しましたが、投稿後に紹介した曲一覧を眺めていたら、ふと「Curtis作品がないなぁ」と思い、そんな流れで久々にCurtisを取り上げたくなりました。

これまで当ブログで紹介したCurtis Mayfield作品は以下の9枚。

 『Curtis』(1970年)
 『Curtis/Live!』(1971年)
 『Roots』(1971年)
 『Superfly』(1972年)
 『Back To The World』(1973年)
 『Got To Find A Way』(1974年)
 『Give, Get, Take And Have』(1976年)
 『Never Say You Can't Survive』(1977年)
 『Something To Believe In』(1980年)

本作『Heartbeat』(1979年)は前作『Do It All Night』(1978年)に続く、ディスコ路線第2弾アルバムです。

『Do It All Night』に対しては、「Curtisらしさが感じられない」と批判的なファンも多いですね。僕は『Do It All Night』も結構好きなんですけど・・・

その意味では本作『Heartbeat』の方が支持が高いのでは?実際、チャート・アクションも前後の作品に比べれば良かったですしね。

本作で注目すべきは、Curtis本人に加え、Bunny SiglerNorman HarrisRonald Tysonといったプロデューサーを迎え、N.Y.やフィラデルフィアのシグマ・サウンドでのレコーディングも含まれている点です。フィリー・サウンドやサルソウルのキーマンたちを起用することでディスコ路線の打開策を見出そうとしたのかもしれませんね。

「Tell Me, Tell Me (How Ya Like To Be Loved)」「What Is My Woman For?」「Victory」「You Better Stop」といったダンス・チューンでそれらの成果を確認できます。

また、R&Bチャート第14位のシングル・ヒットとなったLinda Cliffordとのデュエット「Between You Baby And Me」や、Mary J. Blige「Be Happy」のサンプリングソースとして有名な「You're So Good To Me」あたりのメロウ・チューンの充実ぶりも本作の魅力ですね。

前作以上にディスコ・サウンドにCurtisが馴染んでおり、『Do It All Night』のような違和感は少ないのではないかと思います。というか、かなりいいアルバムだと思いますよ。

全曲紹介しときやす。

「Tell Me, Tell Me (How Ya Like To Be Loved)」
Norman Harris/Ronald Tysonプロデュース。派手なストリングスがサルソウル・ミーツ・カーティスといった雰囲気を醸し出すガラージ・クラシック。
http://www.youtube.com/watch?v=y4V9tJE0H8U

「What Is My Woman For?」
Bunny Siglerプロデュース。Fred Wesleyがアレンジを手掛けています。そのせいかホーン・アレンジがかなり格好良いですね。ディスコ/ガラージ的なサウンドとCurtisらしいヴォーカル&メロディが上手く馴染んでいると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=dM6dp9D_I8g

「Between You Baby And Me」
前述のように、R&Bチャート第14位のシングル・ヒットとなったLinda Cliffordとのデュエット。Linda Cliffordとのデュエット・アルバム『The Right Combination』(1980年)にも収録されています。前2曲のディスコ・サウンドから一転し、オーセンティックなメロウ・バラードで魅了します。Linda Cliffordってディスコ・ヒットのイメージもあるのですが。Curtis Mayfieldプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=1AMO_kGBLxA

Linda Clifford/Curtis Mayfield『The Right Combination』(1980年)
The Right Combination

「Victory」
Norman Harris/Ronald Tysonプロデュース。この曲もサルソウル・ミーツ・カーティスな感じがたまりません。本作のディスコ/ダンス系の曲の中ではコレが一番好き!
http://www.youtube.com/watch?v=kaswQoY6czI

「Over The Hump」
Bunny Siglerプロデュース、アレンジFred Wesley。全然Curtisっぽくないですが、ファルセット・ヴォーカルを生かしたノリのいい1曲に仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=zg5yb2aOmJ8

「You Better Stop」
この曲もBunny Siglerプロデュース、アレンジFred Wesley。心地好い疾走感にグッとくるファンキー・チューン。Curtis自身のファンキー・ギターもグッド!中盤のパーカッション・ブレイクも僕好み!
http://www.youtube.com/watch?v=3Ig6M8Irhdg

「You're So Good To Me」
Mary J. Blige「Be Happy」のサンプリングソースとして有名な本曲が今日的にはハイライトかもしれませんね。僕もやはりこの曲が一番好き!このメロウなイントロを聴くと、オリジナルよりも「Be Happy」をイメージする人の方が多いのでは?Curtis Mayfield自身がプロデュースし、Gil Askeyがアレンジを手掛けています。メロウ・カーティスが好きな人にはたまらない1曲ですね。シングルにもなりました。
http://www.youtube.com/watch?v=6cN4zjbt_UI

Mary J. Blige「Be Happy」以外にも、Beverley Knight「Moving on Up (On the Right Side)」、Ill Al Skratch feat. Brian McKnight「I'll Take Her」、Walkin' Large「From Around」、Supastition「Da Waiting Period」のサンプリング・ソースとなっています。個人的にはBeverley Knight「Moving on Up (On the Right Side)」あたりも大好き!

Mary J. Blige「Be Happy」
 http://www.youtube.com/watch?v=uoXgsgf32xo
Beverley Knight「Moving on Up (On the Right Side)」
 http://www.youtube.com/watch?v=aTHmWwFq9bQ
Ill Al Skratch feat. Brian McKnight「I'll Take Her」
 http://www.youtube.com/watch?v=e_GM6w4MZww
Walkin' Large「From Around」
 http://www.youtube.com/watch?v=luE3UWd3YQ8
Supastition「Da Waiting Period」
 http://www.youtube.com/watch?v=ho93XzOxr7w

「Heartbeat」
タイトル曲はCurtis Mayfieldプロデュース、アレンジGil Askey。ラストは少しイナたい感じにグッとくるファンキー・メロウで締め括ってくれます。

僕が保有する国内盤CDには「Tomorrow Night For Sure」「You're So Good To Me (Single Edit)」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

Curtisの過去記事もご参照下さい。

『Curtis』(1970年)
Curtis

『Curtis/Live!』(1971年)
Curtis/Live!

『Roots』(1971年)
Roots

『Superfly』(1972年)
Superfly (1972 Film)

『Back To The World』(1973年)
Back to the World

『Got To Find A Way』(1974年)
ガット・トゥ・ファインド・ア・ウェイ 74年作

『Give, Get, Take And Have』(1976年)
ギヴ・ゲット・テイク・アンド・ハヴ+1(紙ジャケット仕様)

『Never Say You Can't Survive』(1977年)
ネヴァ・セイ・ユー・キャント・サヴァイヴ+1(紙ジャケット仕様)

『Something To Believe In』(1980年)
サムシング・トゥ・ビリーヴ・イン+1(紙ジャケット仕様)

本作のディスコ/ダンス路線を気に入った方はLinda Cliffordのソロ作をチェックするのも楽しいのでは?

『Linda』(1977年)
Linda/If My Friends Could See.

『If My Friends Could See Me Now』(1978年)
If My Friends Could See Me Now

『Let Me Be Your Woman』(1979年)
Let Me Be Your Woman

『I'll Keep on Loving You』(1982年)
I'll Keep On Loving You
posted by ez at 06:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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