2014年06月10日

Freddie Hubbard『Backlash』

名曲「Little Sunflower」収録。レア・グルーヴ方面からも人気が高い1枚☆Freddie Hubbard『Backlash』
バックラッシュ
録音年:1966年
ez的ジャンル:超絶技巧トランぺッター
気分は... :今回も『Red Clay』を見送ってしまいました・・・

今回は名トランぺッターFreddie Hubbard(1938-2008年)が1966年に録音した『Backlash』です。レア・グルーヴ方面からも人気の高い1枚です。

これまで当ブログで紹介したFreddie Hubbard作品は以下の3枚。

 『Hub Tones』(1962年)
 『Breaking Point』(1964年)
 『The Black Angel』(1969年)

前回『The Black Angel』を紹介したとき、"次こそは『Red Clay』(1970年)を取り上げます"と書いたのですが、あっさりその約束を反故にし、『Backlash』を取り上げてしまいました(笑)

本作『Backlash』はHubbardのAtlantic移籍第一弾アルバムです。

Arif Mardinがプロデュースを務め、レコーディングにはFreddie Hubbard(tp、flh)、James Spaulding(as、fl)、Albert Dailey(p)、Bob Cunningham(b)、Ray Appleton(ds)、Ray Barretto(conga)が参加しています。

Hubbard自身が本作を"自分の最初のソウル・レコーディング"と称しているように、ソウルフルな味わいの作品に仕上がっています。ラテン・グルーヴの帝王Ray Barrettoが参加しているせいか、ラテン・フレイヴァーが効いているのも魅力の1つだと思います。そうした魅力がよく表れている演奏が「Backlash」「The Return of the Prodigal Son」の2曲です。

そして、本作のハイライトといえば、名曲「Little Sunflower」のオリジナルが収録されていることだと思います。あるいは名ワルツとして名高い「Up Jumped Spring」も聴き逃せません。

Blue Note時代とは異なる魅力を醸し出すAtlantic時代のHubbardを代表する1枚です。ぜひご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Backlash」
Don Pickett作。タイトル曲は、かつての音楽仲間であったDon Pickettの作品を取り上げたもの。Lee Morgan「The Sidewinder」調のジャズ・ロックですが、Ray Barrettoのコンガが目立つため、ブーガルー的な魅力もあります。主役のHubbardのプレイも実に開放的でいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=1BlkmxSO6-I

「The Return of the Prodigal Son」
Harold Ousley作。グルーヴィーでヒップな魅力があるソウル・チューン。僕の一番のお気に入りはコレ。自身で"最初のソウル・レコーディング"と語ったのがよくわかる演奏を堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=JNjs8DjKEn0

「Little Sunflower」
Freddie Hubbard作。今日における本作のハイライトはこの曲ですね。当ブログではJerker Kluge's Deep JazzThe Jazzinvaders Featuring Dr. Lonnie Smithのカヴァーも紹介済みです。本曲といえば、Al Jarreauのヴォーカルをフィーチャーした『Love Connection』(1979年)収録ヴァージョンも有名ですね。数々のサンプリング・ソースになっている『Love Connection』ヴァージョンに馴染みがある方もいるかもしれませんが、「Little Sunflower」といえば、やはり本ヴァージョンだと思います。ボッサ調の美しくリリカルな本ヴァージョンにHubbardの美学が貫かれています。Hubbardのプレイも魅力的ですが、James Spauldingのフルートもいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=OtB8dEuEmNM

「On the Que-Tee」
Freddie Hubbard作。Ray Appletonのスリリングなドラム・ソロと共にスタートします。疾走感が魅力の演奏です。
http://www.youtube.com/watch?v=w_1vuz0ZVe0

「Up Jumped Spring」
Freddie Hubbard作。Art Blakey & the Jazz Messengers時代の『3 Blind Mice』(1962年)に収録されていた楽曲の再演です。小粋なワルツ・チューンですが、ここではSpauldingのフルートがいいアクセントになっていると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=khby51sf82s

「Echoes of Blue」
Bob Cunningham作。気怠くブルージーな空気が支配しますが、後半には仕掛けがありなかなか楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=9fJbmGMH4pw

Freddie Hubbardの過去記事もご参照下さい。

『Hub Tones』(1962年)
ハブ・トーンズ

『Breaking Point』(1964年)
Breaking Point

『The Black Angel』(1969年)
ブラック・エンジェル
posted by ez at 01:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック