発表年:1964年
ez的ジャンル:モッズ・アイドル系オルガン・グルーヴィー
気分は... :イングランドは蚊帳の外・・・
サッカーW杯はいよいよ日本戦ですが、今日はあえて触れないでおきます。
その前に死の組DグループのGL最終戦が行われ、イタリアとウルグアイの死闘はウルグアイが勝ち、生き残りました。
そんな中でイングランドは早々とGL敗退が決まり、虚しい第3戦となりました。昨日のスペインもそうでしたが、強豪国が勝ってもGL通過がない状況で試合を行うのは見ている方も実に辛いですね。
それにしても、まさかイタリア、イングランドの両国が共にGLで敗退すると予想した人は殆どいなかったでしょうね。
今回は去りゆくイングランドに惜別の情を込めて、UKのアーティストを紹介したいと思います。
ということで、UKのオルガン奏者/シンガーGeorgie Fameのデビュー・アルバムGeorgie Fame & The Blue Flames『Rhythm and Blues at The Flamingo』(1964年)です。モッズ・アイドルのデビュー作として人気の高い1枚ですね。
2006年に国内再発CDがリリースされたものの、少し入手しづらい状況になっていました。しかし、先月『Free Soul Collection 1000』シリーズの1枚として再発CDがリリースされ、廉価で入手できるようになりました。
Georgie Fameの紹介は『Going Home』(1971年)に続き2回目となります。
本作『Rhythm and Blues at The Flamingo』(1964年)は、Georgie Fameのデビュー・アルバムであり、The Blue Flamesを従えたフラミンゴ・クラブでのライブ・アルバムでもあります。デビュー・アルバムをライブ・アルバムにするあたりに、当時のGeorgie Fameの勢いやモッズ・クラブの熱狂ぶりを感じることができます。
Georgie Fame & The Blue Flamesのメンバーは、Georgie Fame(vo、org)、Johnny Marshall(bs)、Michael Eve(ts)、Big Jim Sullivan(g)、Boots Slade(b)、Red Reece(ds)、Tommy Thoma(congas)という編成です。このうち、Big Jim SullivanはLord Sitar名義の作品を当ブログで紹介済みです。
モッズ・アイドルのデビュー作として定評のある1枚ですが、中身はブルース・カヴァーが多いせいもあって意外とシブめです。それでもグルーヴィーなオルガンR&Bで躍らせてくれます。何よりライブ・アルバムならでは熱気が伝わってきます。
グルーヴィー・オルガン好きの人は、ぜひチェックを!
全曲紹介しときやす。
「Night Train」
Oscar Washington/Lewis P. Simpkins/Jimmy Forrest作。グループの紹介も兼ねたJimmy Forrestのブルース名曲のグルーヴィー・カヴァー。フラミンゴ・クラブの熱気が伝わってくるオープニングです。
http://www.youtube.com/watch?v=LvINXF0N1zQ
「Let the Good Times Roll」
Sam Theard/Fleecie Moore作。Louis Jordan & his Tympany Fiveによるブルース・スタンダードをカヴァー。ブルージー・サウンドにのって、Fameが張りのあるヴォーカルを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=b8E9V7rWdgE
「Do the Dog」
Rufus Thomas作。Rufus Thomas、1963年のシングル「Walking The Dog」をカヴァー。グルーヴィーなオルガンR&Bで格好良くキメてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=Lhvep_QDQJA
「Eso Beso」
Joe Sherman/Noel Sherman作。Paul Ankaなどで知られる「Eso Beso (That Kiss)」をカヴァー。カリプソ・フレイヴァーを効かせたメロウ&グルーヴィーな仕上がりです。僕の一番のお気に入り曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=XLhHYHsl6-8
「Work Song」
Nat Adderley/Oscar Brown Jr.作。お馴染みのジャズ名曲をヒップにカヴァーしています。
http://www.youtube.com/watch?v=OFELpG17ivk
「Parchman Farm」
Mose Allison作。シブめのオルガン・グルーヴで疾走します。ジワジワと煽られる感じがいいですね。Big Jim Sullivanのギター・ソロも聴きどころです。
「You Can't Sit Down」
Dee Clark/Kal Mann/Cornell Muldrow作。The Dovellsヴァージョンのヒットで知られる曲です。ここではグルーヴィーなインストで聴かせてくれます。インストですが、なかなかエキサイティングで好きです。
「Humpty Dumpty」
ジャマイカのスカ・シンガーEric Morrisの作品をカヴァー。開放的な演奏で会場を盛り上げます。
「Shop Around」
Smokey Robinson/Berry Gordy作。The Miracles、1960年のシングルをカヴァー。モッドな格好良さに充ちたヴォーカルと演奏を満喫できます。「Eso Beso」と並ぶ僕のお気に入り。
http://www.youtube.com/watch?v=qKE3a0vqU_Q
「Baby, Please Don't Go」
Sonny Boy Williamson作。数多くのアーティストがカヴァーしているブルース名曲カヴァーで締め括ってくれます。なかなかノリのいいカヴァーで観客も大盛り上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=TiAN8rAqYgg
再発CDには、「Baby Please Don't Go」、「Parker's Mood」、「Money (That's What I Want)」、「Madness」、「Tom Hark Goes Blue Beat」、「Humpty Dumpty (Studio Version)」、「One Whole Year Baby」、「Do Re Mi」、「Bend A Little」、「I'm In Love With You」、「Humpty Dumpty (German language Version)」の10曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。
他のGeorgie Fame作品もチェックを!
『Fame at Last』(1965年)
『Sweet Things』(1966年)
『The Two Faces of Fame』(1967年)
『The Third Face of Fame』(1968年)
『Seventh Son』(1969年)
『Shorty Featuring Georgie Fame』(1970年)
『Going Home』(1971年)
Fame and Price, Price and Fame『Together!』(1971年)
※Alan Priceとの共演作
『Georgie Fame』(1974年)
コンパクトなベスト盤『20 Beat Classics』も便利だと思います。僕も長い間、愛聴しています。
『20 Beat Classics』