発表年:1975年
ez的ジャンル:ワシントンDCファンク/ソウル
気分は... :夕陽に向かってダッシュ!
サッカーW杯はいよいよベスト8が出揃いましたね。
大会最大のサプライズのコスタリカ以外は強豪国が出揃いましたね。
個人的には決勝での「ブラジル対アルゼンチン」を見たい気がしますが、両国は決勝まで辿り着かない気がします。
今回はUSファンク・グループBlack Heatの3rdアルバム『Keep On Runnin'』(1975年)です。
ワシントンDCで結成されたファンク・バンドBlack Heatの紹介は、1stアルバム『Black Heat』(1972年)に続き2回目です。
結局、本作『Keep On Runnin'』がグループ最後のアルバムになってしまいます。そのあたりを予感させる試行錯誤もある作品ですが、それが本作の楽しさでもあるかもしれません。
本作におけるグループのメンバーは、Esco Cromer(ds、vo)、James Duval(g)、Rodney Edwards(tp、flh)、Raymond Green (congas)、Johnell Grey(key、vo)、Naamon "Chip" Jones(b、vo)、Ray Thompson(sax、fl)という7名。
それ以外にKen Bichel(key、syn)、Randy Brecker(tp)、Michael Brecker(ts)、Tom Malone(tb)がレコーディングが参加しています。
Jimmy Douglassがプロデュースし、Lenny Lee Goldsmith、Jimmy Haskellがアレンジを務めています。
定番ブレイクが大人気の「Zimba Ku」や 、The Beatlesの名曲カヴァー「Drive My Car」あたりが注目曲です。個人的には「Questions & Conclusions」、「Something Extra」もオススメです。
レア・グルーヴ好きの方はぜひチェックを!
全曲紹介しときやす。
「Drive My Car」
オープニングはThe Beatlesの名曲カヴァー(オリジナルは『Rubber Soul』収録)。濃厚なロッキン・ファンクは相当格好良いです!
http://www.youtube.com/watch?v=6-XvUcbryME
「Zimba Ku」
Lenny Lee Goldsmith作。前述の定番ドラム・ブレイクとして大人気のサンプリングソースです。軽やかなフルートが牽引するミディアム・ファンク・グルーヴ。うねるファンク・ビートと軽やかなフルートのコントラストがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=ZM-fRrcAAgQ
主なものを挙げると、Biz Markie「Return of the Biz Dance」
Cash Money & Marvelous「Marvelous' Drawers」、Special Ed「Ak-Shun」、Kool G Rap & DJ Polo feat. Biz Markie & Big Daddy Kane「Erase Racism」、Eric B. & Rakim「Step Back」、N.W.A「Just Don't Bite It」、「One Less Bitch」、Hard Knocks「Young Black Male」、Chi-Ali「Step Up」、DJ Shadow「Entropy」、Pete Rock & C.L. Smooth「Take You There」、Tone Loc「Posse Love」 、MC Breed feat. 2Pac「Gotta Get Mine」、Too Short「Coming Up Short」、Extra Prolific「First Sermon」、Souls of Mischief「Cab Fare」、Maxwell「Welcome」、Grand Puba「Black Family Day」、Adriana Evans「In the Sun」、KRS-One & Marley Marl「I Was There」、Jessie J feat. B.o.B「Price Tag」等です。
「Questions & Conclusions」
Robert Jones/Lenny Lee Goldsmith作。サザン・ソウル調のファンキー・ソウル。シャウトするヴォーカル、グルーヴィーなオルガンなど演奏全体が発するエナジーに圧倒されます。特に終盤も盛り上がりは素晴らしい!
http://www.youtube.com/watch?v=J8E456Ix2ls
「Something Extra」
Lenny Lee Goldsmith作。イナたいメロウネスがたまらないソウル・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=6dWaQgjwGxQ
印象的なギター・フレーズはNotorious B.I.G.「Machine Gun Funk」でサンプリングされています。さらに当ブログで紹介した702「Round and Round」でNotorious B.I.G.「Machine Gun Funk」が引用されています。ソング・リサイクルの流れで聴くのも楽しいのでは?
Notorious B.I.G.「Machine Gun Funk」
http://www.youtube.com/watch?v=NySMsMPS9yk
702「Round and Round」
http://www.youtube.com/watch?v=vPD0EyayYaE
「Feel Like A Child」
Jerry Peterson/Lenny Lee Goldsmith作。ロック・テイストのミディアム・チューン。Big K.R.I.T.「R4 Intro」でサンプリングされています。
http://www.youtube.com/watch?v=v1NxjYRc9jE
「Last Dance」
Jimmy Douglass/Rodney Edwards,/T'Rau Nehesu Toringus作。荒々しくパワフルなファンク・グルーヴ。推進力があっていいです。
http://www.youtube.com/watch?v=XAsrQl2RqBo
「Baby You'll See」
Raymond Green作。ソウルマナーなスウィート・バラード。でもイマイチ印象に残らないかな?
「Love」
Johnell Grey/Naamon (Chip) Jones作。Naamon "Chip" Jonesのヴォーカルが牽引するファンキー・ポップ。みんなで盛り上がれる曲です。
「Prince Duval」
James Duval作。スキャットによるメロウ・グルーヴ。アルバムの中では目立たない曲かもしれませんが、なかなか僕好み。
「Live Together」
Naamon (Chip) Jones/Raymond Green作。ブラック・パワーを感じるファンキー・グルーヴ。キレのあるホーン隊が盛り上げてくれます。
「Keep On Runnin'」
Ray Thompson/Jimmy Douglass/Lenny Lee Goldsmith作。ラストは哀愁ソウルとファンキー・グルーヴが交錯するタイトル曲で締め括ってくれます。Fat Joe「She's My Mama」、Caxton Press「Running」でサンプリングされています。
http://www.youtube.com/watch?v=DctEpKV_aTE
Black Heatの他作品もセットでどうぞ!
『Black Heat』(1972年)
『No Time to Burn』(1974年)