2014年07月22日

Aura Urziceanu『Seara de Jazz cu Aura』

ルーマニアが誇る女性ジャズ・シンガーのメロウ&グルーヴィーな1枚☆Aura Urziceanu『Seara de Jazz cu Aura』
ジャズ・イヴニング・ウィズ・オーラ
発表年:1974年
ez的ジャンル:ルーマニア産女性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :梅雨明け間近・・・

今回はルーマニアが誇る世界的な女性ジャズ・シンガーAura Urziceanuが1974年にリリースした『Seara de Jazz cu Aura』(1974年)です。

Aura Urziceanuは1946年ルーマニア、ブカレスト生まれの女性シンガー。

音楽一家に生まれたAuraが幼少期からヴァイオリンを習い、16歳から本格的にヴォーカルも学ぶようになりました。その後、さまざまな音楽コンクールで好成績を収め、北米ツアーでDuke EllingtonやElla Fitzgeraldとの共演も果たしています。

アルバムとしては『Aura』(1972年)、『Arie din Suit』(1973年)、『Seara de Jazz cu Aura』(1974年)、『Oh My Love』(1975年)、『Once I Loved』(1981年)、Aura Si George Urziceanu『Dulce Cintec Romanesc』(1982年)、『Over the Rainbow』(1984年)等の作品を残しています。

現在はルーマニアを離れてカナダ在住のようです。

本作『Seara de Jazz cu Aura』は、ブラジル色も取り入れたメロウ&グルーヴィーなジャズ・サウンドをバックに、個性的でキュートなAuraのソプラノ・ヴォーカル&スキャットを満喫できる1枚です。

ルーマニアのジャズと聞いて、殆どの人はイメージが湧かないと思いますが(僕も湧きません)、本作に限っていえば、クラブジャズ/フローソウル好きの人向けのアルバムに仕上がっています。ルーマニア民謡のエッセンスも取り入れられていますが、スパイス程度でモロに前面に出てくるわけではないので、あまり気になりません。

レコーディング・メンバーはDan Mindrila(ts)、Stefan Berindei(as、ss)、Nicolae Farcas(tb)、Nelu Marinescu(tp)、Marius Pop(p)、Johnny Raducanu(b)、Ron Rully(ds)、Septetul Bucuresti(per)です。Auraの公私のパートナーとなるカナダ人ドラマーRon Rullyがプロデュースも務めています。

ジャケの雰囲気そのままに、結構夏向けにアルバムだと思います。

全曲紹介しときやす。

「Jocul Tambalelor」
ルーマニア民謡とジャズが融合したかのような摩訶不思議なオープニング。電子オルガンの不気味な響きが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=Z5YJQRYbAXI

「Surpriza」
Organ b.SUITEシリーズにも収録されていた人気曲。キュートなAuraのスキャットがラブリーに駆け巡るグルーヴィー・ジャズ。
http://www.youtube.com/watch?v=LCti0tWmyAs

「Pe Olt」
序盤のエスニック&ミステリアスな展開から、中盤以降はモーダルな展開に・・・そこにAuraの個性的なヴォーカルも加わる独特の雰囲気の1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=xL4qKbjnxQA

「Ia-ti Mireasa Ziua Buna」
Ron Rullyのドラミングも活躍するメロウ・グルーヴ。東欧というよりも地中海といった雰囲気ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=5mbzayveH_0

「Pe Deal Pe La Cornatel」
ルーマニア民謡を素敵なジャズ・ワルツで聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=tdaGye-xaQE

「Nu-mi Cere Sa Cint」
この曲も人気が高いのでは?ボッサ調のジャズ・ロックです。キュートなAuraのヴォーカル、軽快なリズム、小気味良いホーン隊がよくマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=mYh1nwoGJZo

「Iarna, Iarna」
メロウなジャズ・ワルツ。ルーマニアらしい雰囲気も感じられます。
http://www.youtube.com/watch?v=79u4tsyNQJM

「In Amurg」
クラブジャズ好きの人であれば、この演奏もきっと気に入るはず!個人的には「Surpriza」と並ぶ格好良さだと思います。Auraのヴォーカル&スキャットも絶好調です。
http://www.youtube.com/watch?v=hpKIfy6tbXE

「Inserare」
ラストはエレピが心地好いメロウ・ボッサで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=klpN4ZgsJLw

『Over the Rainbow』(1984年)
オーヴァー・ザ・レインボー
posted by ez at 00:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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