2014年08月05日

Genai『Heaven On Earth』

ハワイで結成された黒人男女デュオによるジャジー・ソウル/AOR☆Genai『Heaven On Earth』
ヘヴン・オン・アース
録音年:1999年
ez的ジャンル:男女デュオ系ジャジー・ソウル/AOR
気分は... :クール・ミュージック!

今回はハワイで結成された黒人男女デュオGenaiのデビュー・アルバム『Heaven On Earth』(1999年)です。

Genaiは、シカゴ生まれ、ハワイ育ちの黒人女性シンガーGinai K. Johnston、同じくシカゴ生まれでハワイ、L.A.を拠点に活動していたマルチ・ミュージシャンOliver Wendellによってハワイで結成された男女デュオ。

Oliver Wendellは故George Dukeとも交流があったようですね。

グループは今日紹介する『Heaven On Earth』(1999年)を皮切りに、『Heaven Not So Far Away』(2000年)『Rejoice』(2001年)、『Let Love』(2002年)、『Dance With Me』(2004年)といったアルバムをリリースしています。

黒人男女デュオですが、ソウル色が強く出ているわけではなく、ハワイで結成されたユニットですが、ハワイ色が強調されているわけでもありません。ジャズ、ソウル、ブラジル、ラテンのエッセンスを巧みにまとめあげたアーバンなジャジー・ソウル/AORというのが全体の印象ですね。Ginaiの艶やかなヴォーカルとOliverの都会的なサウンド・センスが上手く噛み合っていると思います。

本作『Heaven On Earth』はオリジナルとカヴァーが半々といった構成です。

どうしても「Africa」「Runaway」「Brazil(Aquarela Do Brasil)」「The Biggest Part Of Me」「It's Too Late」「Human Nature」といったカヴァーが目立ってしまいますが、このグループの持つアーバンなジャジー・ソウルを堪能したいのであれば、「Heaven On Earth」「Wouldn't You」「Pretend」といったオリジナルもオススメです。

Oliver Wendellがプロデュースを務め、Brian Simpson(p)、David Choy(sax)、Everette Harp(sax)等のミュージシャンがゲスト参加しています。

夏に重宝するアーバンなジャジー・ソウル/AORをご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Heaven On Earth」
Oliver Wendell/Ginai K. Johnston作。タイトル曲はアーバン・メロウなジャジー・ソウル。Ginaiの艶やかなヴォーカルとOliverの創り出す都会的なサウンドがよくマッチしています。彼らの魅力が凝縮された1曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=uII-FsPjKIU

「Africa」
Toto、1983年全米チャートNo.1ヒットのカヴァー(David Paich/Jeff Porcaro作)。当ブログでは少し前にEric Benetのカヴァーも紹介しました。女性ヴォーカルによる「Africa」もなかなかいいですよ。
http://www.youtube.com/watch?v=1KqpkweRe-s

「Temperamental Winds」
Oliver Wendell/Ginai K. Johnston作。アーバンなミディアム・スロウ。David Choyのムーディーなサックスも印象的です。

「Runaway」
Loleatta HollowayをフィーチャーしたThe Salsoul Orchestraによるダンスクラシックをカヴァー(Vincent Montana/Ronnie James/Janice Gugliuzza作)。Nuyorican Soulのカヴァーでもお馴染みの楽曲ですね。ここではパーカッシヴなラテン・フレイヴァーのジャジー・ソウルで聴かせてくれます。

「Brazil」
Ary Barroso作の名曲「Aquarela Do Brasil(邦題:ブラジルの水彩画)」をカヴァー。当ブログではToots Thielemans & Elis ReginaElis ReginaOriginal Soundtrack『Brazil』のカヴァーを紹介済みです。ここではブラジリアン・フレイヴァーのアコースティック・メロウといった雰囲気のカヴァーを聴かせてくれます。

「The Biggest Part Of Me」
Ambrosiaのヒット曲をカヴァー(David Pack作)。Take 6のカヴァーでもお馴染みの曲ですね。このカヴァーはかなりハマっているのでは?AOR好きの人もグッとくるはず。Ginaiの艶やかなヴォーカルはよく栄えるメロウ・バラードに仕上がっています。

「Some Day Out There」
Oliver Wendell/Ginai K. Johnston作。軽快な中にもエレガントな魅力があります。

「It's Too Late」
Carole Kingの名曲カヴァー(Carole King/Toni Stern作)。当ブログはThe Isley BrothersMike James KirklandGene Riceのカヴァーを紹介済みです。この名曲を大人のアーバン・メロウで聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=EwL7bsxO5dg

「Wouldn't You」
Oliver Wendell/Ginai K. Johnston作。アーバン・メロウなR&Bに仕上がっています。哀愁のメロディを切々と歌い上げるGinaiのヴォーカルにグッときます。

「Human Nature」
Michael Jacksonの大ヒット曲をカヴァー(Steve Porcaro/John Bettis作)。オリジナルの雰囲気をそのまま受け継いだカヴァーです。Ginaiのヴォーカルがこの曲に合っていますね。

「Pretend」
Oliver Wendell/Ginai K. Johnston。ラストはアーバン・メロウなジャジー・ソウルで締め括ってくれます。なかなか雰囲気があって好きです。

ご興味がある方はGenaiの他作品もチェックを!

『Heaven Not So Far Away』(2000年)
ヘヴンス・ノット・ソー・ファー・アウェイ

『Rejoice』(2001年)
リジョイス

『Let Love』(2002年)
レット・ラヴ

『Dance With Me』(2004年)
ダンス・ウィズ・ミー
posted by ez at 03:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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