発表年:1979年
ez的ジャンル:ブラジリアン・コーラス
気分は... :魅惑のハーモニー・・・
今回はブラジルのコーラス・グループViva Vozの1stアルバム『Viva Voz』(1979年)です。
Viva Vozはブラジルのコーラス・グループ。1stアルバム『Viva Voz』(1979年)におけるメンバーはBia Paes Leme、Ary Sperling、Soraya Nunes、Belva Reed、Ronaldo Nascimento、Lu (Luciana Medeiros) という男性2名、女性4名の6人組。当時はメンバー全員が25歳以下だったようです。
1983年にはAry Sperling、Soraya Nunes、Belva Reed、Ronaldo Nascimentoの男性2名、女性2名の4人組となった2ndアルバム『Viva Voz』をリリースしています。
ブラジル人コンポーザーMauricio Tapajosに目をかけられていたようですね。デビューEP
「O Bebado E O Equilibrista/To Voltando」をMauricio Tapajosがプロデュースし、本作でもエグゼクティヴ・プロデューサーに名を連ね、4曲を楽曲提供しています。
1stアルバムとなる本作『Viva Voz』(1979年)は、彼らの若々しい歌声による素晴らしいハーモニー、コーラスワークを存分に堪能できます。
アルバムにはJoyce Moreno、Ivan Lins、Djavanが楽曲提供と共にゲスト参加しています。
それ以外にOscar Castro Neves(g、el-p)、Ary Sperling(g)、Joao Reboucas(p)、Antonio Adolfo(p)、Luiz Avelar(p、el-p)、Wagner Tiso(p)、Ronaldo Nascimento(b)、Sizao Machado(b)、Luiz Alves(b)、Wilson das Neves(ds)、Teo Lima(ds)、Robertinho Silva(ds)等のミュージシャンがバックを務めています。
若々しい歌声で躍動する曲と、実力派コーラス・グループらしい美しいハーモニーで魅了する曲はバランスよく配されているのがいいですね。
個人的には「To Aqui Te Esperando」、「Desesperar, Jamais」、「Sabor Impune」あたりが好きですが、「O Trenzinho Caipira」、「Tomara」あたりの美しいハーモニーにもグッときます。
ブラジルのコーラス・グループの素晴らしさを再認識させてくれるアルバムです。
全曲紹介しときやす。
「To Aqui Te Esperando」
Mauricio Tapajos/Paulo Cesar Pinheiro作。Mauricio Tapajos作品を軽やかに歌い上げます。若々しく歯切れの良いテンポがいいですね。
「O Trenzinho Caipira」
Heitor Villa-Lobos/Ferreira Gullar作。素晴らしいハーモニー/コーラスワークに魅了されます。この曲を聴けば、彼らのコーラスグループとしての実力が一発でわかると思います。
「A Voz Do Brasil」
Mauricio Tapajos/Aldir Blanc作。サンバのリズムにのって、華やかな歌声を聴かせてくれます。
「Cancao Amiga」
Milton Nascimento/Carlos Drummond de Andrade作。Miltonのオリジナルは『Clube Da Esquina 2』(1978年)に収録されています。Miltonの楽曲を美しいハーモニーでじっくり堪能できます。
「Lado Do Avesso」
Joyce Moreno/Ana Terra作。作者Joyce Morenoもギターで参加しています。少しミステリアスな雰囲気で疾走するサウンドをバックに、幻想的なハーモニーを聴かせてくれます。
「Conquistador」
Mauricio Tapajos/Paulo Cesar Pinheiro作。美しいストリングをバックに、哀愁のコーラスを聴かせてくれます。
「Desesperar, Jamais」
Ivan Lins/Vitor Martins作。Ivan Lins本人のヴァージョンは『A Noite』(1979年)に収録されています。ここではIvan Lins本人もピアノで参加しています。彼らの若々しい歌声と躍動するリズムがよくマッチしていると思います。僕の一番のお気に入りです。
「Tomara」
Novelli/Mauricio Tapajos/Paulo Cesar Pinheiro作。サウダージな雰囲気の少し憂いを帯びた美しいハーモニーを聴かせてくれます。
「Sabor Impune」
Djavan作。Djavan本人がギターで参加。爽快なコーラスワークでDjavan作品を歌い上げます。聴いていて実に心地好いですね。
「Tarja Cravada」
Sergio Ricardo作。ギターに寄り添うようなコーラスワークがピュアな雰囲気でいいですね。心が浄化されます。
「Bela Bela」
Milton Nascimento/Ferreira Gullar作。Milton自身のヴァージョンは『Cacador De Mim』(1981年)に収録されています。美しい前半から一転して激しくなる後半へのドラマティックな展開がいいですね。
4人組となった2nd『Viva Voz』(1983年)も聴いてみたいです。